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チームで向き合おう 「イシュー、仮説、タスク、問題リスク」

 チームでやるべきこと(タスク)の整理がついていない….なあんて状況はいまだありえることだが、その要因は「タスクマネジメントの方法が分かっていない」ということではないように思う。方法が分からないのではなく、タスクマネジメントを始める「タイミング」を見失っているのではなかろうか。

 チームで仕事をはじめたばかりの最初は、やることも少なくて、あるいは物事がシンプルで肩肘張ったようなタスクマネジメントなんて要らなかった。なくても回るし、かえって決め事を増やす方がオーバーヘッドになる。実際、最初は回っていくが、ある一定の時期から混乱が目立ち始める。

 状況の複雑さと、チームの持っている仕組みの間でバランスが取れていない。目安としては、一週間を終えたときに「やった感がない」「何かできたと言えるものがない」を感じ始めたときだ。チームに一定の仕組みが必要になっている可能性がある。

 さて、この仕組み化にはいくつか備えておきたい概念がある。それが、「イシュー(論点)、仮説、タスク、問題リスク」だ。それぞれの概念を整理しておこう。

 4つの概念の関係は、次のとおり。追うべきお題目としての「論点」があり、それに対する「仮説」が立てられる。仮説を踏まえて、やるべきこと「タスク」を挙げる。論点、仮説、タスク、それぞれのレベルで「問題リスク」が存在しうる。

 「論点」が無く、「タスク」しか積み上がっていない、という状況にたまに遭遇することがある。論点がないままでは、やるべきことの妥当性やその優先度をつけることが難しい。ゆえに、論点自体が無いのではなく、暗黙的になってわからなくなっている、あいまいになっている、という状態になっているだけの場合もある。

 そもそも目指すことが何も見いだせないまま、チームでタスクをひたすらに追いかけているというのはなかなかの状態なので、チームメンバーから声があがってもおかしくない。われわれは何に向かって動いているのか、と。

 「論点」があり、「タスク」も整理されている。しかし、「仮説」がないという状況もある。これは、結構ある。自分たちの仕事には仮説が全く不要なのである、というのはルーチンワークを除けばかえって珍しいことだ。仮説が不要ということは、すべて自明で確信を持って進めていけるということなのだから。ゆえに、仮説が無いのではなく、捉えられていないだけなのだ。

 チームで念仏のように向き合おう。イシュー、仮説、タスク、問題リスク。われわれが追いかけているのはそれぞれ何なのか、と。これらはチーム活動の根幹にあたる。

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