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絶体絶命の鹿児島 第31節 鹿児島対愛媛

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、こんにちは仙太郎です。2試合連続で勝てなかったので、負けられない試合だったのですが、またもや敗戦となりました。気が重いですが、試合を振り返りましょう。

先発メンバーはイエローカード累積で出場停止の中原選手に変わり野嶽選手、いつもSBの木出選手が右ウィングのポジションに上がり、いつもは右にいる五領選手が左にポジションを移しています。

鹿児島対愛媛 スターティングメンバー

試合は最初から打ち合いの展開になります。開始3分、愛媛がFKのボールがそのままゴールへ吸い込まれそうになりますが、ここは白坂選手がセーブしてバーに当たり跳ね返されて失点を防ぎます。

その後は鹿児島が優勢に試合を進めます。前半は木出選手が躍動しました。攻撃ではドリブルで仕掛け、シュートもポストを叩きます。愛媛もドリブルで仕掛けてくる木出選手に手を焼いていました。

前半は鹿児島が愛媛を圧倒しシュート数も鹿児島10本に対し、愛媛4本に抑えることに成功しました。

前半7分、愛媛のビルドアップのミスから有田選手がドリブルシュートする場面。愛媛の選手が戻りきれてないので、CB前に大きなスペースができていて、そこにロメロ・フランク選手が走り込もとしている。角度的にはロメロ・フランク選手のが有利な状況。ただ有田選手はFWなので、ここでシュートする選択肢はもちろんありです

守備でも鹿児島の弱点である両ウィングが前に出ていってできたスペースを、速い寄せと外のパスコースを切りながら寄せていくので、サイドにパスが出せずに愛媛のビルドアップは苦戦していました。実際、木出選手がビルドアップのボールを奪取してファールで止められるというプレーもありました。

また愛媛はビルドアップ時のミスが多く、鹿児島がボールを奪って再三チャンスを作りましたが、得点にはなりませんでした。特に後半開始早々46分にGKへのバックパスを有田選手が奪いGKと1対1になりましたが、シュートは枠を外れます。ただこのときも相手GK 徳重選手が最後まで動かず、有田選手のシュートが枠を外れました。先にGKが動きたくなるし、先に動いてくれると決まるんですけど、徳重選手お見事でした。

後半40分、愛媛の右サイドからファーポスト付近にセンタリングして、愛媛の小原選手が胸トラップしてシュートする場面。鹿児島のDFラインがボールサイドに寄ってしまい、逆サイドのスペースが空いている。できれば全体的にもう少し後ろにポジショニングしたい。このときは白坂選手のセーブで防げたが、パンチングしたボールが広瀬選手に当たり白坂選手の前にこぼれたきましたが、運が悪ければそのままゴールしていた可能性もありました

後半も開始早々は鹿児島がチャンスを作れていたのですが、後半55分辺りから愛媛のチャンスが増えてきます。ただPAの外からシュートも多く、そこまで危険な場面はありませんでした。

後半46分、愛媛のパスミスから有田選手がGKと1対1になった決定的な場面。ボールを失うと判断すると愛媛のGK徳重選手が素早くゴール前に戻り準備し、シュートコースを制限。我慢して先に動かず、絶妙な間合いの詰め方で有田選手のコースを限定させてシュートを外させた。逆サイドのCBも戻ってきていて、更にシュートコースを制限している。
後半54分、ロメロ・フランク選手がボールロストして、愛媛のショートカウンターの場面。鹿児島のMFが戻りきれずバイタルエリアにスペースができていて、そこに愛媛の佐々木選手が走り込んできてシュートするも、わずかに枠を外れる
後半75分、愛媛のCKから失点する場面。鹿児島は基本CKをゾーンで守ります。このCKは山本選手と端戸選手の間の絶妙なコースに飛んできて、そこへ後ろから愛媛の小川選手が飛び込んできて、絶妙なタッチで逆サイドのネットに流し込みました。これはゾーンディフェンスの弱点をつかれたので、相手を褒めるしかないかな。

鹿児島も途中からサイドの木出、五領選手が前プレにいかなくなり、4−4−2でブロックを作ったので、愛媛はサイドからは前進できるのですが、鹿児島ゴールが近づくとスペースが限られて、完全に崩す形を作るのが難しかったです。

