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社内にアジャイルコミュニティを立ち上げよう

 ゼロから組織にアジャイルを宿していくための「手がかり」とは何か。いくつか考えられるが、イニシエの頃より取られていたのは「社内コミュティ」を立ち上げることだった。

 アジャイルはソフトウェア開発の世界で端を発し、ここまで育まれてきた。その最初期においては、組織の中ではもちろん、外においてもアジャイルの実践者などほぼ存在していないようなものだった。
 その頃のわれわれが頼りにしたのは数少ない、実践に際しての知見を分かち合うことだった。それからアイデアを生み出し、繰り返しトライアルに挑む。どうすれば始められるか、機能するのか、仮説を立てて繰り返し検証する姿に近い。当時は意識していなかったが、誰もがそんな具合だった。

 だからこそ、知見を得る、学びとする場が拠り所であり、気持ちの上での支えにもなっていた。「コミュニティ」を得ることをいまだに私が推すのはこんなところからだ。

 なぜ、コミュニティか、どのように立ち上げるのか、について簡単にまとめておいた。

 話をまとめながら、かつてを思い出した。コミュニティを一人で立ち上げたことも、最初からたくさんの仲間を得て始めたときもあった。最初の思いとは裏腹にそう上手くいくことのほうが結果的に少なかった。

 それでも2人から始めた、あるコミュニティは15年以上も経過して、いまだに存在している。コミュニティの役割は時を経て、また集まる人達によって、変わっていく。どういう場にするかについて、こうしないといけない、なんてことはない。そこに、そのとき、集まった人達で作っていけば良い。

 この数年の活動を得て、日本の多くの組織がアジャイルを必要としていることに気づいた。アジャイルがより広がり、組織に宿っていくためには? 組織の数だけ「コミュニティ」がある状態をつくることもかもしれない。

 そして、さらに組織を越えて、コミュニティを介した繋がりが作ることが出来たら。まだまだ分からないぞと思う次第なのだ。

 4月24日より組織を芯からアジャイルにするWeekと題して、コミュニティイベントを開催する。こちらは特定組織の社内コミュニティではなく、誰もが参加できる場になっている。ほかの人達がどんなトライアルに挑んでいるか、垣間見ることで次の手がかりが得られるかもしれない。


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