CASE3.占い居酒屋の出会い

占いと思いきや婚活

当時の職場の近くに、占い居酒屋として話題の店があった。料理+アルコール飲み放題+占いというコースだ。
ここで働いているうちに行っておこうという軽い気持ちで来店。店員の第一声で全てを察することになる。
「婚活ですか?飲み会ですか?」
そして隣の友人は迷わず答えた。
「婚活です!」
占いに来たはずが、思わぬ形で婚活イベントの開始となった。

出会い

店のシステムは婚活パーティーとよく似ていて、女性は着席したまま、男性が時間ごとに席を移動するスタイルだった。
わたしは、ひときわ乗り気でなさそうな男性(32)に目をつけ積極的に会話し、次回のデートにこぎつけた。
その男性の他には明らかな愉快男子が多かった。アイプチでやる気満々な男性、ヤリチンが顔に出ている男性、泥酔した下品な男性、などなど。
その中で彼は幾分かまともに見えた。が、それは比較の問題だったと後で気づく。

話を聞かない男

初デートは(ツッコミどころは多かったものの)無事に終了。次のデートに対する要望を聞かれ、解散。
・綺麗な場所と楽しい場所どちらが好きか?→楽しい場所。イルミネーションは苦手。
・好きな食べ物やお酒は?→日本酒。
わたしが答えたのは2点。たった2点。この2点で次のデートが決まると思った私が間違いだった。

2回目のデートはホテルのバー(日本酒は無い)からのイルミネーション(嫌い)。おや?と思ったが、相手に任せた自分にも瑕疵があるので飲み込んだ。
バーでメニューを開いた男性が一言「ご飯のメニュー少ないね」ホテルのバーですもんね!当たり前ですよね!
その後イルミネーションを見て、駅に向かう。はずが、逆方向に向かう彼。駅は逆だという私を制止し「こっちのほうが近いんだ」という彼を信じ、付いていった。
「迷った…そして携帯の充電がない…」
わたしは無言でモバイルバッテリーを手渡した。が、「マップ見てもわからない…」呆れたわたしはバッテリーを奪い、案内。
わたしのおかげで無事に駅にたどり着いたその時、餃子屋のポスターを見て彼が言った。
「こんなことなら、最初からこの駅で餃子食べればよかったね…」

プランを任せたわたしにプランを批判する権利はない。
が、あなたが言うのも違うだろう。

その数ヶ月後に異動が決まり、二度と彼と会うことはなかった。

おまけ 占いのアドバイス

占いでわたしが受けたアドバイス。
「紙に好みの男性の条件を10個書き、毎朝大声で読み上げなさい」
恥ずかしくてできなかった。占いで言われた結婚予定の年齢が過ぎてしまったのは、読み上げなかったせいかもしれない…

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