ニュースが織りなす地獄絵図　熱中症100人、か　「サマーソニック2023リアムギャラガー見る為に1人で参戦するレポ12」

●前日　８月19日（土） 9時56分発　新宿行高速バス

サマーソニックは２日間に渡って開催される。
私が参戦するのは20日の東京公演だ。

前日千葉市内のホテルに前乗りする。
当日リアムのステージに辿り着くまでの過程で、如何に「気」と「体力」を消費させないかということだけに注力する。
とにかく減らさない。
東京に行ったついでにお店を見たり、友人と会ったり、美味しいものを食べたりするのは適切ではない。ただでさえ都会は情報量が多い。広告も多い。

知り合いの家に泊めてもらうという手段も考えたが、人の家だと眠れない可能性が高い。また、例えそこで楽しい会話が繰り広げられたとして、それもまた快楽物質ドーパミンを放出させることになる。出ちゃう。
出さないようにする為には金を惜しみなく使い、ホテル代に費やす。
そしてなるべく頭を回転させないようにする。

 車内、私がイヤホンで再生したのはオアシスでもリアムでもケンドリでもなく、「 #むかいの喋り方 」というお笑いトリオ「パンサー」のツッコミ担当、向井慧（さとし）が1人で2時間喋るラジオ番組だ。タイムフリーで聞く。
 パンサー向井は、心が不安定な時でも、元気な時でも、何かなんでもいいけど耳が寂しい何か聞きたい時などの時でも、いつでも丁度いい。刺激が少ないのに面白い。私の脳の「気」も漏らさずに済む。前は「どこがイケメン芸人だ」とか思っていたが、向井はすごく面白い。このラジオは派手な展開がない週でも確実に面白い。

昼過ぎ、新宿に到着。やはり東京はとんでもなく暑い。
そのまま千葉市内のホテルへ直行、15時ちょうどにチェックイン。

また緊張してきた、、。

もう1週間くらいはちょっとづつ緊張している。
当然だが、「なんか緊張してきたね～」と高まる期待と不安を解きほぐす為の雑談相手はいない。
エアコンを入れ、テレビを点ける。 明日の天気。 見慣れぬ男性アナウンサーの口からは、

「猛烈な暑さ」　「運動を中止して」　「危険」　「大気不安定」

といった、気象情報とは思えぬ悍ましいワードが連発されている。
最高気温35度の予想。

 「く、、容赦ない、、 本当に私にやれるだろうか、、。」 

とにかく気がかりなのは熱中症だ。普段ほとんど家に居る。日中外に１時間出ればいいほう。
取り敢えずサマソニ1日目の様子をスマホで情報収集する。
ベッドに寝転んだ私の目に入ってきたニュースはこんな顔ぶれだった。

その時の心

 おいおいおいおいーーーーーー ！
こわいんだけどぉおおお えぇぇぇぇえ～～～！！？？

40代女性て、 わたしのことですか～～～～！？？？？

後に、このニュースの見出し達は、それほど迄に恐れるものではなかったことが判明する。

（続く）