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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 12.03.2024

UK DEFENCE INTELLIGENCE:
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 12 March 2024

日本語訳

  • 2024年3月9日、ウクライナ軍が攻撃のために放った無人航空機が、ロシア領ロストフ州タガンログにあるベリエフTANTK整備工場一帯を襲撃した。タガンログのこの施設は、ロシア空軍のA-50Uメインステイ早期警戒管制機(AEW&C機)を製造・アップグレード・整備・修理する目的で使われている。この施設はまた、ロシアにとって、もっと大きな戦略的重要性を有している。それは、ここで長距離戦略爆撃機や輸送機の点検も行っているからであり、また、この施設が次世代AEW&C機であるA-100の試験センターでもあるからだ。この施設の周辺に稼働状態の防空兵器が常に展開していることは、ここの重要性を浮き彫りにしている。

  • ロシア軍の作戦任務からA-50Uが失われたことで、状況把握能力が著しく低下している可能性は極めて高い。ウェブ上で流れている攻撃による被害が撮影された画像には、A-50Uの機体に関連する2棟の大規模な建造物の損傷が写っているようであり、これらの建造物は入念な整備を行う期間にこの航空機を格納・保護しておくために用いられている可能性が極めて高い。2回目のA-50U喪失後の2週間、この機体がウクライナにおける作戦支援の飛行を行わずに、地上に置かれたままになっている可能性は極めて高い。今回の攻撃がまざまざと見せつけたことは、ウクライナ軍の作戦行動は、依然としてロシア国内の戦略的重要目標に手が届くということだ。それは、この種の施設が防護されていると考えられるときでさえも、また、攻撃目標が空中だろうが地上だろうが関係なく、そういえるのだ。

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