見出し画像

【大阪はイカンゾウ(胃・肝臓)】

大阪はラプソディー(狂詩曲)であり、JAZZだ。コロナ禍前は年に数回は訪れていたその記録と、久しぶりに訪れてきた熱量を放出しよう。写真はガチャ割れした湯呑み(三上亮・作)を知人が金継ぎしてくれたもの、銘はスパイダー(蜘蛛)。


2023年4月某日
【下町と呼ぶには、あまりにもダウンタウン】
エイプリールを挟み大阪通天閣のふもとの、「来山(らいざん)南館」→「スパワールド世界の大温泉」に泊まって食い倒れて来た。
前者は西成区にあり、一泊三千円という安さで、女性フロア有りの、トイレとお風呂共有だ。四畳半の和室に、ポカンと敷き布団があり、この安宿感が堪らない。出入りするのは、強面(こわもて)のおじちゃん達や、ヤンキー風味のあるお姉ちゃんだ。

夕飯は「ひげ勝」でまずは串カツをば。1人だったからかすんなり入店できる。カウンター横には、お相撲さんが来ており、ちらちら見ちゃう。コーラで串カツ食べてるー。なんかいいなあ。
私は、串かつ2本、筍、鰯、ぶた、あんぺい(ハモなどの白身魚のすり身を柔らかく練り上げて蒸したもの)、たこ、とりきも、紅しょうがを串カツで、どて焼(アキレス腱・白味噌・ゼラチン最高)、モロキュウを、生ビール、焼酎芋、麦、ハイボールと進める。
でもこの後、ジビエのお店の予約してるんだよなあ。「ひげ勝」は、とにもかくにも、旨くて旨くて、雰囲気も良いし、ずーっとおかわりしていたいが、腰を上げる。
「近所のおばはん」はマタギのご主人が撃ってきた生き物を食べることができる、ジビエのお店だ。アライグマラスカルのマスコットが何体も亀甲縛りされ吊されている。穴熊のタレ焼き(脂身が甘い!)、蕗味噌、イモリの唐揚げ×二匹、お腹いっぱい夢いっぱいだが、食べきる。イモリは生きたのを酒に入れたのを、だんっと机に置かれて、その後カラリと揚げれ成仏さるる。それをガシガシ食べるのだ。ヤマカガシ酒やハチ酒でいただく。命は凄い。
ふーらふーらと投宿先へ。

翌日は朝っぱらから「きらく」でホルモンうどんをば。初老のお婆ちゃんが1人土間で作業をしている。ぐらぐらと煮込まれたホルモンを脂汁ごと、どばーっと湯がいたうどんにかけられる。私は唐辛子をザバッと入れる。
ずるずるーっと、外を眺めて喰らう(外と中の区別が薄い)。どこかざわざわと緑の植物が見えて、いい感じに煮込まれたおいちゃん達がうろうろと歩いてゆき、あたかも沖縄のようだ。
からの「ちとせ」に足を向ける。インバウンダーな外国人もやってくる列に、ヨイショと並ぶ。豚&牛玉(お好み焼き)を注文し、崩れ落ちそうになりながら、なんとか立って待っている。店内では、たっぷりのお好み焼きソースとマヨネーズの香りで、全身まみれる。具材が大きいが、バクンバクンと呑み込める、ああ、これはお好み焼きという飲み物だ。
で、「千成屋珈琲」にてミックスジュースと魅惑の珈琲ゼリー(これ凄いブリンプルン)を食して、投宿先へユラユラ行く。

スパワールドは最高で、サウナや高温露天風呂とキンキンの炭酸水風呂の交互入浴にドハマリした。様々な国籍の人々が行き交い、風呂に耽溺している。
三時間ぐらい遊んで、マッサージを受けて、施設内の「博多天神麺」で博多魚介豚骨ラーメンレッドをチューハイプレーンで、さくさくすすり込み、もはやベッドに沈む。

