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ワタシ的、双極性障害との向き合い方

お久しぶりです。
ヤキソバライターです。


今回は、ワタシがいま闘病中の双極性障害について話したいと思います。

2023年の11月に初めて双極性障害と診断されたので、まだ4ヶ月くらいしか経っていません。

しかし最近は気分が落ち着いていることもあり、少しは客観的に病気と向き合えている気がしています。

そのため、文章を綴るには良いタイミングだと思いました。

また、ワタシがnoteを投稿することによって同じように病気と闘っている方やその友人、恋人、家族など周囲の方に少しでも希望を与えたいです。

今回このnoteで書く内容はあくまでワタシの置かれている状況や、ワタシ個人の気持ちに基づいているため、必ずしも万人に当てはまるわけではない点に注意してください。

※本noteには病気を解説したり、内面の研究を促すような内容が含まれます。
希死念慮の強い方、頻繁な自傷行為がある方は症状悪化の恐れがありますので、これ以上読み進めずにブラウザを閉じてください。


基本データ

こちらのデータを根拠として話していきます。

双極性障害は、うつ病を含む「気分障害」のひとつです。

「うつ病」はうつ状態だけがおこる病気ですが、双極性障害はこのうつ病とほとんど同じうつ状態に加え、それとは対極の躁状態もあらわれ、これらを繰り返す、慢性の病気です。
原因はまだはっきりとはわかっていません。
双極性障害は、心の病気ではなく脳の病気のため、雑に言ってしまうと脳腫瘍や脳卒中などと同じです。
本人の気持ちなどとは関係なく、気分が落ち込んだり、高揚したりしてしまいます。

患者数は人口の0.7%ほどと言われています。
日本全体で見ると数十万人くらいいるらしいですが、はっきりとした調査が行われていないので正確な数はわかりません。

また、双極性障害は他の精神疾患に比べて自殺率が高く、診断を受ける前に自らの命を絶ってしまう方も少なくないようです。

昔は「躁うつ病」とよばれていましたが、現在では「双極性障害」とよんでいます。
今後は、WHOによる最新の国際疾患分類にもとづき、「双極症」という日本語訳が使われる予定です。

このnote内では変わらず、双極性障害と呼んでいきます。

双極性障害はその症状によって以下のように分類されます。

1.躁状態(双極Ⅰ型障害)

家庭や仕事に重大な支障をきたし、社会的後遺症を残してしまいかねないため、入院が必要になるほどの激しい状態を「躁状態」といいます。

「躁状態」がおこる双極性障害を、「双極Ⅰ型障害」といいます。ほとんどの場合、うつ状態も起きますが、躁状態があれば、うつ状態がなくても双極Ⅰ型障害と診断されます。

この状態では、ほとんど眠らずに動き回り、休む間もなくしゃべり続け、家族は疲労困憊してしまいます。
活動的になりますが、一つのことに集中することができず、結局は何一つ仕上げることができません。また、高額な買い物をして、多額の借金を作ってしまったり、法的な問題を起こしてしまったりする場合もあります。
失敗の可能性が高い無茶なことに次々と手を出して、これまで築いてきた社会的信用を一気に失ったり、仕事をやめざるを得なくなることもあります。さらには、自分には超能力があるといった誇大妄想に発展してしまう場合もあります。

2.軽躁状態(双極Ⅱ型障害)

一方、端から見て、明らかにいつもと違っていて、気分が高揚し、眠らなくても平気で、仕事もはかどるけれども、本人も周囲の人も、それほど困らない程度の状態を、「軽躁状態」といいます。
「軽躁状態」と「うつ状態」の両方がおこる双極性障害を、「双極Ⅱ型障害」といいます。

この状態は、いつもとは人が変わったように元気で、人間関係に積極的になり、短時間の睡眠でも平気で動き回り、いつもに比べて明らかに「ハイ」に見えますが、少し行きすぎという感じを受ける場合もあるとはいえ、躁状態のように周囲に迷惑をかけることはありません。

躁状態や軽躁状態では、多くの場合、本人は自分の変化を自覚できておらず、大きなトラブルを起こしていながら、自分自身はほとんど困っていません。
気分爽快でいつもより調子が良いと感じており、周囲が困惑していることをなかなか理解することができません。

