【Twitterスレッド和訳】バフムート方面のウクライナ軍動向(@emilkastehelmi氏 | 日本時間2023.07.01, 03:33投稿)
最近の進展をみると、バフムート付近で何か興味深いことが起きていることが分かる。
ここ1カ月間、ウクライナは複数箇所からロシア軍をゆっくりと押し出し続けている。今の時点でこれを第2次バフムート会戦とは呼べないだろうが、ウクライナは現在、ここで間違いなく攻勢態勢に入っている。
今週、ウクライナはドネツ-ドンバス運河の西側にあった最後のロシア軍展開地点の掃討をついに終えた。
この作戦は5月から行われていたもので、今やそれが完了した。それに加えて、第3強襲旅団による運河東側での領土奪還が、すでに確認されている。
運河付近で次の目標方向になる可能性が高いのは、クルディミウカ[Kurdiymivka]とオザリアニウカ[Ozarianivka]だろう。その場所には数カ所の交差点があり、それを上手く利用していくことができるだろう。これら集落を解放し、北進を続けた場合、クリシチーウカ[Klischiivka]への攻撃の一助になるだろうし、西進することでさらなる目標に向かうことが可能になる。
クリシチーウカの状況はまた、ロシア軍にとって難しくなりつつある。ロシア軍はここの戦術上重要な高地に、大きめな防御陣地を一つとそれより小さな陣地を複数、保持しているだけだ。これを喪失した場合、この村落の状況はすぐに好ましくないものに変わる。
クリシチーウカ周辺地域の奪還は、今後の防衛作戦にとって、とても価値あることだ。
だが、攻勢という観点からいうと、生じる利益は限られている。この次の目標はバフムートへ向かうT0513道路の同市南側となる可能性があるものの、ここに到達しても、大きな利点を得られないだろう。
バフムート市全体の解放は、さらに大きな問題だ。包囲は一つの選択肢としてあり得る。なぜなら、ウクライナは一区画ごとに都市を攻略しようとしない可能性が高いからだ。ロシア側兵站を断ち切る、もしくはそれに深刻な脅威を与えるために、ウクライナが後方深くへと進撃せねばならないのは、大きな問題の一つである。
ロシア側情報筋のなかに、ウクライナがもうすでにバフムート市最西端地区に足場を築いていると伝えているものもある。まだ、これに関する裏付けは得られていないが、少なくともロシア軍がこの状況に何かしらの警戒心を抱いている様子が示されている。
ウクライナ軍がより良い防御地点を得ようとしているだけなのか、それとも実際にもっと多くの領土の解放を試みているのか、それは時の経過とともに分かってくるだろう。現時点では、後者はあり得なさそうにみえるが、選択肢としての可能性はある。重点が南から東へとシフトする可能性はある。
ウクライナは早く戦場での結果を示したいのだ、とゼレンシキーは語っている。バフムート地区での攻勢は欺瞞であって、この地域において、ロシア軍予備を特定のある場所へと、もっと引っ張り出そうとしている可能性もある。より激しい攻撃が別の地域で起きるということもあり得る。
南部における反攻の進展が遅いにも関わらず、ウクライナは依然としてその戦力と装備の多くを温存している。そして、多くのシナリオが想定され得る。
@Black_BirdGroupの私たちのチームは継続して情勢を観察している。私たち制作のインタラクティブ・マップは以下からアクセスできる。
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