朝六時からスパワールドをさらに三時間堪能し、町へ踊り出す。
ホルモン焼き「マルフク」で立ち呑む。シマチョウ、レバー、豚足煮込み、煮玉子、茹でハナスジ、オニオンスライス、キムチ、チャンジャを、泡盛、焼酎、樽ハイなどで。競馬や日雇いで暮らす、まったきおいちん達の、聖地のようなところだ。これまた延々と呑める。飲食に携わる職人が居る世界は素晴らしい。
それから「近江屋」にて(1人だったから、ちょい待ちで入れたが、後は予約以外は断られておった)串かつ3本、ウインナ、たこから、三度豆をハイボールで食べ(ここの衣はフワモチたっぷりで、駄菓子みたい)、「喫茶タマイチ」でエスプレッソと珈琲ゼリーを頼んで休み(ウトウト眠る)、「新世界かんかん」のたこ焼きで〆た。
ああ、大阪ストリーム。かくなるツアーに付き合える人がいたらば、ぜひご用命くだされ。


遡ること・・・この年の2月に夫ぽん逝去。喪失がミンパクで紛れる。
2015年4月某日
【惚れてまうやろ】
ああ、国立民族学博物館(ミンパク)で暮らしたいほど、惚れこみました。すごく良かった(恍惚的に)。ほぼ丸1日いたけど、そのまま押し掛けて泊まってゆきたいほどの勢いだ。ミンパクステキ・・・。
ということでスーパーオススメ博物館だ。何がすごいって何も亀(噛んだ)、もとい何もかも全部ツボなのよ。

・・・土曜日のお昼は「ゼロワンカレー」(*現在は東京へ移転)、谷町四丁目から少し歩き、南インドリスペクトな合いがけ定食(豚なんこつマサラ、赤魚のフィッシュクルマ、ウラド豆のカレー、南瓜と干椎茸のカレー、白菜の和え物、グリーンレーズンと酒粕のヨーグルト和え、人参の漬物)をトマトライスにして、トッピング(シシャモスパイシーフライ、カード)を付けて、アイスチャイと共にいただく。
夜は食べ友夫婦と一緒に、心斎橋からほどちかい「けやき」で寿司を。塩水ウニ、酒粕数の子、恵比寿鯛、ケンケン鰹、とろとろ茶碗蒸し、海苔で挟むホタテ焼き、なんかすごくおいしい握り各種(酔っぱらっているため詳細は失念)などをいただき、そのあと北新地のスナックへ。1時くらいまで歌い上げ、若干ふらふらになりながら、千里阪急ホテルに倒れこむ。

日曜日の本日は、朝昼兼で千里中央の老舗喫茶店「ニューアストリア」にて野菜入りカツサンドとミックスジュースを摂り、初老の店員さん達のきびきびした立ち居振舞いに癒されつつ、一路ミンパクへ。ただし出来立てアッチッチのカツにかぶりついたから、口腔内粘膜がやや剥離して、血の味と共にレアな感じを引きずる。
で、太陽の塔を近くに感じながら、約6時間たっぷり博物館を堪能して、夕飯は「ボナージュ」でひとり鉄板焼き。牛肉煮こごり・ワカサギのエスカベッシュ、サラダ、オマール海老(半身)、フォアグラ、新じゃが・モロッコ豆・椎茸・魚卵入り蒟蒻、牛肉フィレ、ガーリックライス、赤出汁、香の物、シャーベット。かなりきっちりそれなりに安定した味わいだ。残念ながら追加したチーズ盛り合わせは、ありきたりでいまひとつ。大阪の言葉はどんな高級店でもなし崩し的にフレンドリーにさせるなあ。

と、大阪を食べちぎり、もうひとつ胃袋があれば良いのに、ついでに肝臓も、と思う。ただいま帰宅、奥さんちょいと食べ過ぎですよ、明日からしばらくは草食女子ならぬ絶食女子で過ごそう(と有言不実行)。さて風呂につかって、ミンパクミュージアムショップで手に入れた「夜這いの民俗学・夜這いの性愛論」赤松啓介著でも読みながら寝よう。


2015年6月某日
【学習はしない】
この週末は大阪にて食い倒れていた。
金曜日の遅いランチ(ほとんど夕方)は「ロッダグループ」でギャミラサセットを食べる。パパダン(豆粉煎餅)、いんげん豆カレー、マトンカレー、ボルサンボル(ココナッツファインと赤唐辛子のふりかけ)、香草ゴトゥコラの炒めもの、レンズ豆のココナッツミルク煮などがイエローライスに載ったスリランカカレーだ。混ぜこぜしつつ食べ進め、ライオンラガーを飲みながら、現地感満載な味と雰囲気に、どっぷり浸る。

