台湾ルーツ旅行記 - 二日目:返校

「返校 - Detention」

今日の目的はただ一つ、今日公開の映画、「返校」を見るだけ。

昨日の時点で友人のおかげで映画チケットは取れてたので、夕方を目安に映画館に行くだけ。ちゃんとホステルに近い「臺北京站威秀影城」という映画館をピックアップしてくれていたので助かる。それにしても九龍城めいた響きのイカす映画館だ。

オンライン予約の際にはたぶんコンビニとかで手に入る紙の券が必要らしく、友人に会うついでにそれを受け取る必要がある。って、それだとオンライン予約の意味あんまりないんじゃ…

ともかく、映画までに友人と会い、そこから映画館に移動、映画を見てはんなりする。完璧な計画だ。

友人宅まで距離的にホステルからそんなに離れてなかったので、散歩ついでに歩いて向かうことに。
ただ、霧雨以上雨以下みたいなのがずっと降り続けており、正直うろうろする気にはならず。
途中のチェーン店っぽいところで謎のひき肉あんかけ麺を食べたり、総督府らしい建物の写真撮ったり、街中に生える樹齢長そうなガジュマルにテンション上がったりするくらいで、1時間歩いたくらいで到着してしまった。

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友人宅着いてお土産を渡しまくったり、チケットをもらったり、あとは色々と話したり。

映画は中国語オンリーなのを覚悟していたら、こっちは英語字幕も普通についてるから大丈夫だと言われて安心したりする。

そんな話してたら普通に時間が過ぎており、オンライン予約では更に予約した回の上映時間30分前にチェックインしなきゃならないらしいのに余裕でタイムリミット越えていた。MRTわからないし、まあ次回の上映を見るよと言ったら、なんとタクシー呼んでくれた。いたれりつくせり過ぎる。

確かにここまで来て映画見れなかったらなんなんだよって感じではあるけど。

映画館のある建物に着いて、急いで映画館であろう方向に向かってみたものの、まずどこかわからない。しかし映画館といえば万国どこも上層階だ!と上を目指す。

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映画館に無事到着!だが、どこに並んで何をするのかよくわからない。
左端に並んでみると、なんか食べ物用カウンターっぽく不安になったので、後ろに並んであんちゃんに英語で聞いてみたらちょっと面食らった後にOKとか言うので並び続けたら、結果違った。コラァ!
英語わからない人がOKOK言っちゃうのはどこも同じか…

別のライン見ると、どうも電網だかなんだか、インターネットを表す単語があるのぼりが目に入ったのでここや!と並ぶ。
しかし、自分の前にいるグループが無駄に時間をかけていて、いつまでも自分のターンが来ない。なんか誰がいくら払うか的なことで盛り上がってるらしい。店員も自由にさせてるのか途中でどっか行ったりするし。…台湾的!普通ならのんびり待つが、今は時間がないんだよ!

上映はまだだが、30分前チェックインのリミットは過ぎてしまった。
ようやく隣のカウンターに人が来たので紙チケット渡したが、なんか中国語で言い返され、こっちが中国語わからないめんどくさい客だと気づくと困り始めて、隣の同僚と相談してメール、チケット、みたいなことを言ってくる。あ、そうだ、電子版のチケットも見せなきゃならなかったんだ、と見せてようやくチェックイン完了。

だが、時間切れだからキャンセルされましたと通達され、絶望。次の回の買えるか?と聞いてみると、同じ回のまだ空いてた席を取ってくれた。神。

ついでに、気になっている返校ポップコーンとドリンク、そしてスーツケース帯も聞いてみたら買えばもらえるとのことだったので399元で買う。ホクホク。

それにしても30分前チェックインとか、なかなか近代的じゃねえかしゃらくせえと思いながらシアターに移動したら、なんか中から音がする。日本だったらもう予告とか始まってる時間だからそれかな、と入ろうとしたら遮られる。

あれ、ってことは前回の上映がまだ終わってない?ということは今聞こえてるのってエンディングテーマ?おいおい。

チケットに書いてあったのは、上映時間というよりは入場可能時間という感じだったらしい。入場可能時間=前の回の上映が終わる時間、というかなりギリギリにならないと入れないらしく、エンディングが聞こえ続ける外で並ばされる。そして係の人が一枚一枚チケットをちぎっていく。

…結局原始的じゃん。30分前チェックインに未来を感じた自分の感動を返してくれ。というか恐ろしいネタバレはやめろ。ドアを閉めろ。歌も聞こえてきたんですけど。
アベンジャーズ系だったら悲惨なことになるところだよ。良かった、中国語わからないで!

ようやく前回の上映が終わって、客がぞろぞろと出てくる。
そして自分らの番。ぞろぞろと入っていく。

真ん中の席にしてもらったので周囲を台湾の方々が埋めていく。両方の肘掛けにジュースを入れる穴が空いていて、どっちが自分のものかわからず、焦る。結局左のものを使ったが、間違っていた気がしてならない。

そして右隣のカップルが席につくやいなやいきなりガサガサと巨大な袋チップスを開けて食い始める。なにここ、持ち込み自由なの?
というか、今思えばチケット買ってなくてもシアターまでは来れるな… がんばれば侵入できそう。

まあそれはともかく映画開始。
結論として、最高でした。このために台湾に来たんや。ルーツ探し?もう忘れた!

感想の詳細は避ける。もしかしたら別のノートに書くかもしれない。

全体的に、ゲームだと技術的にも演出的にも省いていたところが、映画だと余すところなく実写で見えてしまうため、うん、すごく… きつい。
ラストでは自分ももうかつてないほど泣いてたし、隣の姉ちゃんももう号泣だった。語り合いたくなった。

なにより、こういうことが実際に起きていたんだというのがゲームよりわかりやすく伝わるのでもうデテンションダイレクト鼻水ノンストッパブルって感じ。

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映画はもう上映しすぎだろってくらい一日じゅうやってたし観客もすごく多いが、皆さん果たしてゲームは遊んでいるのだろうか。

返校世界にしっとりと浸ったあとは、映画館にくっついてたUFOキャッチャーで遊んで、台湾のUFOキャッチャーでは掴んだ後、頂点で一度開くという理不尽システムに苦笑いしたりする。一回10元の安さはこれのせいか…

夜はホステルで中国語勉強したり読書してたらちょこちょこ話しかけられる。とはいえ、このホステルは割とほったらかしてくれるし、かと思えば適度にコミュニケーション取ってきてくれて良い。問題は誰が従業員で誰が客なのかよくわからんことだが。

台湾茶セットで茶を淹れてた子がお茶をくれて、明日ポンフーに行くんだけど台風来ててやばいかもという話をしたりする。
飛行機会社のフライト情報ではまだ問題ないけど、朝にならんとわからないね、という話。不安。まあ、飛ばなかったらもう一度映画見に行こう。返校じゃなくても基本英語字幕ついてるからどれでも見れそうだし。

夜ご飯は… まだ雨降ってるしローカルめんどいし、誰かが美味しいとオススメしてたサブウェイにしてみた。
ついいつも頼むミートボールにしてしまったが、他で見たことなかった台湾風肉っぽいのにしたら良かった。
味はまあ、特に変わらず。むしろ汁が多くてパンがべちょべちょになった。

台湾に来て映画を見るという第一ミッション達成した記念に調子こいてビールを飲んでみたが、全く酔わなかった。

このアルコールのせいか、夜から次の日にかけて頭痛と体調不良で死にそうになった上に、夜中は隣のいびきで起こされることになることをこのときの自分はまだ知らなかった…

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