3.うつ状態

言葉にはできないほどうっとうしい気分が、一日中、毎日毎日続く「抑うつ気分」と、あらゆることに全く興味をもてず、何をしても楽しいとか嬉しいと思えなくなる、「興味・喜びの喪失」の2つが、うつ状態の中核症状で、これら2つのうち少なくとも1つ症状があることが診断に必要とされています。

これら2つの必須症状を含めて、早朝覚醒、食欲の減退または亢進(および体重の減少または増加)、疲れやすい、動作がゆっくりになってしまう、自責感、集中できない、自殺念慮といったさまざまなうつ状態の症状のうち、5つ以上が2週間以上毎日出ている状態が、うつ状態です。

双極性障害は上記いずれも治療しないままでいると、躁状態とうつ状態を何度も繰り返し、その間に人間関係、社会的信用、仕事や家庭といった人生の基盤が大きく損なわれてしまいます。

しかし精神疾患の中でも治療法や対処法が比較的整っている病気のため、薬でコントロールすれば、それまでと変わらない生活を送ることが充分に可能と言われています。

双極性障害は、うつ状態では、死にたくなるなど症状によって生命の危機をもたらす一方、躁状態ではその行動の結果によって社会的生命を脅かす、重大な疾患であると認識されています。

ワタシの向き合い方

ワタシは双極Ⅱ型障害と診断されています。

ワタシが双極性障害と診断を受けたのは、2023年の11月でした。
10月に転職した会社を1ヶ月も経たずに辞めてしまい、日常生活もうまくおくれていませんでした。

心療内科に通い始めたのは2023年の8月からで、当初は適応障害と診断されていました。
主な症状が気分の落ち込みと不眠症状だったためです。
そのため9月の1ヶ月間休職していました。
しかし、復職せずに環境を変えるため転職してしまったことが間違いでした。
1ヶ月の休職では症状は改善しておらず、冷静な判断が下せる状態ではなかったのです。

10月、2週間に一度の診察に行き、主治医に転職した会社を辞めてしまったことを話すとかなり驚かれたものの、「もう一度ヤキソバライターさんの人生について聞かせてください」と言われました。
かなり長い時間がかかったものの、ワタシのそれまでの人生について話をしました。
主治医の先生によると、高校生くらいからすでに双極性障害を発症していたと思われるとの診断を受けました。

双極性障害を発症する年齢は、10代〜30代であり、一番多いのが10代後半〜20代だそうです。
ワタシはそれまで気づかないうちに病気と闘っていたのです。

病気と言われるまで、自分の気分の高揚感や落ち込みはみんな経験しているものだと思っていました。

また「軽躁状態」と「うつ状態」は必ずしも交互に来るとは限らず、期間も同じとは限りません。
そのため過去の期間も含めて詳しく医師に話さないと診断がむずかしく、「うつ病」と診断されてしまうことも少なくないそうです。

ワタシの場合、理由もなく眠れなかったり気分の落ち込みが激しかったりという症状が今でもあります。

現在は、薬物療法として「ルラシドン」という薬を服用しています。
これは双極性障害のうつ状態に効果を持つ薬で、感情を落ち着けて、不安を和らげる効果があるそうです。

しかし、薬を飲んでいても不安に飲み込まれてしまいそうなときや寂しくてどうしようもないときがあります。
そういったときには、散歩をしたり料理をしたりお風呂に入って気分転換をしています。
またどうしても辛いときには寝て忘れるという方法も試しています。
これは担当医とも話しながらの心理療法というもので、自分の感じ方や受け取り方をコントロールしていくことができます。

双極性障害になって悪かったこと

1.働けなくなった

これはしょうがないですね。
いまは主治医から就業不可の診断を受けているため、働いていません。
すぐに働ける状態でないと失業手当も受けられません。
そしてワタシは傷病手当金を受給中に一度転職してしまったため、傷病手当金も打ち切られてしまいました。
そのため現在は、生活保護を受給しながら生活しています。
お金による心配がなくなったのは治療にとって大きなプラスだと思います。

2.気分のコントロールが難しい

双極性障害が脳の病気である以上、気分のコントロールは難しくなります。
まったくストレスもかかっていないのに不安に押しつぶされそうになったりします。
それと家に1人でいると寂しすぎて誰かに会いたくなったり、一緒に過ごしたくなって電話をかけたりしてしまいます。
ワタシはそれなりに精神が強いほうですが、こういった気分に振り回されることが多くて疲れます。