夜は仲間と「カッシーワお初天神店」で、ボンジリ、肝レア焼き、地鶏もも焼、こころ、月見つくね、卵黄醤油漬け、アピオスの煮っころがし、鶏肝のパテ米粉バケット添え、雲丹軍艦(ササミに雲丹がオン)、砂ずりの粒マスタード和え、燻製サバのポテトサラダ、酒盗とゴルゴンゾーラグラタン、鶏白子の春巻きバター醤油、万願寺とうがらしのアーリオ・オヒタシなどを日本酒で。オシャレ焼き鳥屋だが、抜かりなく仕事がなされており、ことごとくおいしい。そのあと面白い大将のいる小料理屋で二次会となったが、途中で睡魔が急激に襲いかかり、戦線離脱する。

土曜日のランチは「ガネーシュm」にて、羊キーマカレーと茄子とヒヨコ豆のカレーの合いがけ(大阪カレーはこの合いがけシステムがデフォルト装備なのが嬉しい)。スパイス卵とカラフルな生野菜角切り、グリーンチャツネが添えられる。ドンピシャな旨さで、スパイス感たっぷり、私のカレー人生で5本の指にズバッとランクインした。また行こう。
夜は創作和食店「島之内一陽」へ行く。一人でうかがい、あれこれ頼んでもスモールポーションで作ってくれる。きずし(〆鯖)おろし和え、オバケ(鯨)生姜醤油、境港の鮪刺身(トロと赤身)、稚鮎のフライ・タルタルソース、合鴨と新じゃがのカレー煮、フォアグラ醤油づけ、一口牛カツ、焼き鯖混ぜご飯(青紫蘇と胡麻入り)、しじみ汁を日本酒やワインで食い倒れる。添え物やソースまで全て味わい深く、今から1時間でもその素晴らしさを語れるくらいだ。

そのあと「barマスダ」で、モヒート、液体窒素で作るイチゴのフローズンカクテル、同じく桃のフローズンカクテル、マンサニージャ、炎のカクテル・カフェドランジュ(オレンジの皮を伝う青い炎がドラゴンのようだ)、ウンダーベルグ炭酸割りで飲みちぎり、ついうっかり「金竜ラーメン」に入ってしまい、豚骨ラーメンにニンニクすりおろしやニラ唐辛子をたっぷり入れて〆る。

で、本日の朝は昨夜酔っぱらって思わず買ったたこ焼きをホテルに備え付けの電子レンジで温めて食べて、お昼は「ラーメンstyle JUNK STORY」で塩のトキメキ(鶏ベースで昆布と煮干しのスープに平打ちストレート麺、レアチャーシュー、地鶏のたたき、砂肝スライス、カイワレ、味玉、春雨入り)をずずっと腹におさめて帰宅した。
はい、わかってます、食べすぎ飲みすぎなことは。程度や限度を考えないのが私の悪い癖。もう、大阪が食の都すぎるのよ。今回どの店もハズレがなく、大当たりの連続で、身も心もでっぷり飽和しましたとさ。しばらく節制するじょ(希望的観測)。


男優のラインダンスや、アマリリス。
2016年6月某日
【オマージュが原動力】
週末は大阪で三輪明宏さんの公演「毛皮のマリー」を観劇してきた。男優さん達のラインダンスが凄かった・・・。

その間に食べたものと言えば、金曜日の夜遅くに「鮓きずな」で、鯵の棒寿司で始まり、蒸し鮑、鰆、鰹、鯛、煮蛸、イカ素麺など魚介三昧を堪能したあと、「盛田バー」でモヒート、ブラッディシーザー、ミックスジュースカクテルなどを呑み、あつあつグラタンやイリカスを喰らう。うっかり「くれおーる」のたこ焼きも頬張る。
土曜日昼間は「トムントコ」でマトンキーマカレー・玉子・パクチー足しで胃袋を満たし(副菜は茄子炒め、レンズ豆煮、赤玉ねぎやキャベツのマリネ)、夜は「墨国回転鶏料理」でメキシコ料理を。回転鶏のバブル盛り、豚バラオレンジ煮込み、メヌード(メキシコ風モツ煮込み)を食べ、「松葉総本店」で串揚げ(牛串、玉ねぎ、若鶏、豚玉)、「七福神」でさらに串揚げ(蟹爪、牛串、海老餅、牛スジカツ)、仕上げに再び「盛田バー」でアイラウイスキー各種、モスコミュール、カシスのショートカクテル、グラスホッパー、ウンダーベルグ炭酸割り、そして吉田牧場のチーズをつまむ。
で、日曜日は「ポンテベッキオ」にて、とうもろこしの冷製スープ・フォアグラ入り、温かいポテトのティンバッロとキャビア、鮎のコンフィとメロンシャーベット・ホワイトアスパラ沿え、赤ピーマンと鯵の冷製パスタ、うすいえんどうを練り込んだ地層状パスタ、仔羊のロースト、ティラミスを、ワインで食べきる。

