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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 2024.09.21

UK DEFENCE INTELLIGENCE:
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine - 21 September 2024

日本語訳

  • 2024年9月17日から18日にかけての夜、ウクライナはロシア領トヴェリ州にあるトロペツ戦略弾薬保管庫に対して、片道攻撃型(OWA)無人航空機(UAV)による攻撃を遂行し、これに成功した。ここはウクライナから約500km離れた場所にある。この保管庫は、ロシア連邦軍参謀本部ミサイル・砲兵総局第107兵器庫に属する保管施設だ。そして、ほぼ確実に、前線に送る各種口径の弾薬や、近隣の航空基地で使用されるミサイル・滑空爆弾も保管していた。また、北朝鮮から調達した砲弾もここに置かれていたと報じられている。

  • 2018年に改修されたこの保管施設は、ウクライナでの軍事行動を直接的に支援する戦略レベルのロシア軍弾薬保管庫のなかで最大なものの一つであり、3万トンを超える軍事物資を貯蔵していた。ここを最近になって改修したのは、ほかの複数の保管庫で年代物の爆発物の保管がこれまで不適切だった結果、一連の爆発が起こったことに起因する。ロシア連邦ウドムルト共和国プガチェヴォで2011年にこの種の爆発が起こった際は、3,000棟の家屋が損傷し、3万人の人々が避難することになった。

  • トロペツでの爆発はマグニチュード2.7の揺れを記録した、これは軽い地震に相当する規模の揺れで、さらに6km幅の範囲で火災が発生した。弾薬類の保管はOWA UAVに対して脆弱なままであり、このことが掩蔽壕内での連鎖的な連続爆発を引き起こし、その結果、莫大な数量の軍事物資が失われることになった。今回の攻撃に関して、ロシア側防空部隊は50機を超えるUAVを撃墜したと主張したけれども、ウクライナによる戦線からかなり後方に対する爆撃への対処に、ロシア側は苦慮し続けている。トロペツの保管施設は、幅広く展開されている補給網の一端に過ぎない。けれども、ここの喪失がロシア軍の地上作戦を、とりわけクルスク州での作戦を阻害することになる可能性は極めて高い。

※加筆あり
※加筆あり
※加筆あり
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