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それでもなお、「何を変えるのか」1秒でも多く考えて欲しい

 現場はよく頑張っていますよ。アジャイルだの、プロダクトマネジメントだの、仮説検証・UXリサーチだの、慣れない仕事にトライしていますよ。踏まえて、聞きたいと思う。マネジメントを担う皆さま、みんなの居場所が昨日よりも今日、今日より明日、より良き方向へと向かうために、今日何をしましたか?と。

 経営と現場だけが変わったことやれば状況が変わるわけではないのですよ。
 現場は、組織に芯を求めますよ。この組織の大いなる方向性について、仮説でも、思いだけでも、良いから何か打ち出して欲しい。現場は、「われわれはなぜここにいるのか」を自ら確かめ、そのために必要なことを始めていきますよ。もし、現場が迷っているようなら、そのときは後押しして下さい。「心配は要らない、どんな取り組みも組織にとっては「初」なのだから、思い切ってやれ」それだけを伝えて下さい。
 経営は、ふんわりとした意図をあなたがたにきっと語りかけるはずだ。それは、絵空事かもしれないし、裸の王様かもしれない。でも、根底には「この組織をより良くしたい」「組織を取り巻く環境、社会に答えていきたい」という思いがあるはずだ。その思いを受けて、組織の新たな方針を講じて欲しい。そんな思いを感じられない? それはその組織を去るときかもしれないし、あなたがまだ出会えていないかもしれない。今だけではないよ。未来を含めて、探さないといけないんだ。

 そう、組織の舵取りはマネージャーの皆さん、あなた方に委ねられている。他にその舵を回す人などいないよ。

 意図と方針と実行。この一致感を作ろう。あなたが経営者なら、方針と実行について思いを寄せて、そしてみんなに任せて欲しい。あなたが現場の人間なら、意図と方針について問いかけして欲しい。ピンとくる返事がないなら、尻を蹴り飛ばして欲しい。あなたがマネジメントなら、経営と現場を、組織を、そこにある関心と思いを繋いで欲しい。

 分かってますよ。それがどれほど大変なことか。
 ひょっとしたらそもそも解けない問題かもしれない、ムリゲーと言って良いと思う。想像で言っているのではない。私も、少なくない組織変革に身を投じている。まさしく悩めるマネージャに寄り添っている。1つ1つの組織の悩ましさに、やるせなさを感じる。

 それでも、だ。

 申し訳ないが、みなさんはマネージャーを背負ってしまっている。だから、むきあわないといけない。会社がどう、経営がどう、現場がどう、言いたい気持ちは分かる、それでもなお、だ。

 それでもなお、その組織で世の中のためになると思って、1日1日に自分の時間を惜しみなく投じる、みんなのために「何を変えるのか」1秒でも多く考えて欲しい。

 私は、あなたの課題は解決しきれないかもしれない。それでもなお、あなたと同じ方向を向いて、一緒にうんうんと悩むことはできる。昨日のことを悔やんでも仕方ない、今日出来ることはそれほどないかもしれない、でも、明日はまだある。明日のために、一緒に考えよう。


(レッドジャーニーアドベント3日目)


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