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日々よしなしごと~自分時間の時代~

先日ラジオを聴いていたら、ソロキャンプというのが静かに流行しているんだそう。キャンプって家族や友人同士でBBQとかしてワイワイ楽しむイメージだけど、一人でキャンプってね~と思うけど、ちょっぴり憧れるね。

小さなテントを張って、火を熾して気ままに好きなアウトドア料理をする。ビール片手に、ゆっくりと誰にも邪魔されずに山の向こう、あるいは湖とか海に沈む夕陽を眺めながらボーっと過ごす。。。なかないいじゃないか。

そのソロキャンプ愛好者?の方が紹介していたのは、ソロキャンパーたちが集合するイベントがあると言っていた。ソロなのに集まるの?という矛盾はその方も指摘していたけど、きっとそれぞれのスタイルや動機や楽しみ方の意見交換などするのだろうと思う。


久しぶりに友人たちと会食をする機会があった。もちろん密を避けてだけど、こういう外食(家族以外の人たちと)は2カ月ぶり!という人がほとんどで、自粛中はもちろん解除後もなんとなく家で過ごしていた人が多かったみたい。

その時の話の中で、飲みにケーションの話題になった。最近の若い人はだいたい一次会で帰る人が多いよね、2次会の少人数の時の雑談がいいんだけどねと。また、別の人は息子に、そうやって酒を飲むのがなんで楽しいのか分からないといわれたと。つまり、今の若い人(というざっくりない方になるが、20代~30代の人たちのようだ)は、お酒を飲みながら人と話したりするのが好きじゃないのかも、とか、そういうコミュニケーションが苦手なのかも、とか、そもそも酒飲む人も少ない、という見解も出てきた。

確かに、昭和の時代に仕事をしてきた私たち世代にとっては、飲みにケーションは当たり前の文化だった。それがその時代のカイシャの中でのお付き合いの作法だった。でも、最近は(これもいつ頃からなのかも定かじゃないけど)会社の飲み会は参加したくない、ましてや2次会まで付き合いたくないという人も多いらしい。勤務外にまで拘束されたくないということなのか、これは会社内に限らずどんな付き合いの場においても、きっとそうなんでしょうね。

コロナ禍で外出自粛になり、ひとりで約一か月ほど、どこへも行かず家で過ごした人は多かったっと思う。この時期は不安だったいう人もいれば、一方で快適だったという人も少なくない。おひとり様で過ごすことに案外安らぎと幸福感すら感じていた人もいたようだ。ひとりでいることの罪悪感?もなく(堂々と一人でいること?)、会社内や友人との付き合いも含めて、人と交流することが実は義務みたいになっていて、それがないことに、むしろ開放感を感じていたんじゃないだろうか。ひとりでいても充実感を得られるなら、解除後もその気分はきっと残っているだろう。自粛中に覚えた料理の楽しさや、ひとり家でゆっくり過ごす時間は、みんなでわいわいと過ごす時間に勝る豊かさと安心感もある。ひょっとしたら、没頭できる何かを見つけたかもしれない。私は、これはいいことじゃないかと思うがどうだろう。飲食店は受難の時代になるけど。

そう言う自分も、コロナに関係なく最近では、飲み会(大人数や少人数に限らず)が若干億劫になってきているが、年のせいだけではない気もする。美味しいお酒や食べ物に魅力がないわけではない。コロナ禍で、そんな飲み会などは全くなかったけど、お茶の稽古や枕草子の読み解きや習字も形を変えてやっていたし、本を読むこと、映画を観ることもできた。そして、喫茶店をやっていることで、以前よりは少なくなったとはいえお客様とのおしゃべりも、なかなか深い話になることもあり学ぶことも多い。これだけでも十分に豊かで楽しいんじゃない?と思えてきたのも、一見不自由に見えるあの期間があったからかもしれない。悪いことばかりではなかったと思う。

コロナ禍で知った自分時間の使い方。自分時間を堂々と楽しむの時代、ソロキャンプもますます流行するかもしれない。







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