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【SNS投稿和訳】戦線後方攻撃とその費用対効果(@Tatarigami_UA氏)

以下のXでの投稿で、ウクライナ軍予備役将校の@Tatarigami_UA氏が軍施設攻撃の目標設定と投入兵器の費用対効果に関する問題を解説しています。ウクライナが使用できる長距離兵器の数に限界があることが招く課題が浮き彫りにされています。

日本語訳:

この戦争が今や1年半を超えて続いていくなか、費用対効果の問題がよりいっそう重要になっている。ザポリージャ州ヤキミウカに位置するロシア軍兵站施設を例に取り上げ、この問題について簡潔に説明していく。

2022年以降、以下画像の兵站結節点はロシア側の車両修理工場として運用されており、ここは主に装甲車両の修理に力を入れている。画像を比較検討することによって、この工場が、幾分か稼働能力に制約がかかっているとはいえ、今でも運用中であることが明らかになっている。

この状況は、我々に疑問をもたらす。攻撃対象として重要ではないとして、この工場を無視してよいのか? それとともに、200〜300万ドルもするストームシャドー・ミサイルを撃ち込むことは本当に正しいといえるのか?、という疑問も浮かび上がる。それも供給が限られているなかで、比較的簡単な修理しかできない工場に対して。

高額な兵器を使用するには小さ過ぎるが、無視できるほど重要性は低くない目標が存在する際にあらわれてくる、ここで示したジレンマが浮き彫りにしているのは、現時点でこのような状況への解決策となる費用対効果の高い兵器が無いということだ。

この問題への解決案は少なくとも2つある。それは、長距離徘徊型兵器の使用とGLSDB[*注:地上発射型小直径爆弾]の配備だ。どちらのオプションも相対的に安価で、さらにGMLRS[*注:HIMARSで使用しているロケット弾]と比べて射程が長く、目標に深刻なダメージを与えるのに十分なほどの炸薬量をもつ。

私見だが、この2つの解決策は2024年において、その重要性が明らかになるだろう。この秋にはGLSDBが供与される見込みであり、現地での生産を増やすには時間がかかる。生産に関する支援国のサポートは互いに利益をもたらす結果になりうると私は考えている。将来の徘徊型兵器の商売に関して特にそういえる。

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