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はぎれはどこからやってくる?


パラスパレスで長年ご好評頂いている「はぎれ」。手芸好きの方や、布好きの方におすすめのアイテムで、店頭にて販売しています。

パラスパレスのオリジナルテキスタイルが、約A5サイズの大きさで10枚綴りになっています。小さい中にもぎゅっとブランドの世界観が詰まっていて、柄の入り方や組み合わせは、一つとして同じものがありません。

オリジナルテキスタイルとは、
既製の生地ではなく、色や織り方、チェック柄、模様など、ブランドが独自に企画した素材のことで、時には糸から開発することも。

では、このはぎれの材料はどこから来て、どのように作られているのか、ご紹介します。

材料は大きく分けて2種類からできています。

①生地の試作品から

生地を企画するとき、まず数m〜数十mの試作をします。見た目や品質に問題がなければ本生産へと進みます。

その試作を「見本反」と呼んでいて、ここから洋服のサンプルを作ります。

洋服のサンプルは、多くは作らないので見本反が余ることも。この余りを裁断したものがはぎれへと生まれ変わるのです。

また、残念ながら本生産に進まなかった見本反をはぎれにすることもあるので、たまーに洋服にはならなかったレアな生地が紛れていることも。

専任の方が丁寧にカットしています。


②型入れのスキマから

洋服を作るには、生地を裁つためのガイドとなる「型紙(パターン)」が必要です。

反物に型紙を当て込むことを「型入れ」といい、型紙のかたちと生地巾の兼ね合いで大きなスキマができてしまう時があります。

工場で沢山の量を裁断すると、そのスキマ分の生地も大量に。そのスキマがはぎれとして生まれ変わっています。

余ったところを捨てずに送ってもらいます。

しかしながらすべてが再利用できてはおらず、もどかしくはありますが、
産地の方々と手塩にかけて作った生地。まだ使えるものだからこそ、もったいないの気持ちから長年続けている取り組みです。


裁断がおわると、10枚を組み合わせて綴じる作業へ。担当者は、毎回どの柄を表紙にしようかな〜とお気に入りの一枚を1番前にして、ならび順を決めています。

次の方へとご縁があるよう気持ちをこめて、赤い糸でひとつひとつ手縫いでまとめています。

ちくちく

いかがでしたか、はぎれができるまで。

手縫いが終わると全国のお店に並びます。
ところで、お店ではこんなディスプレイをしているんですよ。

/キュウ!\

はぎれは小さな商品。お店でも見つけやすいよう、看板として真鍮の豆皿を一緒にディスプレイしています。

そこには「パラスパレスの久助」と書いてあります。
きゅうすけ……? 和菓子屋さんや、お煎餅屋さんでは、なじみがあるかもしれません。

「半端もの、かけら」の愛称として古くから使われている呼び方です。

諸説ありますが、完全とされる「十」に満たないという意味の「九」から転じているとも。また、日本では縁起が良いとされている奇数が由来であることと、その楽しい響きから久助と銘打ちました。

パラスパレスの久助は、作れる量も、柄も、素材も不揃いの一期一会。
出会える楽しさ、選ぶ楽しさ。

生地のかけら達が長旅の末、陽の目を見られれば幸いです。


【ごあんない】

はぎれ¥1,100/PA-366
冬季限定ウールはぎれ¥1,100/PPPA-0946D
サイズ/約15cm×21cm

•全国のパラスパレスにて取扱中。
•アウトレット店、オンラインストアでは現在取扱しておりません。

•Instagramのハッシュタグ 「パラスパレスのハギレ」で検索するとみなさまの力作揃いです!


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