LATINA連載「タンゴのうた 詩から見るタンゴの世界」リスト

「中南米音楽」でスタートして以来、途中「LATINA」と改名しつつ60年以上にわたってラテンアメリカ音楽情報誌として続いてきた月刊ラティーナが、まもなく最終号を発売します。私は2018年2月号から今度出る最終号まで2年4か月に渡って、全28回の 「タンゴのうた 詩から見るタンゴの世界」を連載してきました。今回忘備録の意味も含め、全28回で取りあげた曲(時に1回で2曲を取りあげてもいます)をリストにしておきます。

第1回 エル・チョクロ(2018年2月号)
Vol.1 El choclo (Angel Villoldo-Carlos M.Catán-E.S.Discépolo)
第2回 わが悲しみの夜(2018年3月号)
Vol.2 Mi noche triste (Samuel Castriota-Pascual Contursi)
第3回 グリセール(2018年4月号)
Vol.3 Gricel (Mariano Mores-José María Contursi)
第4回 マレーナ(2018年5月号)
Vol.4 Malena (Lucio Demare-Homero Manzi)

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第5回 聖なる十字架の下で~ブロンカ(2018年6月号)
Vol.5 Al pie de la santa cruz (Enrique Delfino-Mario Battistella)
   Bronca(Edmundo Rivero-Mario Battistella)
第6回 砂まじりのしわがれ声で(2018年7月号)
Vol.6 Garganta con arena (Cacho Castaña)
第7回 ロス・マレアドス(2018年8月号)
Vol.7 Los mareados (Juan Carlos Cobián-Enrique Cadícamo)
  <Los dopados (J.C.Cobián- Raúl Doblas & Alberto Weisbach>
第8回 最後の酔い(2018年9月号)
Vol.8 La última curda(Aníbal Troilo-Cátulo Castillo)
第9回 ママ、私恋人がほしいの(2018年10月号)
Vol.9 Mama, yo quiero un novio (Ramón Collazo-Roberto Fontaina)
第10回 メーキャップ(マキジャーヘ)(2018年11月号)
Vol.10 Maquillaje (Virgilio Expósito-Homero Expósito)

「ミロンガが泣く時」楽譜

第11回 ミロンガが泣く時(2018年12月号)
Vol.11 Cuando llora la milonga (Juan De Dios Filiberto-Luis Mario)
第12回 古きトルトーニ(2019年1月号)Vol.12 Viejo Tortoni (Eladia Blázquez)
第13回 ナーダ(2019年2月号)
Vol.13 Nada (José Dames-Homero Manzi)
第14回 最終列車まで(2019年3月号)
Vol.14 Hasta el último tren (Julio Ahumada-Julio Camilloni)
第15回 カミニート(2019年4月号)
Vol.15 Caminito (Juan De Dios Filiberto-Gabino Coria Peñaloza)

「カミニート」楽譜

第16回 荒れ果てた愛(エル・アモール・デソラード)(2019年5月号)
Vol.16 El amor desolado (Alberto Cortez- José Dicenta Sánchez)
第17回 古道具屋(カンバラーチェ)(2019年6月号)
Vol.17 Cambalache (Enrique Santos Discépolo)
第18回 下り坂(クエスタ・アバホ)(2019年7月号)
Vol.18 Cuesta abajo (Carlos Gardel-Alfredo Le Pera)
第19回 1945年~マゴージャ(2019年8月号)
Vol.19 El 45 (María Elena Walsh)
Magoya (Héctor Stamponi-María Elena Walsh)
第20回 君待つ間(フマンド・エスペーロ)(2019年9月号)
Vol.20 Fumando espero (Juan Viladomat Masanas-Félix Garzo)

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第21回 心ならずも~タルデ(遅かった)(2019年10月号)
Vol.21 La abandoné y no sabía (José Canet)
   Tarde (José Canet)
第22回 エッチング(アクアフォルテ)(2019年11月号)
Vol.22 Acquaforte (Horacio Pettorossi-Carlos Marambio Catán)
第23回 淡き光に(ア・メディア・ルス)(2019年12月号)
Vol.23 A media luz (Edgardo Donato-Carlos César Lenzi)
第24回 クローディネット~ラ・ビ・ジェガール(2020年1月号)
Vol.24 Claudinette (Enrique Delfino-Julián Centeya)
   La vi llegar (Enrique Francini- Julián Centeya)
第25回 ノーチェス・デ・コロン(コロン劇場の夜)(2020年2月号)
Vol.25 Noches de Colón (Raúl de los Hoyos-Roberto Cayol)

「コロン劇場の夜」オリジナル楽譜

第26回 そこにいて(ケダテ)~バイオリンに捧ぐ(アル・ビオリン)(2020年3月号)
Vol.26 Quédate (Ramiro Gallo-Pedro Aznar)
   Al violin (Ramiro Gallo-Pedro Aznar)
第27回 バンドネオンと私(ミ・バンドネオン・イ・ジョ)(2020年4月号)
Vol.27 Mi bandoneon y yo (Rubén Juarez-Julio Martín)
第28回 わが不在の歌(ミ・カンシオン・デ・アウセンシア)(2020年5月号→6月発売)
Vol.28 Mi canción de aucencia (Roberto Pansera-Roberto Lambertucci)

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今回の連載の依頼はもともと1年間でした。しかしさらに1年追加となり、さらに最終号までということになって4か月、計28回になりました。そういう経緯もあり、初めから連載全体を計画的に進めることはせず、その都度エピソードの豊富な曲や作詞家を軸に、これまで知られていなかった内容を中心に選曲しています。したがってこれらのリストには歌のタンゴの名曲として広く知られるものもあれば、一般には必ずしも知られていない曲も含まれています。基本的には作詞家の方に重点をおいたつもりですが、こちらもまんべんなくとはいきませんでした。セレドニオ・フローレスとかマヌエル・ロメロとか、結局最後まで登場させることが出来なかった作詞家もいますが、出来るだけたくさんの作詞家に登場してもらうことは心がけました。

どうしても日本のタンゴ・ファンは歌を聞く機会が少ないという傾向があります。これは言語の問題が大きいのでやむを得ない部分もありますが、歌を作ってきた人々、そこに関わって来た人々の人間らしさに興味を持ってもらえればという思いで書いていました。定期購読されてきた方には末永く楽しんでいただければと思います。最終号には連載とは別に最終号に寄せる原稿も書きました。ぜひご覧ください。ありがとうございました。

「淡き光に」オリジナル楽譜

「下り坂」楽譜表紙


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