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ワインとポップミュージック

シャトーモンペラ。好きな人には言わずと知れたワイン。

その味わいを、ポップミュージックにたとえられないものかと妻とあれやこれや話したのがきっかけで、これとaiko「カブトムシ」はマリアージュするのではないかと思った。

凝縮感のある果実味は、ミドルテンポでストリングスが中音域を埋め尽くすのに似ている。時間経過とともに立ち上がるレザーの香りや少し強めのタンニンは、ハスキーなボーカルと響き合うようだ。

すごく瑞々しいのに、どこか、枯れている。艶があって、若さと勢い。永遠のインディーズ的なスタンス。ジーパンTシャツで紅白に出る、尖っているんだか順応しているんだか、ギリギリの境界線で、なぜか堂々とバランスを取っている。

きくところによると、この曲は、カブトムシのことを良く知らずに冬の歌として作曲されたらしい。確かに、ピアノもドラムも、白い吐息が似合うアレンジだ。ボルドーワインを夏場にクーラー効かせて飲むミスマッチと、それはどこか、似ている。

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