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映画「魔女見習いをさがして」は私たち大人に向けられた作品だった

 おジャ魔女どれみ20周年記念作品、「魔女見習いをさがして」を観に行きました。

 イラスト、アニメーション、音楽、ストーリー、全てが妥協なく詰め込まれ整えられ、今を生きる人へ届けられたことが伝わる、とても愛のある作品で…素敵でした!私はおジャ魔女どれみを観ていた世代だけれど、当時は子どもだったのでアニメの話自体は完全には覚えていません。OP曲のおジャ魔女カーニバルは今でも歌えるよってくらい。そんな私が観て、おジャ魔女どれみを知らない人にもオススメしたいなと思った映画でした。

ざっくりしたあらすじと感じたこと

 映画はどれみちゃん達ではなく3人の20代の女性が主人公で、それぞれが悩みを持っています。製作陣が主人公の年齢層をしっかりリサーチを行っており、悩みが自分に当てはまらなくても、友達に似た悩みの子いるわ…と感じる身近なもの。いくらリサーチをしても表面的な描き方だと、観ている側はそれを感じ取ってしまうことがあると思います。それが無いこと自体がまず凄いことで。この作品を観て感じたのは、やっぱり映画やエンターテイメントは今を生きる人へ向けて存在しているんだなぁとしみじみ感じました。嬉しくも思いました。

 昔の名作はやっぱり名作で、誰もが心を揺さぶられる作品は既に世の中にあって。それでも新しい映画が生み出されているのは、いまの人に向けてメッセージを打っているのではないでしょうか。だったら今を生きる私たちが作品を観ないでどうするんだ!?というのが、鑑賞後の高ぶった気持ちです。笑 悩みはリアルでも、フィクションとしての作品でどれみちゃんタッチのアニメの中では明るく吹っ飛ばしてくれるエンターテイメントになっているので安心して観れます。

 私はここに半沢直樹や白い巨塔といったドラマに通じる部分があると気付きました。半沢直樹に関していえば、ストーリーを通して働くサラリーマン共通の悩みである人間関係や仕事の利益ややりがいといったテーマをドラマのオーバーな演技と演出によってフィクション要素強めで描くことによって本音が少し包まれています。

 リアルな心理描写やシチュエーションが「分かる、読んでて辛くなる〜ッ」という共感型の作品もいいけれど、魔女見習いや半沢直樹は「分かる、スカッとする〜!」といった作品観賞後の気持ちに違いが特徴的ですよね。

 個人的な経験から考えて、こうしたスカッとする作品が有難いのは自分自身が既に酸いも甘いも経験した大人だからでしょうか…。高校生や学生の頃は自分自身に辛い経験が少なかったからか、前者の「読んで辛くなる」作品を刺激を求めて読んでいたように思います。今の状況や大人になるのが辛いとかでなく、年月たてば嬉しいことも辛いこともあるわけで、辛い経験が過去あるのにエンタメの中で辛さを描かれてもキツイっすわ!という気持ちになることも。(それでも好きな作品はもちろんある)社会的なメッセージを込めた作品は、そういう目線で観るけれど。そうした点からも、私にとっては自分に寄り添ってくれた作品でした。

チャーミングな声優さんたち

 また、今回の主人公3人の声は森川葵ちゃん、松井玲奈ちゃん、百田夏菜子ちゃんと声優が本業でない方々が務めています。アイドルや女優さんが声優を務めるならいいわって思う時代はもう終わりで、その点を心配している方がいたらまったく気にしなくていいくらいです。むしろ、どれみちゃんを観ていた世代を集めるという、とても明確な目的でキャスティングされています。映画を観たあとにそれぞれの役者さんのことを知ると、部分的に共通点があるんだなということにも気付かされ面白いキャスティングでした。

イオンシネマの会員がお得でした

 あと、映画が基本1,800円だと、迫力があって壮大な作品じゃないと映画館に行かない派の人もいるかもしれません。が、イオンシネマだと年会費400円払うだけで1200円で映画見れるので1回観るだけですでに得するし1200円と思うと腰をあげて観に行く気にもなるんではないでしょうか!?私もこれで初めてイオンシネマの会員登録しました。1年に1回は見るので…。

 以上…拙い文章ながら気になっている人は絶対に見てほしいという想いで感想を書き終えます。そうそう、舞台は日本各地をリアルに描かれていて旅行気分を味わえるのも素直に楽しかったです。

 とりあえず気になっているけどなんだかんだ時間が過ぎてしまっている、という人はこの記事を観た1週間以内に映画館へ行く時間を作ってください!!!

 というのも、新型コロナウイルスの影響で各映画の公開が遅れ今なんか上演映画の本数多い気がする。なので早く見に行かないとすぐ終わっちゃう可能性もある。(この作品はそうじゃないかもだけど!)とりあえず明日死んでも後悔のないよう、「魔女見習いをさがして」を観に行ってほしい。百聞は一見にしかず、お願いします。

おまけ:監督インタビュー

(おまけ)監督インタビューも、面白かったのでご紹介。


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