なので失点するのであれば、セットプレーだけだったんですけど、まさにそれが的中し、後半76分にCKから失点します。鹿児島はCKをゾーンで守ります。このときはCKが丁度ゴール前を守る山本、端戸選手の間にボールが来ました。そこに愛媛の小川選手が後ろから走り込んできて、端戸選手の前でボールをすらしてサイドネットに突き刺さりました。山本、端戸選手の守るゾーンは、通常は有田、ロメロ・フランク選手が守るゾーンです。この二人はヘディング強いですよね。

その後、後半79分から鹿児島が怒涛の攻めを見せますが、得点はならず、勝たなければならない試合に負けてしまいました。ただこの3試合の中ではこの日の内容が一番良かったと思います。ただ今欲しいのは内容ではなく、結果なんですけどね

特に木出選手のプレーが良かったですよね。上記の通りもウィングの選手が前プレして空いたスペースを使われる鹿児島の弱点だったのですが、木出選手の寄せるスピードが速く、かつサイドへのパスコースを切りながら寄せたので、相手のCBがサイドにパスが出せなくて困っていました。そこからボールを奪うこともあったので、とても良かったと思います。

ただ愛媛のCBの小川選手もさすがでした。サイドを切りながら寄せてくる木出選手に対して中へドリブルしてかわし、そのまま持ち上がり数的優位な状況を作っていました。ここでドリブルするのはかなり勇気がいると思うのですが。小川選手は縦のパスコースを空けると、ズバッと縦パスを入れてくるので、愛媛のビルドアップのキープレイヤーでしたね。

後半81分、渡邉選手のセンタリングを端戸選手がヘディングシュートする場面。ゴール前に大きなスペースができていて、山本選手のほうが優位なポジションにいる。ただでればもう数歩後ろにポジションするともっといい。

途中出場の福田選手も切れのあるドリブルで愛媛の守備を混乱させていました。野嶽選手も成長を感じられました。ライン間の中間ポジションでボール受ける場面が多く、ビルドアップに貢献できていましたね。中原選手不在を感じさせないプレーでした。次の試合では先発もあるかもです。渡邉選手のプレーもチャンスを作れていました。若手の成長が感じられた試合でした。

福田選手がドリブルで抜くと見せかけて、浮き玉のセンタリングをし、それを端戸選手がヘディングシュートする場面。バイタルにできてスペースにいる端戸選手のポジショニングが絶妙。ただGK徳重選手にセーブされる。この日の徳重選手は素晴らしかったですね

ビルドアップのときに木村選手が下がってくる回数が少なかったと思います。白坂、広瀬、岡本選手の三人で少ないタッチでボールを回ししてビルドアップできていました。ここは進化していますね。

これで鹿児島は最近5試合を2勝2敗1分の勝点7です。いわきは4勝1敗で勝点12、藤枝は3勝2分で勝点11、松本は3勝1敗1分で勝点10。鹿児島もそんなに悪いわけではないのですが、ライバルがそれを上回っている状況です。

これで鹿児島は松本にも抜かれ4位に後退してしましました。3位と4位では大きな違いです。3位だと2位のクラブが負ければ上位に上がれますが、4位だと2位のクラブが負けても3位のクラブが勝てば差は縮まりません。

いわきも2位との勝ち点差6で余裕あるように見えますが、次戦の鹿児島に負ければ2位と勝ち点差3になる可能性があります。逆に鹿児島に勝てれば勝ち点差6で残り2試合で、得失点差を大きくリードしているので事実上優勝が決まります。逆に負ければ勝ち点差3で残り2試合となり、これはなかなかプレッシャーがかかります。

いわきも得点ランキングトップタイの有田選手が途中出場。チーム2位の岩渕選手も終盤に怪我をしてプレーできなくなりました。

昇格レースから脱落したと思われていた松本が三連勝で、2位と勝点同じの3位になったことを考えれば、何が起こってもおかしくはありません。

気になるのは有田、米澤両選手の怪我の状態でしょうか。ただ若手の成長も感じられるので、二人不在の穴を埋めてくれることを願っています。

それでは次の週末はアウェイのいわき戦になります。
いわきも優勝がかかったゲームになり、鹿児島も負けられない試合です。
すごい試合になりそうです。

どちらにせよ、これまでは順位を守る立場だった鹿児島が、今度は追う立場になりました。なのでもう開き直ってやるしかありません。負けても何も失うものはありません。

残り3試合。行くぞ鹿児島、J2へ!
「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」

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