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【SNS投稿和訳】ロシアの対戦車地雷PTKM-1Rは“奇跡の兵器”なのか?(@Tatarigami_UA氏)

上記のXスレッド投稿の日本語訳:

「PTKM-1R」という名称で知られているロシアの「奇跡の兵器(wunderwaffe)」地雷をざっと検討する。この地雷は、車両の上部に突っ込んでくる対戦車地雷だ。このスレッドでは、ロシア人が絶賛売り込み中のこの地雷を取り上げ、その有効性と幅広く使われているという噂を検証していきたい。

この地雷のメカニズムはかなり複雑なものだが、その起動プロセスはそれに比べてシンプルだ。具体的には、センサーによってこの地雷は目標の探知・識別・追跡を行い、それに続いて子弾頭を空中に放出する。そして、車両の脆弱な箇所である上部を狙って攻撃する。

最近流布された動画から明らかになったことは、この地雷は明らかに重く、設置にかなりの時間を要し、設置を人力作業で行わなねばならないということだ。さらに、この地雷が機能するかどうかは、バッテリーで動くセンサーに依存する。

ロシア軍の対戦車地雷教本は、この種の地雷を予想される車両の進入路に向けて、町の外周部に設置することを推奨している。この地雷は信管の設定によって、車列の3〜4番目の車両を攻撃目標にすることができ、それによって縦隊移動を阻害し、砲撃する際の適切な条件をつくることができる。

この地雷はコストパフォーマンスの高い手段として売り込まれ、この戦争でロシア軍が用いている。このことから次の疑問が当然のごとく浮かび上がる。どの程度普及しているのか? この地雷が与えるダメージの大きさはどれほどのものなのか? この地雷に起因する損失の記録は存在しているのか?

上述の疑問に取り組むため、私は複数の報告書に目を通し、様々な人物にあたり、地雷原に関する押収文書資料を確認した。その結果だが、おそらく互いに関連性のない事例が少数あるのみで、その事例も機能不全で発見された例だったり、地雷設置前に鹵獲された例だったりした。

1年半にも及ぶ、第二次世界大戦後の欧州で最も長く続く戦争という面を踏まえると、この地雷の使用をはっきりと示す多くの動画に出くわすこともあっただろうと思うだろう。だが実際のところ、私たちが目撃したようにみえるものは、「アルマータ」のような兵器神話シナリオの新種である。

私は兵器の威力を過小評価するつもりはないが、前線でこの地雷が明らかに目撃されていないという事実から、この地雷には問題があり、それは製造、性能、費用対効果に関わることかもしれず、または、それらの要素の組み合わせかもしれないが、いずれにせよ、重大な問題があることが想像できる。


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