【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 2024.10.15
日本語訳
2024年10月5日、ロシアは自軍の無人戦闘航空機(UCAV)S-70”オホートニク”(“ハンター”の意)を撃墜した。そのとき同機はウクライナにおける戦闘の最前線の上空を西進していた。ロシアがこのUCAVのコントロールを失い、敵対する相手の手に落ちるのを避けるため、撃墜する決断を下した可能性は高い。
スホーイという企業において、S-70は少なくみても10年間、開発が続けられており、ロシアのアフトゥビンスク航空基地で試験されている模様が目撃されている。S-70の重要な特徴に、レーダー反射断面積の低減がある。レーダー反射断面積の低減によって、同機は「ステルス」性を付与された縦深打撃アセットになるよう計画されており、敵側のレーダーと防空網を突破する能力をもつものとされている。このS-70という兵器システムは、Su-57“フェロン”戦闘機と連携して行動できると言われている。
このUCAVの撃墜を決めた最後の瞬間まで、ロシアがこの機体のコントロールを回復しようとあらゆることを試みていた可能性は高い。今回の件は、ロシアの兵器開発における、費用のかさむ、恥ずべき失敗のさらなる新事例をまざまざと示した。そして、本件の結果、S-70計画が遅延するのはほぼ確実である。
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