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術前検査:乳がんと診断されて【5】

手術は7月1日に決まった。最初にクリニックを受診してから1ヶ月も経たないうちにこんな事になっているとは。

この1ヶ月弱は怒涛の日々。入院までにPETCTを受け、コロナ禍のためPCR検査も受検した。並行して仕事を休む体制を整えないといけなかった。

PETCT
前回書いた通り高額な検査。予約日の前日に薬剤が病院に届き、万一使わなければ無駄になってしまう(廃棄?)ので「変更、キャンセルの際は必ず前日までに連絡を」と何度も念押しされた上、前日の電話連絡もあった。
検査当日は予約時間より少し早めに到着。問診票と検査の同意書を受付に渡す。同意書には例のごとく怖い副作用が羅列され、一読してから少し考え記入する。同意しないと前に進めないし同意することが「当然」になっている感がある。いつも「何かあっても仕方ないかと」いう諦めとともに。
ただ何でもかんでも同意している訳ではない。今までに一度だけ、手術前日に同意書の記入を渋った経験がある。(その件は別のお話で。)
病気も副作用も、受け入れることと任せる覚悟が必要だと思うのだ。

私の名前が呼ばれて検査の説明が始まる。薬剤を注射する部屋、その後待機する部屋、待機中のトイレの使用方法、CT撮影室等。
撮影時間より待機時間の方が長い検査だった。
痛みは薬剤を入れる時の注射だけだけど、疲れは感じる検査だと思う。(参考まで)

PCR検査
入院する病院がコロナ患者受け入れ病院だったこともあり、入院前のPCR検査の受検が必須だった。
ニュースではまだ検査数が少ないとか言われていて、各地で「ドライブスルー検査」が始まった頃だったと思う。
ドライブスルー検査、、まさか自分が受ける事になるなんて。ここ数日で何度目の「まさか」だろう。

結果は陰性。

新たな「まさか」じゃなくて良かった。


仕事は3週間休むことになった。

部長にはクリニック受診後すぐに「ガンになりました」と報告し、恐らく入院することになると伝えていた。そして細胞診の結果が出た時には「部長ぉ、肩こりじゃなかったですぅ」と冗談混じりに報告していた。この頃にはもう受け入れることしかできなくて、周りに心配掛けまいと明るく過ごしていた気がする。

私は事務の仕事をしている。今の会社に入社して15年目だ。正社員ではないけど1業務1担当のため不在時には誰かに代わりに対応してもらわなければならない。限られた時間で手順書の作成と引継ぎが必要だった。
私の業務は2人の同僚と1人の上司にお願いすることになり、引継ぎは入院前日までかかった。
私の病気のせいで周りに迷惑を掛けてしまい本当に申し訳ないばかりだ。引継ぎ時には「手術日は連絡つかないですけど、連絡できるようになったらすぐ報告しますので」と何度も言っていた。
*ちなみに①話で書いたロボット課長は転勤で別の営業所に出たので、この時は既におらず、別の上司に引き継いでいる。
この上司には着任数ヶ月で部下がガンになり業務量増大!という想定外の状況に引き込んでしまい、ほんっとうに申し訳なく思っている。。。


さて、次回から入院の日々が始まる。

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