もしかしたら私は快楽においてのみ輪郭を保てる生き物かもしれないと思う。そんなことを考えながら、夫ぽん実家に寄る。
ビニールハウスの中で青い花が咲いたけれど、名前はわからないと夫母が言う。私はその花を見にゆく。あるじの居なくなった温室の中は、あちこちに蜘蛛が巣を張るが、生き残った珍しい植物たちは葉を広げたり、花を咲かせている。
ねえ、夫ぽん、この花の名前は何?生前に尋ねると、スラスラとラテン語名で答えてくれた。ああ、今はただ、名前はわからないまま立ち尽くすのだ。でも、星形の青い花はさらさらと綺麗だ、久しぶりに勝手にするりと涙が出た。
夫母が作ってくれた夕飯、ゴボウとシメジと豚肉の炊いたの、塩鮭、キュウリの酢の物、蕗と揚げの甘煮をいただいて帰路につく。悲しいけど温かい。


2016年8月某日
【「今日、麩の味噌汁」的な戦慄】
10月に大阪で行われる全国当事者研究交流集会の打ち合わせに参加するべく、この週末は大阪に行っていた。
土曜日の昼に心斎橋のカレー屋「カレイヤー」にて3種合いがけ(季節の野菜と豚挽き肉キーマ、インゲン豆とニラと鶏肉のマーラー味キーマ・茄子と揚げの味噌炒め添え、スリランカチキンカレー)を高を括って、辛さをangel of death(死の天使、つまりは超激辛+100円)でオーダーした。
そうしたら、久しぶりに、こ、これはヤバイやつだ・・・完食出来る気がしない!辛いと言うよりも、もはや痛い!という泣く子も黙って悶絶する、涙目を手でぬぐうのもリスキーな代物であった。しかしギブアップするのも癪(しゃく)なので、マンゴージュースを追加注文して、鼻水と涙と汗を流しながら食べきる(途中で何度も、スプーンを持つ手が止まったがな)。
爽やかなふりをして、ごちそうさまと告げて、店をあとにしたが、数歩歩いた途端、胃が熱く血液が集まり、内臓が踊り騒ぎ、めまいやふらつき立ちくらみ、このままでは倒れるので、ドトールに入って豆乳アイスティーを頼み、およそ30分ほど椅子に座り、灰となり沈没する。身じろぎするたび胃腸を中心として、足先や喉元に熱が走り、肩や腰はバキバキに緊張し、再起不能かと思われた。そろりそろりと体重移動し、緩めの揉みほぐし系マッサージ店へ転がり込み、1時間ほど施術を受け、ようやっと歩けるほどに回復する。
夕方は「鮨 羽室」にて、豊後水道で獲れた鯛の焼き霜造り、小鰺刺身、鯛のワタの塩辛、鱧の卵の塩辛、鯛の頭の潮汁、焼き蛤、握りでシンコ、鰯、マグロ、トロ、ウニ、穴子、玉子などを、日本酒5合ほどで食べて、回復している自分の胃腸に深く感謝する。

