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希望の勝利 第25節 鹿児島対岐阜

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、こんにちは仙太郎です。3連敗の後、引き分けて迎えた好調岐阜との負けられない戦いを振り返ります。

https://youtu.be/p8Tasx64cRo?si=2Qz2rquQ8BXexDbo

鹿児島は直近のリーグ戦からのスタメン変更はありません。
岐阜は先週の試合からスタメン変更は1人。庄司選手が警告累積で外れ、柏木選手が入りますが、こちらも厄介な選手です。

鹿児島ユナイテッド対岐阜 スターティングメンバー

鹿児島の変化点
最初に気がついた鹿児島の先週との違いは、岐阜のDFライン裏にロングボールを蹴ってきたことです。これは先週も試合開始直後に見られたのですが、この日は試合を通じて意図してプレーするように見えました。
木村選手や野嶽選手は明らかにワントップの藤本選手が裏抜けするのを狙っていて、そこから2点目が生まれました。

前半は岐阜にクリアボールを拾われてボール保持率が低かったのですが、プレスを回避できたときのカウンター攻撃は鋭く脅威を与えていました。長い距離を走れる選手が増えてきたこともあり、昨年からの課題である、カウンター攻撃がとてもよかったですね。

前半46分鹿児島の先制点の起点となったプレー。岐阜のCKを松山選手がキャッチした。ただ横にンドカ・チャールズ選手が近くにいて、しかも体を伸ばしているので簡単ではないキャッチ。こぼせばンドカ・チャールズ選手にシュートされるリスクがあるので、パンチしてもいい場面。しかも裏に岐阜の選手が走り込んでいるので、飛び出さないとヘディングされる危険もあった。キャッチした後、一度ボールを投げようとしたがキャンセルし、少し時間を掛けて味方が上がる時間を稼いでからボールをスローイングして、米澤選手へパスしてカウンターを発動。この得点の半分は松山選手のお陰です。

またビルドアップの局面でドリブルする場面もあり、先週指摘したバックパスを狙われることも少なかったと思います。これにより岐阜の選手の前プレスが弱くなります。

また先ほど述べたように、DFラインの裏にパスを出すことにより、岐阜の最終ラインの高さが低くなり、中盤でスペースができ、岐阜のプレスも距離が長くなり、寄せるまでの時間が掛かるので、鹿児島は安定してボールを前進させることができていました。

同じく先制点の場面。米澤選手が縦に走り込み、ゴール中央にスペースを作り、そこに山口選手がマークを外した状態で飛び込みゴール。マークの外し方のお手本のようです

先週はビルドアップ時にバックパスを狙われていましたが、この日はターンしてドリブルすることで岐阜のプレスを無効化できていました。特に山口選手が前半30分に自陣のPA付近から一人でセンターライン付近まで持ち上がるドリブルは圧巻でしたね。

前半の岐阜はボール保持率は高かったんですけど、この日は鹿児島の守備強度が高いので、シュートまでいけませんでした。

鹿児島は 4−2−3−1か4−4−2でミドルプレスで闇雲に前プレスするのは控えていました。ボールの追い方も改善されていたので、岐阜のDFがアバウトなボールを蹴ることもありましたし、パスの出先でボールをとることもできていました。

前半47分 鹿児島の追加点の場面。岐阜のヘディングのクリアを拾った木村選手が即座に、DFライン裏に浮き球のパスを出し、それに反応した藤本選手が振り向きざまダイレクトでゴールを決めた。角度もないので、技術的な難易度は高い。なので岐阜のGK 茂木選手は蹴ることを想定していないのか、足も浮いていて準備ができていない。ボールは近くを通ったのだが、反応できずにゴールを許す

鹿児島は後半の前半に厳しいプレスからボールを奪取して攻撃続けることができていました。ゴール前では4−4−2になり、サイドチェンジ時のスライドも速く対応できていました。
以前のようにボールサイドに人掛けて、バイタルががら空きということもなくなり、岐阜にボールを持たれる時間帯が長いのですが、安定して守れていました。

問題は自陣ゴール近くのFKだったのですが、今週も先週と同じくFKから失点してしまいました。千布選手のファウルは少し不用意だったと思います。

後半50分 鹿児島のチャンスの場面。野嶽選手がスペースを見つけ、そこへドリブルで侵入を試みる。なので岐阜の選手が寄ってくるのだが、それをかわして中央へドリブル。岐阜のボランチの選手が寄せてきたので、藤本選手とワンツーでかわし、できたスペースからシュート。これは茂木選手の素晴らしいセーブに阻まれた。

