見出し画像

発病ぱんだ⑥ゆく年くる年

体がボロボロのまま迎えた

『ゆく年くる年』


簡潔にまとめると

なんとか乗り越えた。(超簡潔)


怒涛すぎて記憶があまり残っていない。

忙殺仕事人だった。

とにかく三が日は朝から晩まで

レジ!レジ!レジ!レジ!またレジ!

北斗の拳ばりに あたたたた していた。

接客した記憶がない。
灰になった記憶しかない。

立て!立つんだ!ジョーーー!!!

日に日に腕に力が入らなくなってしまい
三が日のレジ打ち、レジのサポートはまるで

鬼の地獄の特訓を

受けている気持ちだった。

味わった事がない変な感覚だった。
とにかく腕が上がらない

重たいと痛いと怠い。一言で言い表せない。
鉛が腕にくっついているみたいだった。

しゃがむ力もなくなってきて、
足元付近にあるストックや備品も取りにくい。

いつも難無くやれていた一つ一つの動作。
スタッフにお願いする事が増えていく。

無理な姿勢でもないのに
筋肉が悲鳴を上げてすぐ限界になる。

鎮痛剤がもうあまり効かなかった。

三ヶ日は爆発的に忙しく休憩以外は
一息つく暇もなく、絶望感でいっぱい。

そんな中でも店舗の全体状況を把握して
スタッフに指示を出さねばいけない。

体の痛みとやらねばならない事が
ごちゃ混ぜになって頭はもうパニック

脳内ワニワニパニック

なのに
どこかでまだいけると思っていた。

閉店まであと1ヶ月を切った。

これからが大事な時という時に
「休みたい」なんて言うに言えなかった。

「もう限界です」が言えなかった。
「休ませてください」が言えなかった。

誰に言えばいいのかも分からなかった。
上司?それとも迷惑をかける部下?

いや全員だ。

自店が忙しい中時間を割いてヘルプを
出してくれた他店の店長やスタッフにも。

休めば全員に迷惑がかかる。

こんなにも皆ギリギリで頑張っているのに
店長の私が抜けるなんて有り得ない。

世間体、立場、プライド、様々なしがらみが
邪魔をして、逆の方へ逆の方へと進んでいた。

あの頃、本当に辛かったのに
「大丈夫です」ばかりを繰り返していた。

闘病ぱんだ⑦に続く →

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?