日曜日は、ホテルの朝ごはんがお茶漬けビュッフェ(20種類以上のお茶漬けに出来る具材を好みで組み合わせる)というユニークな趣向だったため、ご飯に茹で鶏、鮭フレーク、ひねた沢庵、明太子、三つ葉、山椒じゃこ、葱、海苔、あられ、高菜漬けを散らし、出汁をたっぷりと張り、別皿に高野豆腐、大根と人参とアゲの炊いたの、梅干しを取り、サラサラといただく。
それから鶴橋の喫茶店「ロックヴィラ」にてキムチサンド(トーストにハム、胡瓜、玉子サラダ、キムチがたっぷり挟まっている)と特製野菜ジュース(フルーツミックスタイプ)をさらに食べて、長瀬の手打ちうどん「島八」で冷やかけ1玉、玉子天、かき揚げをおさめて、昼からのミーティングにのぞんだ。今年の当事者研究交流集会は、発表数をしぼって、一題ごと丁寧に行く予定だ。だからゆえ、苦労ようこそな我こそはな方々は、8月末締め切りの演題応募に、ぜひエントリーよろしくです。皆の曇りなき多くのおおらかな眼(まなこ)にて(いやむしろ血走り濁りきった眼で?)ピックアップしますです、多分。

ああ、食べすぎだ。内臓をとても酷使している。とはいえ、ミーティングにワクワクしながら参加していたら、消化不良をおこすことなく、順調に夕方には腹が減り、たこ焼きを買い食いしながら帰路につく。
帰宅後NHKの番組「サイエンスZERO〜宇宙最大の謎ダークマター」(だぁ悪魔だーでも母なるダークマター)を視聴しつつ、鶴橋で購入したハチノスと牛アキレスを煮込み、キャベツや葱、ニンニクを足して、臓物カレーを作る。懲りない私の自意識こそが、恐怖だったりする。でも、残念ながら(?)、お尻はさほど痛くない。サンキュー、マイ、アス(ass)。


2017年2月某日
【ハッピーバレンタインだもん】
鳥鍋が止まらない。昨晩日曜日の夜更けは比内地鶏とぶつ切り骨付き鶏を、ニンニク丸ごと、玉ねぎ丸ごと、生姜、白ネギの青いところ、たくさんの日本酒、昆布出汁で炊いて、あとは鍋の中でたゆたう鶏肉をひたすら香味ダレ(行者にんにく、島らっきょの茎、茗荷微塵切り、鰹節、醤油)やポン酢で食べる。
今日はそこへ、蛤をさっと煮た出汁(蛤は半生でちゅるっといただく)や蜆を湯煎した出汁(蜆は少し口が空いたら取り出し、紹興酒、醤油、黒砂糖、唐辛子、生姜、ニンニクダレに漬け込み台湾風の肴に)を足し、舞茸、大黒しめじ、えのき茸、三つ葉、水菜、白葱を加えて、さらに食べる。

この週末は大阪へ食い倒れに行ってきた。備忘録として以下。金曜夜に「豚足のかどや」で豚足、生センマイ、コロロン(ハツ刺身)でサク飲みして、グランフロント「碧(へき)うめきた店」でサーロインステーキと車海老の鉄板焼コース、沖縄からの出店のため島野菜が旨い。ガーリックライスもこってりしてナイスだ。あとは北新地のスナックで日付が越えるくらいまで歌う。ついうっかり、投宿先にたどり着く前に、コンビニエンスストアでミックスサンドイッチを買っており、寝床で胃におさめる。

土曜日昼は「ガネーシュn」にてマトンのカレーと根菜カレーの合いがけのルー大盛に、ホットチャイ。優しい味わいで、スパイスは複雑なのにナチュラルなピュアさだ。天満宮の梅祭りをぶらつき、梅酒を飲んだり、大吟醸の酒粕チーズ汁、青豆豆乳を入れて行く。
夜は肥後橋「ハジメ」でフレンチフルコースを。2回目だけれど、やはり良い繊細さと味わいだ。とくに皮をパリパリに焼いた甘鯛の一皿が好みだった。

日曜日の昼には、北浜「ガネーシュm」で骨付きマトンのカレーと豆カレーの合いがけをルー大盛で。こちらはnに比べて塩分が強めで、ワイルドなため、二日酔いの我が身には嬉しい。比較すると、mが好みだなあ。
それから、南下して難波周辺を散策し、裏口から入った、なんばグランド花月内の「千とせ べっかん」で、しょっぱい肉吸い(肉うどんのうどん抜き)を飲み干し、「たこやきくん」で天かす入りでカリトロのたこ焼きを食べて、デパ地下で食材を買い込んで、津駅「萬力屋」にて超辣担々麺で蓋をして帰宅した。
で、上記鳥鍋を猛然と作りあげ、食べこんだ。蓋、開きっぱなしやん。

