70.蜜蜂と遠雷 連載からの加筆・修正 56

PONTOON  2015年2月号 No.197  P132-138
歓びの島(承前)
 本 P406-414

 第三次審査の最後のコンテスタント、栄
伝亜夜が出てきた瞬間、期せずして奇妙な
どよめきのようなものが起きた。
 第三次予選の最後のコンテスタント、栄伝亜夜が
出てきた瞬間、期せずして奇妙などよめきのような
ものが起きた。

 これまでの二度の審査もそうだったが、
観客は亜夜が出てきた瞬間、いつも同じこ
とを感じるのだった。
 これまでの二度の予選もそうだったが、観客は亜
夜が出てきた瞬間、いつも同じことを感じるのだっ
た。

 二次審査のステージで獲得したあの感じ。
 二次予選のステージで獲得したあの感じ。

 第一次審査で彼女の演奏を聴いた時は、
やっと同じところに来られたと思ったの
に、また引き離された。この先、どれくら
い頑張れば追いつけるのだろうか。
 第一次予選で彼女の演奏を聴いた時は、やっと同
じところに来られたと思ったのに、また引き離され
た。この先、どれくらい頑張れば追いつけるのだろ
うか。

 先生が勝ってこい、一等を取ってこいと
言ったけどーー僕も取るつもりだったけど
――こんなのが相手じゃ、どうしようもあ
りませんよね。
  先生が勝ってこい、一等をってこいと言ったけ
どーー僕もるつもりだったけど――こんなのが相
手じゃ、どうしようもありませんよね。


田久保さんの件は、全部終わってからまとめることにしました。
最終回が終わってから何書こうかなぁと思ってまして。
56回、71回まであと15回か。

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