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映画やドラマ 少し音楽

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素敵な作品たちと出会ってきた。そんな作品たちとの問わず語り。
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2019年11月の記事一覧

リアルというフィクション

2001年のその日、僕は前の晩から仕事をしていて朝を迎えていた。つけっぱなしだったテレビが、1機めが貿易センタービルに突っ込んだあたりで速報体制に入り、奥さんを起こして、ベッドの側のテレビをつけたとたんに2機めが突っ込んだ…最初は、たんなる航空機事故と思っていたのだけれど、どうもそうではないと思った瞬間、僕は、劇場版の2作目「機動警察パトレイバー 2 the Movie」を思い出していた。 「機動警察パトレイバー 2 the Movie」は1993年の作品。 物語は、とあ

どう咲きゃいいのさ この私

いまや、宇多田ヒカルさんのお母さんとしての方が知名度があるかもしれない藤圭子さん歌唱による楽曲「圭子の夢は夜ひらく」。1970年の大ヒット曲だ。 藤圭子さんは1951年生まれの方だから、当時は、アイドルな年齢。それで、この楽曲を唱っているわけです。しかも、わざわざ題名に「圭子の」と銘打たれてるくらいですから、自伝的な歌であるかのようなイメージづけもなされている。 上記したのは、1番と2番の歌詞(作詞は「石川まさを」さんです)。三番以降は と続く。 1970年5月からオ

大阪ハムレット

世間のいうところの道徳… そういうものに従わないからといって、ただただ「わがままな」というわけではなく、世間が求める水準より、はるかにやさしい人だということもある。世間の常識に縛られるのではなく、自らの「公」を自らデザインし、実践している… この映画を見ながらそんなことを考えた。 「大阪ハムレット」 三兄弟のお兄ちゃんは、一昔前の言い方で言えば「オジン臭い少年」で、中学生なのに大学生で充分通用してしまうほど。で、間違えられて、はるかに歳上の女性と恋愛関係になる。次男坊