まあ、我が身にゃバレンタインデーなんて縁がない。と嘯(うそぶ)きながら、こっそり、亡き夫ぽんのお供え用に高級チョコレートを買い込み、祭壇に捧げたので、今日の夜にはさくっと下げて、パクリと喰らう予定だ。モナムール、夫ぽん(はぁと)。ちま(妻)のお腹も、チョコレートと思慕の風船で、可愛らしく膨らむであるよ。


2017年8月某日
【ユズリハ】
週末は大阪に出向く。大学時代の友達と再会するためだ。南森町付近で宿を取り、土曜日は一人自由に食べまくる。美味しい豆乳を飲んで、合間に風呂に浸かり、河内晩柑を購入して、タイ古式マッサージも受けながらふらふらする。
昼は「アジアンキッチン オオツカレー」で土曜日限定のビリヤニセット・・・パイタンカレー、タイ風グリーンカレー、ラッキョ、ピクルス、エノキ炒めなどの副菜、茹で玉子、カイパロー(豚バラ肉タイ風角煮)、鶏軟骨スパイス揚げ、ビリヤニ、薬膳スープを、辛さは「神」(生スコーピオン・ブッチ・テイラー、これをクリアーすれば、次回は辛さMAX「天国の向こう側」生キャロライナ・リーパーにチャレンジできるのだ)で。汗がいい感じに流れて、でも、重くなくどこまでも爽やかだ。ああ、これを書き記しながら、さらなる辛みを目指しくてたまらない。

夜は大阪天満宮の盆踊りに遭遇したので、そのまま小一時間ほど見て、天ぷら屋に出向くことにする。小さい頃から参加するからか、輪の中にいるみんなの手や足運びが見事だ。この天神踊りは69回目を迎え、ここでスッスッと踊っているお婆ちゃんの娘時分から続いているのだなあ。
「川原崎」では、冷製の茄子と雲丹ジュレ、お後は次々天ぷらで、頭のミソ付きシラサエビ、車エビ、キス、銀杏、ハモ、マッシュルーム、アオリイカ、牡蠣、栗、蒸しタコ、牛蒡、カマス、蒸し鮑、無花果、穴子、天丼(海老と蓮根のかき揚げ、半熟ウズラ卵)を、5合ばかりの様々な日本酒と共に。
〆は「ココペリカレー」でチキンカレーを持ち帰り、翌朝のご飯とした。あ、そういえば、深夜にドーミーインのに夜鳴きそば(無料)の汁を飲み干していた。

翌日昼には、大学時代の女友達たちと顔を合わせ、つもる話は止まらない。当時の濃さや個性をそのままに、さらに勢いや肌触りを変え、発揮しながら、医師という職業をしつつ、母役割もこなし、かつ障害児だったり、ディープゾーンで仕事をしていたり。びっくりするほど、皆の衆は真っ当だ。大変すぎそうで、目が回る。日本人の悪い癖だが、自分よりも頑張っている人々の生きざまを感じると、もっとちゃんとしなくちゃと自動的に思う。でも、私は足掻き抗い、いい加減に生きる所存だ。
そのワイワイガヤガヤは「バリラックスザガーデン梅田」にてランチメニューの生春巻き、ナシゴレン、鶏唐揚げ、サラダ、スープをやっつけたあとは、また、延々とカフェタイムも網羅する。滞在中3回くらいバースデイイベントが開催されていた。で、ねぎらいつつ別れ、私は鶴橋に降り立つ。

ガード下横の「串八珍」で炙り上レバー、アカセン、ミノ刺身、白菜キムチ、トマトチューハイ、コーヒー焼酎で堪能して、帰宅過程で青唐辛子、ハチノス、豚足、玉子ハムサンドイッチを購入し、むさぼり食い終了。本日は重すぎる瓶ごみと段ボールを、廃棄して、すっかりすっきりした。
同級生が親になり、子供の苦労をしているのを聞くと子供のおらぬ私は、ほんのすこぅし切なくなる。悲しいとか悔しいではなく、ちょびっとだけ。鵺(ヌエ)がヒョーヒョーと啼く。でも、ピカピカと点滅する命の取り次ぎに、子供への思いに、その人らしさが現れていて、やはり、どうしようもなく嬉しく思う。


