黒に光る電球
ここは 小さな 田舎町
暗い 夜でも チカチカ光る
電気屋さんの ストーリー
このお店は 電球ばかり 置いています
まるい電球 かわいい電球
おしゃれな電球 不思議な電球
今日も 電球たちが
わいわい がやがや
楽しい 会話で
お客さんを 待っています
『カラン コロンッ』
お店の ドアが ひらいた 合図
【『「いらっしゃ~い」』】
電球 みんなが
お出迎え
「電球さん
まるいタイプを 探しているの
そんな電球 居るかしら?」
だったら まるちゃんの 出番だな
まるちゃん きみの 出番だな
はい はい はい はい
いま 行きます
「これよ これよ
ちょうどいい
この子を もらって いきますわ」
それじゃ まるちゃん
いってらっしゃーい!
これで まるちゃんも 卒業か
寂しくなるな これからは
「・・すぐに慣れるよ・・・こんなもん」
いちばん 奥から
1人の電球が 言いました
この店イチの ふる電球
黒に光る クロちゃんです
明るくするのが 電球なのに
クロちゃん 黒にしか 光れません
だから 誰にも 選ばれず
ずーと ここに 残っています
「僕は みんなを 送ってばかり
だから 卒業 慣れちゃった」
「僕は 不要な 存在だ
僕は 不要な 存在だ」
これを 周りの
電球たちが 聞いていました
みんなで クロちゃん 助けよう!
今までの 世話の 恩返し!
『カラン コロンッ』
新しい お客さんが 来た 合図
みんな クロちゃんを 猛プッシュ
「クロに 光る 電球はいかが?」
『黒色なんて マジいらねー』
「クロに 光る 電球はいかが?」
『使い道 無いでしょ きみのがいい!』
やっぱり なかなか 選ばれない
周りの子たちが 先に選ばれ
クロちゃん 遂に 泣き出した
えーん えーん
クロでも シロって 言おうかな?
えーん えーん
君では だめだと 言われたよ
クロちゃんが 泣いていると
『カラン コロンッ』
また 新しい お客さん
電球たちが 近寄ろうと すると
「良かったー 残ってたー!」
クロちゃん 手に取り 抱きしめた
「僕は 黒に光る クロちゃんです
黒にしか 光れないから 売れ残りだよ?」
いいの! いいの!
最近あかるい 電球 ばかり
あなたを 使えば ちょうどいい
だから 前から気になってたの
クロちゃん ついに 卒業だ!
クロちゃん ついに 卒業だ!
不要な物は ないんじゃない?
きっと だれがが 待っています
おしまい
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