発病ぱんだ⑤唸るぱんだ
病院に通い湿布やサポーターを使っても
次から次へと痛む箇所が増えていく。
この頃は手首、肩、顎の関節に続き
指の関節も腫れて痛み出し
ついには足の筋肉まで鋭く痛むように。
まるで痛みのワニワニパニック
次から次へと飛び出してくるワニ達(痛み)
叩けずにガブリガブリと噛まれ続けて
イタイタパニックだった。
歩くと足に激痛が走る為、通勤は勿論の事
店内で歩く事も地獄のようだった。
しかも私の働く店は
ショッピングモールの3階。
そして従業員は館内のエスカレーターや
エレベーター使用禁止という悲劇のルール。
しかも結構急で結構長い。結構な階段。
この時期は息切れと動悸も酷くなり始めた為
階段は本当に辛かった。
仕事より何より階段が一番辛かった。
人生の中で辛かった事ランキングの
ベスト3には絶対入る。
毎日鬼瓦みたいな形相で階段をひぃひぃ上る。
みんなが鬼瓦を軽々と抜かしていく。
2階の休憩室で一旦休憩をしても
店に着く頃には体力が70%程削られげっそり。
肩で息をしながらフラフラで出勤。
心臓がバクバクして酸素不足で頭が真っ白。
正直なところそのままぶっ倒れそうだった。
息切れしながら絞り出した笑顔はカスカスで
颯爽と店内を歩きたいのにヨロヨロヨボヨボ。
体全身が重くて怠くて痛くて仕方なかった。
鎮痛剤を飲んで8時間の立ち仕事。
関節痛には効いたので効果が切れる前に
薬を飲むを繰り返して胃痛まで起きる。
それでも帰る頃には疲れのせいか
鎮痛剤も効かなくなり痛みのレベルが
トリプルアタックメガボンバーに。
帰り道は足を引き摺りながらこっそり泣いた。駅までの10分程度の道のりが辛かった。
夜道は暗くて寒くて怖くて痛かった。
あまりに痛くて唸り声も出てしまう。
夜道で一人「うーうー」言いながら
足を引き摺り歩くのはさながら
バイオハザード(初期)の
ゾンビみたいだったと思う。
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そんなこんなで徐々に食欲も無くなり、
挙げ句の果てに発熱のオプションまで付加。
役満みたいにずらりと揃った症状達に
適当な理由をつける事も難しくなってきた。
これはなんかヤバイ(国士無双)
そんな中、迎えてしまう
『 ゆく年くる年 』
発病ぱんだ⑥に続く→
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