見出し画像

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 2024.10.01

UK DEFENCE INTELLIGENCE:
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine - 01 October 2024

日本語訳

  • 2024年9月の終わりにウクライナ軍は、ハルキウ州ヴォウチャンシク市内のヴォウチャンシキー化学工場を奪還し、ここを掃討した。この化学工場はロシア軍の野戦拠点として機能しており、それによって、ロシア軍はヴォウチャ川で戦術行動を行うことができていた。この工場が失われた結果、ロシア地上軍(RGF)がハルキウ州で前進できるチャンスは狭まっていく可能性が高い。また、ウクライナ軍がこの工場を制したことによって、RGFをウクライナ・ロシア国境の方へと押し戻すことを目的とした、ヴォウチャンシク市北部での反転攻勢が今後、さらに促進されていくことになる可能性も高い。

  • ベルゴロド地域へのウクライナ軍の攻撃を抑え込んで和らげるための「緩衝地帯」の形成を意図したと考えられる攻勢作戦を、RGFは2024年5月にハルキウ州で始めた。それ以降、ヴォウチャンシク市内で攻防戦が続いてきた。結果として、ヴォウチャンシク(ウクライナ・ロシア国境から5km南方)という都市は激戦地になった。そして、両軍はともに相手をこの地区から押し出そうと奮戦している。

  • ロシア領であるクルスク州において、ウクライナは2024年8月以降、そこで形成した突出部の占領を続けている。ロシアはそのクルスク州での作戦を支援するために、ヴォウチャンシクから戦力を引き抜いている。このことが、ヴォウチャンシク地区でのRGFの能力を削っているのは、ほぼ確実である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?