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【自分史】エルヴィスに夢中だった①

エルヴィスに夢中だった。
エルヴィス・プレスリーの映画を盛んに観に行き、中古レコード屋で彼のレコードを探しまくっていた。
まだまだレコードは値段が高く、アルバムは1800円、シングルは360円の時代であったので、小学生中学生にとってはとても手が出る金額ではなかった。
家の近所の古着屋でGジャン&Gパンを買い求め、裏地が真っ赤なダブダブのGジャンで不良を気取ってたのもこの頃だ。
不良を気取ってたからであろう。仲間と二人で街を歩いているとき、さらに不良な四人組に因縁をつけられ、オレがチェーンで首を絞められ壁に押しつけられている間にもうひとりは袋叩きにされ、顔もボコボコにされたことがあった。
自慢ではないが、オレはバイクの事故でも怪我をしたことがないのだ。
喧嘩でも目に青タン一回作っただけだ。この時は一週間、左目から青あざが消えなくてとってもカッコ悪かった。
痕は残らなかったけど、一度、相手がチビだったので油断して大失敗したことがある。
相手の先制攻撃がオレの喉仏を直撃し、息が出来なくなってもがいている間に、これまた袋叩きになってしまった屈辱的な手合わせだった。
おっと、話がそれてしまった。
どうしてもエルヴィスというと、オレの場合不良という言葉を出さないと成立しないのだ。

※このテキストは、かつて第一興商の音楽ファンサイト「ROOTS MUSIC」に連載されていた文章に、大幅に加筆修正したものです。

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