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【Twitterスレッド和訳】 ロシア軍の地雷について(@Tatarigami_UA氏)

以下は、日本時間2023年6月17日01:39に@Tatarigami_UA氏が投稿した上記ツイッター・スレッドの日本語訳になります。

我が軍[*注: ウクライナ軍]が反転攻勢を行うなか、地雷の存在が大きな問題になっている。数カ月前に私がはっきりと示したように、敵の航空機、対戦車兵器、そして砲兵による火力の脅威に常にさらされるなか、地雷の問題を効果的に処理するのは難しい。

現在の状況に関する私の知識によると、ロシア軍は広大な範囲での地雷敷設を続けており、それは数十、数百平方kmにも及ぶ。この問題の規模を考えと、地雷除去導爆索(MICLIC)の使用ですら、完璧な解決をもたらさない。

ロシア軍は地域防御強化のために、継続して対戦車地雷と対人地雷を敷設している。さらに、ロシア軍は相当数の遠距離地雷散布装置を使っており、“Zemledeliye”システムがその一例だ。

現場から伝えられた具体例によると、この発見された地雷は遠距離散布された可能性が高く、おそらくBM-27ウラガンから発射されたものだろう。ウラガンは9個の地雷を搭載したロケットを16発装備でき、その結果、同時に144個の地雷を散布することができる。

この状況によって危険にさらされているのは、民間人だ。家畜や住民が地雷の犠牲になった件に関する報告が、膨大に伝えられている。以前にも同様の出来事は起きていた。だが、現在の地雷敷設はさらに広い地域に及ぶ。

工兵用装備・短距離防空兵器(SHORAD)・長射程砲撃兵器が限られた数しか提供されていないことが、強固な地雷原を突破する際の問題を生じさせている。防衛線突破は依然として可能であるものの、この目標を達成するには、かなりの時間とリソースが必要になる。

西側の現代的な軍隊は近年、ウクライナが直面しているのと同じような、広域地雷原に伴う課題に直面することはなかった。この主たる理由は西側の航空優勢にある。航空優勢のおかげで、地雷除去装備が作戦地域に配備されるよりもずっと前に、地雷の脅威を除去する、もしくは無力化することができる。

防御と積極防御対応に関するロシア軍ドクトリン及び同軍の戦略思想は、ロシアよりもテクノロジー面で進んでいる敵に抵抗することを目的に設計されている。

まとめると、防衛網と地雷原の突破任務は、とりわけ敵の砲兵と航空支援が存在するなかでは、ハイリスクな任務だ。そして、この任務には、かなりの時間と労力が必要とされる。我が軍の将兵が格闘しているのは恐るべき課題であるということを、忘れずにいよう。

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