見出し画像

すべてのやるべきことを自分から取りに行く

  あらゆる通知を切ったのは、もう3年以上前のことらしい。

 今も、切っている。特に不便は感じていないし、受け止め損ねもない。性格にも依るのだろう、私は「自分から取りに行く」ほうが性に合っているということだ。

 仕事柄マルチクライアント、マルチプロジェクト、マルチタスクが通常運転になっている。カレンダーを見ると1時間おきに全く別の仕事をしていることが多い。支援先には「兼務はいかがなものか」と苦言を呈しておりながら、私自身は過密に兼務している。これも性分と慣れなのだろう、切り替えに負担を感じることはない。

 ただし、工夫はしている。週次のプランニングを欠かさず行っている。次の1週間は週次のプランニングをする「土曜の朝で勝負が決している」という状況を作っている。

 このタスクマネジメントも運用が長くなってきた。タスクの積み上げ先を「水曜の23時」から、Googleカレンダー上の「終日欄」に移したくらい。

 こうした自分なりの運用にもう1つやりようが加わった。それは「環境を分ける」だ。

 マルチな仕事をこなすのに、ブラウザ自体とMacのSpacesを切り分けていた。仕事によって、画面自体を分けるイメージだ。これで長らく運用してきたが、こういう性分なので画面移動がひっきりになしになって、さすがに辛くなってきていた。刹那時間があれば、spacesを切り替えて、ブラウザを切り替えて連絡系を確認する、これをマルチ分行う。ひっきりなしに頭を切り替えをやっている状態になる。この切り替え業の中に、さらに書籍執筆が入ってきて限界を突破した。さすがに考えがまとまらず、クリエイティブのかけらも出ない。

 そこで「環境を分ける」ことにした。切り替え業向けのPCと、全集中用のPCを分ける。前者はこれまでの環境、後者は主たる連絡窓口用ブラウザと、執筆ブラウザだけ。Spacesは2つ。自分の中にものすごい「余白」が生まれた気がした。

 今はPCを持ち歩く時代でもなくなった。独立した2台のPCを並べて使い分けるくらいがちょうどよい。これがSpacesレベルだと、切り替えが簡単すぎるから、ひっきりなしの切り替えライフになってしまう。これが仮想デスクトップによる分けだと今度は認証接続が面倒くさい。2台のPC間くらいが「ちょうどよい面倒くささ」になる。

 前提となる運用も効いてくる。冒頭にあげたタスクマネジメントを行っているので、すべてのやるべきことはカレンダー上にある。そもそも、切り替えに備えて全部開いて置く必要なんてなかったのだ。通知だって切っているわけだし、「すべてのやるべきことを自分から取りに行く」ので良いのだ。

 それからどうなったかというと。もう切り替え業向けのPCを開くことはなくなったとさ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?