本記事は、戦争研究所(ISW)の2023年9月29日付ウクライナ情勢評価報告の一部を日本語に翻訳したものである。なお、記事中の地図でISW制作地図以外のものについては、キャプション内に引用元URLを記載した。記事サムネイル画像は、ウクライナ参謀本部のFacebook投稿のものを使用した。
バフムート
日本語訳:
ウクライナ軍は9月29日にバフムート地区で攻勢作戦を継続した。また、同軍は最近、前進することができた模様だ。ロシア軍事ブロガーの一人は、ウクライナ軍がクリシチーウカ(バフムート南西7km)付近の高地を占領したと主張したが、その具体的な日付は示さなかった。複数のロシア軍事ブロガーの主張によると、クリシチーウカ付近、アンドリーウカ(バフムート南西10km)付近、クルディウミウカ(バフムート南西13km)付近で激戦が続いているとのことだ。これら軍事ブロガーたちはまた、ウクライナ軍がクリシチーウカ付近を攻撃し、この集落を2分割している鉄道線を越えようと試みたが、失敗に終わったと主張した。あるクレムリン寄りの軍事ブロガーの主張によると、ウクライナ軍は9月28日にクリシチーウカ付近で短い間、鉄道線を越えたが、その後、ロシア軍がウクライナ軍を鉄道線の西側に押し戻したとのことだ。
ザポリージャ州西部
日本語訳:
9月29日、ウクライナ軍はザポリージャ州西部で攻勢作戦を行ったが、前進することはできなかった。ロシア軍事ブロガーの一人は、ウクライナ軍がロボティネ(オリヒウ南方10km)の北で攻撃を仕掛けたが、不成功に終わったと9月28日に主張した。9月28日と29日のロシア側情報筋の主張によると、ウクライナ軍はノヴォプロコピウカ(オリヒウ南方13km)付近でロシア軍防衛網の突破を試みたとのことだ。なお、この試みの結果については触れなかった。ロシア軍事ブロガーの一人は、ウクライナ軍がノヴォプロコピウカとヴェルボヴェ(オリヒウ南東18km)に向かって攻勢作戦を続けたと9月29日に主張した。ロシア国防省の主張によると、9月24日から29日にかけて、ウクライナ軍はロボティネ及びヴェルボヴェ周辺で8回攻撃を行ったが、失敗したとのことだ。