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日々よしなしごと~初めて読んだ本~

写真は、先日見てきたミュージカル「メリー・ポピンズ」のラスト出演者全員でのダンスシーン。ここだけは写真OKだったので、この瞬間会場はスマホの波になっていたね。

このミュージカルが公演中(再演というのは後から知った)と知って、娘と孫と一緒に観たい!とすぐにチケットの手配をして、急遽東京に行くことにした。仕事を早退した娘たちと劇場で合流して一緒に並んで鑑賞・・・・


「メリー・ポピンズ」の原作本は子供の頃の思い出の本だ。母が買ってきてくれた本のタイトルは「風にのってきたメアリー・ポピンズ」で、その後ディズニー製作ジュリー・アンドリュース主演の映画のタイトルは「メリー・ポピンズ」となっていて不思議に思っていたものだ。調べてみたら、小説はメアリーで映画はメリーになっているのだとか(なぜそうなのかはやっぱりわからない) 小説と映画のメリー・ポピンズの個性もちょっと違っているそうで、本で読んだメアリー・ポピンズは結構厳しくて怖い乳母だった気がする。めったに笑うことはなく、いつも身なりをきちんと整えて、ショーウィンドウに映った自分をチェックしては満足げに胸をそらせて歩いていく・・・という描写が印象的でよく覚えている。

メアリー・ポピンズは確かに厳しいけれど、子供たちは次第にメアリー・ポピンズが大好きになっていく。読んでいる私も同じように大好きになり、まるで自分もバンクス家の子供のように読んでいたのだろう。ある日、メアリー・ポピンズは来た時と同じように、傘をさして空に飛んで去って行き物語は終わるが、それがとても悲しくて寂しかった記憶がある。だから、続編の「帰ってきたメアリー・ポピンズ」が出た時は、母にねだって買ってもらったのだ・・・


「本」を読みだしたのはいつ頃だったのか・・・一番最初は、これも母が買ってきてくれた「幸いは山のかなたに」という日本の少女小説(そう、少女小説というジャンルがあったのだけど、今もあるのかな?) 当時小学校3年生くらいの私は、もっぱら少女漫画雑誌(「なかよし」と「りぼん」があって、私は「なかよし」派だった)を読んでいたが、初めて分厚い文字だけの本に挑戦した。その頃でさえ古臭いなあという印象の表紙絵。悲しげな、大きくてちょっと垂れ気味の瞳の少女の絵だったのを覚えている。内容は記憶にないが、当時の少女向けの物語では、主人公は母親が病気だったり、死んでいたり、継母やその連れ子?にいじめられたりする不幸な少女の物語が漫画含めて多かったように思う。

図書館で一番最初に借りた本は、なぜかSF小説の「ジキル博士とハイド氏」で、それが小学校5年ごろか。それからすっかりSFにはまって、その年の夏休みは図書館に通ってはアイザック・アシモフなどのSF小説を借りては、読みふけっていたように思う。

というわけで、本の面白さを知ったのはSFだった私に、ある日母が買ってきてくれたのが「風にのってきたメアリー・ポピンズ」だったのだ。おそらく、むしろ母が気に入って(というか話題になっていたのかもしれない)娘に読ませようとしたのだろう。そして、私はメアリー・ポピンズにすっかり夢中になったのだ。

ディズニーの映画が公開されたときは、もちろん母と一緒に観に行って、実写とアニメが合体した斬新な映画に、ものすごく驚いて目をキラキラさせて(多分)観てたのを覚えている。というのも、ディズニーの映画は母も好きだったこともあって全部見ていたが、それまではアニメーションだった。


それから何十年と経ったつい最近、このミュージカルを発見した時にこのワクワクが蘇ってきた。これは孫にも見せたい!と思い、チケットの手配をして東京に行き娘と3人で見ることになった。残念ながらもうすぐ4歳になるとはいえ、孫がこういう舞台を楽しむには少々早かったようで、休憩中にお菓子を食べて少し機嫌を直し、なんとか最後まで見ることができた。一方、初めて見た娘はとても感動して映画も観たいと言っていたができれば本も読んで欲しい。順序が逆だけど、私が子供の頃に感動した物語の舞台を、娘と孫と一緒に観れたことはとてもうれしく幸せな時間だった。

残念ながら私が読んだあの本はすでに手元にない。こういう初読本は大事に取っておくといいかも。そういえば娘の初読本はなんだったろう?と聞くと多分「大泥棒ホッツェンブロッツ」じゃないかという。3部作になったこのシリーズに娘は「ハマっていたと思う」と。これももうない・・・・

今年の孫の誕生日のプレゼントはこの本にしようかな。読むのはまだちょっと先になりそうだけど・・・・

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