3.世間のイメージによる差別を受ける

やはり精神疾患というものについて、世間ではまだまだ多くの誤解があります。
当然ながら一般の人は精神疾患に対して、知らないことが多すぎるためイメージで嫌悪しがちなのだと思います。
友人や知り合いが離れていったりすることも多いです。
ちなみにそれが怖いため、信頼できる友人にしか病気のことは話しておらず家族にも秘密にしています。

あとは現在住んでいる物件が生活保護の住宅扶助の上限をオーバーしているため、ケースワーカーから引越しを打診されているのですがなかなか物件が見つかりません。
生活保護相談可能の物件がそもそもかなり少なく、生活保護OKでも受給理由が精神疾患だとほぼ間違いなく大家さんか不動産会社からNGが出ます。

双極性障害になってよかったこと

1.自由な時間がとれた

働いていないのでかなり自由な時間が取れました。
平日に空いている商業施設に行ったり、昼間から近所を散歩できたりします。
またnoteの執筆も退職したことで始められました。

2.自分の心と向き合えるようになった

今まで自分の心の状態を気にしていませんでした。
それよりも他人の顔色を伺い、他人からどう思われるかを軸にして生きていました。
双極性障害で通院を始めてから、自分の心が何を求めているのかを立ち止まって考えられるようになりました。

3.病気の人の気持ちがわかる

いつも親に感謝しているのですが、健康な身体に産んでもらったので今まで大病などはしたことがありませんでした。
2020年にバイクで事故ったときにも骨一つ折れていませんでした。
そのせいか今まで病気の人の気持ちをあまり考えてこなかったです。
どうしようもなくイライラすることや、情けなくなること、申し訳なくなることなど今まで感じたことのなかった感情を理解するのに双極性障害は役立っています。
病気の人に対して少しは共感し、優しくなれた気がします。

周囲の人にしてほしいこと

身の回りに双極性障害を患っている人がいるという人にどうしても伝えておきたいことがあります。
きっとどうしてあげたらいいか、悩むことは多いと思います。
ワタシ自身、友人たちに気を遣わせてしまっているのではないかと心配になることがあるくらいです。

そこで、このnoteでは双極性障害患者であるワタシが周りの人たちにしてほしいことを3つ挙げます。

1.そばにいてください

双極性障害になった人は不安です。
そして自分の周りから人が離れていってしまうことを恐れています。
そんな人々にとって、そばにいてくれることは何よりも強いメッセージになります。
「自分は1人じゃないんだ」と希望を持つことができるのです。

2.「頑張ってるね」と声をかけてください

なんと声をかければいいのか、これは多くの人が迷うところだと思います。
特別なセリフはいりません。
とはいえ、双極性障害患者の気持ちは患者でない人にはきっと理解できないでしょう。
それでも「頑張ってるね」と言ってもらえると、ワタシたちは自分の苦しみを理解してもらえたと感じます。
何よりも嬉しい言葉です。
「頑張れ」じゃないんです。
「頑張ってるね」なんです。

ワタシはこんなに辛い病気が自分の大切な人たちに割り振られなくてよかったと思いました。
友人や家族が双極性障害になるくらいなら、ワタシがなったほうがよかったからです。

それでもそんな病気と闘うのはなかなか大変なわけで笑
だから、この言葉を言ってもらえると生きててよかったと思えるんです。

3.誘ってください

双極性障害患者にとって、調子の良いときでも人を誘うのにはすごいエネルギーを使います。

ワタシはもともと人から誘われるより、人を誘うことのほうが多かった人間です。
そんなワタシでもこの病気にかかってからは人を誘うことが苦手になっています。
予定の当日にうつ状態が強く出てしまえば行けなくなるのですが、自分から誘っておいて断るのは申し訳なく思います。
そのため予定を相手から誘ってもらえると相手のことを考えすぎず、気楽に参加することができるのです。



最後に、双極性障害になってから聴いてすごく心に響いた曲があります。

ロックバンド、RADWINPSの「棒人間」という曲です。
歌詞が今のワタシにとても強く入ってきたので、ぜひ聴いて、読んでみてください。

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