サイドバック裏を狙われたときも、ボランチがカバーするよう修正されていました。ただカバーに入る木村選手なので、センタリングを阻止できていたわけではありませんでしたが、それでもかなり改善されていました

鹿児島の課題としては。ミドルブロック時に、4−4−2なのか5−2−3−1なのかわからず、両ウィングが前に行ったり戻ったりと五領、米澤選手の負担が大きく、後半途中からはプレスが掛からずボールを持たれる時間が長くなりました。もう少し早く前線の選手を交代した方が良かったと思います。

藤本選手が得点とったのですが、カウンターでマーク外せてない場面が三回ほどあり、そこは要改善ですね。

前半9分、鹿児島のカウンターの場面。左サイドを米澤選手がボールを持ち上がっている。藤本選手は赤点線曲線のように米澤選手の外を回ってオーバーラップした。しかしこれだとCBの視野から外れないので得点に絡むのは難しい。黄色点線のようにCBの裏に走り込めば、CBの視野から外れてフリーになれ、左SBの宇賀神選手は戻りが遅いので、藤本選手を止めることはできない。この時、米澤選手がアーリークロス(青点線)を入れてくれば、得点の可能性は高かった。

岐阜は守備時は4−4−2で鹿児島がバックパスすると中盤から3人4人目と前プレスに来るのですが、鹿児島は前プレスで、できたスペースをうまく使いボールを前進させることができていました。

この日は、山口選手や野嶽選手のプレーが素晴らしかったのですが、GKの松山選手の活躍もよかったです。先制点の場面ではボールキャッチからスローイングして先制点のお膳立てしましたし、試合終了間際のヘディングシュートはビッグセーブで防ぎました。GKが試合結果に及ぼす影響はとても大きいので、次の試合も活躍を願っています。

岐阜の長所と課題
岐阜の攻撃は、7番村田選手の 左サイドでのドリブル良かったです。かなら鹿児島は苦戦していました。けどなぜか岐阜は中央攻撃が多く、鹿児島は助かりました。この日の鹿児島は中央の守備強度が高く、中央から崩すのは難しかったと思います。なので、村田選手を使われた方が鹿児島はいやだったですね。

後半84分 岐阜のFKから失点する場面。松山選手の両足が浮いているのが見える。これだと反応するのが遅れて、シュートを防げない。

その村田選手は、ボールが来ないからか試合の途中から中央に入ることが多くなり、代わりに中盤の選手や左SBの宇賀神選手とかがサイドに出てきますが、村田選手ほど脅威ではなかったです。

ンドカ・チャールズ選手は、ポストプレーうまく、PA内ではかなり厄介でしたが、鹿児島は二人で挟んで自由にさせませんでした。

岐阜の印象としてはチーム戦術でゴールに迫るというより、個人で局面を打開するように見えました。ただそれだけクオリティの高い選手がいるという証でもありますけどね。

後半92分 岐阜のCKからあわや同点の場面。松山選手はゴールのややファーよりに立っていて、とてもいいポジションにいる。なのでここからヘディングシュートに反応して防ぐことができた

岐阜のGKセレッソから完全移籍してきた茂木選手は、とてもいいGKでしたね。ただ鹿児島の2点目の場面では 、完全に準備できていなかったので、シュートは体の近くだったのですが、阻止することができませんでした。

鹿児島の今後
この守備強度が毎試合出せれば鹿児島は連勝できると思います。
でもこの前、この守備強度がだせたのは7月末の富山戦なんです。
でそこから3連敗したので、快勝したからと言って、気持ちを緩めてはいけません。問題は次の試合も同じ守備強度が出せるかです。

今年のJ3は各クラブが安定したプレーを見せるのが難しくなっています。
だからこれだけの混戦になっています。
次の試合も是非、同じような素晴らしいプレーを見せて欲しいと思います。

それができるならまだ優勝が狙えるし、昇格は可能性あります。

今週末の相模原戦は私も参戦予定です。
スタジアムでお会いしましょう!

「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」

ヘッダー画像提供:こうすけさん @Kou1227G

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