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コミュニティ運営者に聞く「オンラインサークル めくルーム」

個人のオンラインサロンから企業が運営するコミュニティまで、数多くのコミュニティがありますが、その運営実態ってコミュニティに所属していないと見えない部分が多いですよね。

まだまだ、成功法則がよくわからないコミュニティ運営

「コミュニティ運営者に聞く」では、コミュニティ運営者へのインタビューを通してうまくいっている施策や課題などを聞き出し、多くのコミュニティ運営のヒントにできればと思っています。

第一回目は、写真を撮った「後」を楽しむオンラインサークル「めくルーム」を主宰している徳本雅美さんと、運営サポートをしている力岡奈緒美さんにお話しを聞いてみました。

生徒さんたちとの交流の場として始めたFacebookグループ

以前から写真整理やフォトブック作りのセミナーなどを開催していた徳本さんは、生徒さんとの交流の場としてFacebookグループを使ったコミュニティの運営をしていました。
運営の目的は、セミナー後にも生徒さんとの接点を持ち続けていたかったし、純粋に生徒さん同士で交流をとってもらいたかったから。他にも、メーカーさんから依頼があった時に、連絡を取れるような状態にしておきたかったからということです。

ところが、コロナ禍で従来のセミナーが開催できず、Instagramでの発信を頻繁に行っており、そこでつながった方々はFacebookのアカウントを持ってないかたが多くいたそうです。

徳本さん「Instagramのフォロワーさんって、Facebookのアカウントを持つことを嫌がる人もいて、Facebook以外のところでコミュニティを持たないといけないと思い始めたんですよね。だから、全く新しいツールを使おうと思っていました。」

そんな中、徳本さん、力岡さんが所属する子育て支援事業者のためのコミュニティ「つなぐみらい」の中で、BANDというアプリの存在を知り、ふたりで試してみることになりました。

実際に使ってみると、直観的に使えたので誰でも利用できそうだと思ったことと、とても機能が豊富だったので、BANDを新しいコミュニティのプラットフォームにすことが決まりました。

BANDを使った新しいコミュニティスタート

元々、Facebookグループで運営していたコミュニティがあり、そこから移行してきた人があるとはいえ、スタート早々、115人の参加者を集めることができたというのは驚異的です。

しかも、従来のFacebookグループは参加費などは取らずに運営していたのですが、無料だとどうしても運営側もルーズになってしまうということから、今回は入会費は5500円に設定。

オープン記念割引価格の設定があったそうですが、それでも、一瞬で100名以上の方が入会したというのは、以前のコミュニティの満足度も高かったんでしょうね。

このコミュニティの中で、新たに何か販売するようなことは考えていないという徳本さんにコミュニティの目的を聞いてみました。

徳本さん
「コミュニティメンバーの半数くらいが、ご自身で何かしらのサービスを運営している人たちなんです。そういう方々に、『めくルーム』の中で講座をやってもらいたいんですよ。まだ、『オープンに人を集めて講座をやるのは自信がない』『今まで無料でやっていたんだけど、有料で開催するには抵抗がある』という方々に、場を提供して、ゆくゆくは、企業とのコラボまで結び付けたい。
そして、いつの日か「『めくルーム』で経験を積んできました」って言ってもらえるようになるといいですね」

実際に、この場を通して初めてセミナーを開催した力岡さんは、
「のびのびと安心して話せたことが結果につながったと思っています。数ヶ月ではありますが、仲間意識、安心感が育まれているんだなぁと感じています。コミュニティで繋がった上で、チャレンジさせてもらえるのはすごくありがたいです!」

コミュニティの成長要因のひとつに、そのコミュニティに安心感を感じられることというのはあると思います。

そして、コミュニティ自体で大きな利益を産まなくても、コミュニティ参加者の満足度が高くなれば、最終的に、運営側の利益にもつながっていくんですよね。自然に、そのような運営ができているのが最大の強みのような気がしてきました。

会員の37%以上が参加するオンラインイベント

「めくルーム」のメインの活動について聞いてみました。

力岡さん
「毎月1回、朝と夜の2時間「もくもく会」をやっていて、これがメインの活動となっています。Zoomでみなさんをつないで、各自、写真整理を黙々とするのですが、毎回、50名くらいの参加者が集まるんですよ。朝と夜の2回参加する方もいるんですよ。
また、毎月テーマを決めて投稿してもらったり、作ったフォトブックを投稿してもらったりしています。」

現在の会員数が136名になっている「めくルーム」ですが、そのうちの50名が毎月参加する「もくもく会」。その参加率は約37%!!

これは、かなりの高率ですよね。みんなのニーズをうまく捉えて楽しく参加する方が多いんでしょう。

更に、この時間だけでは物足りない会員の方が主導して「もくもく おかわり会」も開催されました。

運営メンバーだけでなく、一般会員の方が運営メンバーを模倣して、企画を作っていく。まだ、立ち上げて半年も経たないのに、自走し始めているようです。

自走する方が出てきて、更に、コミュニティ内で運営メンバー以外が講演を始めていくようになってきています。

コミュニティをうまく運営していくためには、このように複数の渦がコミュニティ内で生まれて盛り上がっていくということが必要です。
どうやら、「めくルーム」では、この流れが自然に出来上がっているようです。

これからの「めくルーム」

ここまでの話を聞くと、とても順調に見えますが、それでも参加できてない方へのアプローチについては悩んでいるようです。

徳本さん
「原因のひとつに、投稿者のクオリティが高すぎて他の方が、「あたしのレベルじゃ投稿できないなぁ、、、」と感じちゃっているんじゃないかと思ってます。そこは何とかしたいなぁと」

力岡さん
「あと、なかなか運営に時間が割けなくて、、、たくさん企画はあるのに実現しきれてないのがもどかしいですね。」

まだ、運営を始めて半年も満たない「めくルーム」ですが、うまく運営していくためのエッセンスが自然に産まれているように感じました。
そこには、「売り」を意識せずに、ひたすら参加者の満足度を追求している徳本さんの姿勢にあるんだろうと感じました。

最後に、徳本さんから
「こうやってインタビューしてもらって、色んな考えが整理できて良かったです。また、インタビューしてください!」
と言っていただけましたー!

さて、これからもインタビューを実施していくので、お楽しみに。

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