2017年11月某日
【クイ・ダ・オーレ!】
さて、先週末は東岡崎「二橋」(*現在は閉店、涙)にて、親子(鶏肉、卵)・粒味噌うどん茸入りと、一口おでん盛り合わせ(生麩、厚揚げ、蒟蒻に、付け合わせの柿)を金曜日のお昼に平らげてから、脳波研究の被験者になり、そのあと大阪へ移動した。
夜は知人と北新地の「幸菜福耳」で、麻婆豆腐、ピータン、羊肉カレー醤炒め、よだれ鶏、アボカドと海老マヨ、黒酢豚を色んな紹興酒で食べたあと、お初天神の「酒肆 門」に梯子して刺身盛り合わせ(ノドグロ、キンメ、きずし、鮪など)、もずく酢、さえずり酢味噌等を日本酒でつつく。

土曜日は朝9時からやっている黒崎町の下町な食堂「かね又」へ足をのばし、特製シチューセット・・・好きな小鉢二品として、コロッケと玉子ポテトサラダを選び、ネギ入り玉子焼き、牛肉・玉葱・馬鈴薯の塩味シチュー(クリームシチューに至るまでの、牛乳抜きな途中のようなスープ)、ご飯少な目で腹を膨らます。
昼は南森町「おおつカレー」で土曜日限定ビリヤニセット(ビリヤニ、タイカレー、キーマカレー、スパイス軟骨、豚角煮、モヤシ炒め、ピクルス、手羽元薬膳スープなど)をパクチー・トッピング、辛さは天国の向こう側(神の辛さ生スコーピオン・ブッチテイラーを食べたことがあった上で通る注文、生キャロライナリーパー)で。胃に穴が開きそうだが、味は好きなの、涙と鼻水で食べきる、そして歴代完食者の8人目となる。
夜は美輪昭宏さんのシャンソンを堪能したあと「エキ・ポンテベッキオ」で、秋刀魚のマリネ、野菜色々とサラミのディップ、マルゲリータ、クワトロフォルマッジオ、秋刀魚と鬼オロシのピッツァ(逸品)、鮮魚ムニエルのバターソースがけ、ティラミス、メロンシャーベット、果実の焼きカルツォーネを、泡赤白ワイン、グラッパで7杯ほど。
「はなだこ」で、ネギマヨたこ焼きを購入し、投宿してからのオヤツとした。〆に天満の「バー・モリタ」(「相棒」の右京さん似のマスターがシェーカーを振るう)で、ピオーネカクテル、ゆずリモンモヒート、ブラッディーシーザーなど6杯入れる。

日曜日はミーティング出席をキャンセルし昼遅くに動き出す。「讃岐うどん今雪」で、かけうどん(冷や冷や)、半熟卵天、竹輪天、卵かけご飯セットを、ズルズルすする。久々の讃岐うどんの冷やかけに、風邪引きの喉がうち震える。
この際、重ねて近くの女性店主が一人で切り盛りする「サッチェズカリー」で野菜キーマ、鰤、ダール豆の3種カリー合いがけ(付け合わせは、南瓜サブジ、蓮根スパイス炒めだった)を、辛増し、針生姜大盛りで食べきる。塩気がきっちりあって、玄米ご飯がサクサク入る。
夜は鶴橋の「オモニ」にて豚肉ダブル、スジ、油カス、ネギ、青唐辛子、卵内外と注文したお好み焼きを、ハイボールやビールで。以前から「オモニ」には来たかったが、心のマイハードルを上げすぎていたせいで、ガッカリしたらどうしようと、先のばしにしていたが(20年前からブックマークしていた)、配合と焼きの見事さに、ガスッガスッとコテが進む。実に良いお好み焼きだった。
あとはガード下「茂利屋」で、ホルモン串焼きのウルテ(気管軟骨、ギザギザコリコリ)やフク(肺、フニャと柔らか)、生センマイでさらに杯を重ねる。

はわわ~大阪は美味しい。(結局、ミーティングに欠席したのは、さらにあれこれ食べたかったから大阪に後ろ髪引かれただけでは?という突っ込みはこの際全力スルーの方向で。本当に愛知までの移動を重ねる気力が、出て来なかったなかっただけなのよ。)


・・・まいどおおきに、ぼちぼちでんなあ。また、再見(ツァイチェン)!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?