バグとメンタルと健康

こんにちは、20年ものプログラマーです。

今働いているブラジルの会社で、最近あった仕事の問題→ストレス→健康の関係についてレポートしたいと思います。参考になるかどうか分かりませんが、プログラム開発の仕事をしている人の中には、似たような経験をした人がいるのではないかと思います。

Spring Boot 1系から2系へ

この会社は、ディジタルコンテンツ管理システムをSaaSとして提供しています。DockerやKubernetesなどを使ってたくさんのマイクロサービスを組み合わせたシステム構成になっているのですが、Java + Spring Bootのマイクロサービスがいくつかあって、Spring Bootのバージョンが1系のままでした。

Kanbanに載っているタスクの中から、自分のスキルに合ったものを自主的に選んで作業するという仕事スタイルです。そのタスクリストの中に、「古いサービスのSpring Boot を1系から2系に上げる」というタスクがあったので、それを私がやる事にしました。

1年前に他の人が着手した跡があったのですが、その人は顧客からの変更要望などで忙しかったので、「優先度が低いから」と言って後回しにしているうちに1年も経ってしまっていたそうです。「このタスク案外難しいんだよ。数字を上げるだけじゃないよ」と言っていました。

私は今まで、古いシステムのリプレイス(Oracle→DB2とか、Windows→Linuxとか、VB→Javaとか、いろいろ)を何度もやったので、ちょっと大変そうだけど、まあ出来るだろうと。それにこういう作業は、難しいパズルみたいで、出来た時は達成感もあり、なかなか楽しいものです。

割り込み

作業開始した時は1〜2週間で終わるだろうと思ったのですが、なかなか構造が複雑で、コードを解読しながら修正していたら3週間ぐらいかかってしまいました。更に、会社で使っていたクラウドをOCIからGCPに乗り換える事が急に決まり、他のチームがミグレーションを始めました。

クラウドを乗り換えるついでに、データベースのバージョンを上げたり、ちょっとした変更があったので、プログラムも少しだけですが、修正が入りました。

私の作業は、修正は終わっていたけどテスト環境でのQA確認が終わっていなかったので、いったん元に戻した状態からミグレーションを進める事になりました。SaaSの提供するものって、ちょっとした修正でもテストは厳密にやらないといけません。そこで更に2週間経過。

その間に、私が修正していたサービスに他のプログラマーが顧客の要望対応をしていて、再び着手する時にはミグレーションの差分と要望対応の差分を私の修正済の物とマージしなきゃいけません。たくさん差分が出てても実際はソースフォーマットだけの差分だったりして、ちょっと面倒でした。

また割り込み

はー。ブツブツ言いながらマージを終えて、やっと作業を再開しました。が、ローカルでは問題なく動くのに、テスト環境に載せるとシングルサインオンができないという問題が発生。これはインフラチームに協力してもらってあちこち調べないと解決できなさそうだなあ。

しかしクラウド引っ越しが終わるまではインフラチームは忙しいから頼みづらい。更に、引っ越し先のクラウドに立てたテスト環境の確認作業を早く終わらせて古いOCI環境を閉じないと二重に費用がかかってしまうと上司が言うので、私も確認作業を手伝う事にしました。

タスクがお腹にまで到達

100%自分のせいでもないのですが、一つのタスクをいつまでも完了できないのがストレスになっていたのか・・・。

縦に走った神経にあるいくつかのポイントから、白いプニプニした液状のつぶつぶが他の神経に飛ばされて影響範囲を広げていました。そのプニプニは、終わらないタスクを連想させつつ、病気の象徴でもありました。ああ、早くタスクを終わらせないと病気になってしまううう・・・。

という悪夢で目覚め、すごくお腹が痛くなっていました。「ああ〜、終わらないタスクがあちこちに広がって、ついにお腹にまで到達してしまった・・・」

しかしこの夢、メンタルが健康に影響するという事が、仕組みとして理解できたような気がしました(笑)

馬に乗ったバグの夢

そういえば、昔働いていた現場でもバグの悪夢を見たなあ。

馬に乗ったバグ君1(背中には障害番号の記されたゼッケンを付けている)が、別の馬に乗ったバグ君2(別の障害番号)とケンカを始め、他のバグ君達も集まってきて騒ぎがどんどん大きくなっていき収拾が付かなくなるという夢でした。バグ君達がいたのは競馬のレース会場だったようです。

実際の開発現場では当時、障害台帳というものでバグを管理していて、障害番号がついに1000番台にまで到達した所でした。しかも一つのバグが他のバグと関係していて、あちらを立てればこちらが立たずという状況。開発をしていると、そういう事ってありますよね〜。

私は当時ストレスからか、毎日37.2度の熱が1ヶ月続き、病院に行ってそれを伝えると「あ〜、37.2度は病気じゃないです。37.5度から病気扱いになります」とお医者さんに突き放され、それから病院不信になってしまったものです。

10年以上前の事ですが、いまだによく覚えています。トラウマのようなものですかね。

読んでいただきありがとうございました。


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