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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 18.05.2024

UK DEDENCE INTELLIGENCE:
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 18 May 2024

日本語訳

  • 2024年5月14日、ウクライナ軍は、不法に占拠されているクリミア領内にあるロシア側軍事目標に対する攻撃を行った。初期報告から、ベルベク航空基地に配備されたSA-21[S-400]防空ミサイル部隊の一部が撃破されたことが推察され、破壊されたもののなかにはグレイヴストーン・レーダーとミサイル発射機が含まれている。さらに続報から、少なくとも2機のMiG-31BMフォックスハウンドC航空機が地上で破壊されたことが分かる。

  • クリミアに配備されたロシア軍防空システムの損失は、この1カ月間で4回に及ぶ。今回の件の前にウクライナ軍はアイ・ペトリ防空レーダーサイトに対して、2024年5月12日に攻撃を敢行し、成功させ、2024年4月16日と29日にはジャンコイ航空基地への攻撃を成功させている。これらの攻撃の累積効果によって、ロシアのクリミア方面防空能力の全般的な低下が確認されている。その一方、ウクライナがロシア軍の防空部隊運用に衝撃を与えられることを、はっきりと示す結果にもなった。

  • 今回の件によって、ロシアは生存性を確保するために航空アセットを分散させるか、さらなる航空機損失のリスクを負うかのいずれかを選ばざるを得なくなる可能性が極めて高い。さらにそれと同時に、他の地区から防空アセットを引き抜いて配置することを迫られることになる可能性も極めて高い。A-50Uメインステイ航空機が対応する範囲の減少と、クリミアの航空基地からの分散化によって、警戒範囲の穴を埋めるための戦闘機による哨戒飛行の回数と飛行時間が増加していく可能性は高く、その結果、戦闘機部隊のメンテナンスに関する問題も増えていくことになるだろう。

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