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ふたりと2匹のための家づくり③

戸建ての家を建てよう、とふたりでぼんやりと決めて、建築会社を探しはじめました。そんな中、夫が雑貨屋さんのような外観が特徴の建築会社を見つけてきてくれました。
一目見て「かわいい」と思い、さっそく資料請求してみました。会社のコンセプトや施工事例と一緒に新築見学会の案内も入っていたので、予約をしてふたりで見学に行きました。

これまで大手ハウスメーカーのモデルルーム等も行ったことがなく、ふたりとも初めての見学です。
白い塗り壁に無垢の床材がおしゃれで、かわいいお宅でした。キッチンには白のタイルが貼られていて、広い造作の洗面台は並んでも準備できそう…。

案内してくれたのは、歳が近くて柔らかい雰囲気の女性の営業さんでした。会社の特徴や施主さんのこだわりなど、わかりやすく説明してくれます。住宅の営業というと、ぐいぐい来られるようなイメージがあり警戒していたのですが「話しやすそうな営業さんだし、家もかわいいから、この建築会社が良いかも…」と思うようになりました。
帰り際に「今度、実際に住んでいる方の家を見に来ませんか?」と言われ、後日見に行くことになりました。

数日後、教えてもらった住所に見学に行きました。お客さんの家だと思っていたのですが、その建築会社のこの前とは別の営業の人の家でした。
白い塗り壁が美しく、玄関にはかわいい雑貨が飾られていて、ここに家族が住んでいるとは思えないほど、いい意味で生活感がなくおしゃれでした。「この大きいこども部屋は入り口を2つ作っているので、将来2部屋にわけられるんです」
「階段をリビングに設置することで、家族が顔を合わせる機会が増えて安心です」
「リビングに勉強用のテーブルを作りつけているので、キッチンで作業しながらこどもの様子が見えます」
などなど、おすすめのポイントを次々に説明してくれるのですが、私の心はすーっと冷えていってしまいました。きっと、営業さんは良かれと思って言ってくれているのです。でも、わたしは「家を建てる=こどものため」と言われているような気がしました。こどもがいない(これから先も)のに家を建てるなんておかしい、と思われるかも…。自分がただネガティブに考えすぎているだけですが、その時は自分自身を否定されているような気持ちになりました。せめて「お子さんは何人で考えてますか?」とか聞いてくれればよかった。それなら深刻にならずに答えれるのに。聞かれることもなく、いずれこどもができる事を前提に話されるのが余計に苦しく、ただただ愛想笑いをしながら相槌を打つだけでした。

結局1時間ぐらい話をしたのですが「この人は苦手だなぁ~…」と思うばかりでした。まだ土地も予算も決まっていなかったわたしたちに、営業さんは「一度ファイナンシャルプランナーと面談をして、予算を考えてみるのはどうですか?」と提案してくれました。この人のことは苦手だけど、担当してくれるのは話しやすい女性の営業さんだし、家自体はかわいくて好きだったので、翌週に面談の予約をいれてその日は帰りました。

この人とはその後も数か月の間、何度も会って話をすることになるのですが、最後のほうは会う前日になると嫌すぎて眠れなくなったり、正直つらかったです。あらためて、自分の思っていることをちゃんと伝えるというのは大事なことだと思います。わたしは「ここまでやってくれたのに申し訳ないな」とか「人に悪く思われたくない」という気持ちが強すぎて、「なんか違うな」とずっと感じていたのに、何度もいろんなモデルルームの見学などに行ってしまいました。結局は自分が人に良い顔をしたかっただけで、お互いにとって時間の無駄だったと思います。

それでも、お金のことや家の性能のこと、ローンや住宅に関する制度のことなどたくさん勉強させてもらいました。現在は別の建築会社で契約し、今月中に地鎮祭を行う予定です。まだ先になりますが、地鎮祭のことなんかも書きたいと思っています。次はファイナンシャルプランナーさんとの面談や、予算を決めていくまでについて書いていきます。

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