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如月|きさらぎ|春節のこと

この時期になると「春節しゅんせつ」という
ことばが聞こえてきます。

あまり馴染みがありませんが、実は、
とても歴史深いもの。

今回の読み物は
春節について書いてみました。

◼️春節とは


春節とは旧暦での元日のこと。旧正月とも呼ばれます。

アジア諸国では今も盛大に祝う文化があり、爆竹を鳴らしたり、龍が舞ったり、とても賑やかです。

スタッフの雑談のなかで、
「日本で旧正月を祝う習慣がほとんど残っていないね。」
「近隣国のなかでも珍しいのでは。」という話題がありました。

気になったので、調べてみることに。

◼️そもそも旧暦とは…?

昔の暦の数え方のことです。

【旧暦】月の満ち欠けに基づいたもの。新月が月の始まりとされ、1年が354日。


【新暦】太陽のうごきに基づいたもの。つまり、現代の暦。1年が365日です。

旧暦は、季節がだんだんとずれていくため、約3年に一度ずれを補正する閏月うるうつきという13ヶ月目がありました。

新暦では、4年に一度の閏年、2月29日があるか無いか。ずいぶん精度が上がっているのがわかります。

困ったことに旧暦はズレが大きく、農業に支障がありました。


◼️ここで登場するのが二十四節気。

カレンダーに、立春や啓蟄、春分などひっそりと書いてある、あの項目のことです。

二十四節気とは、一年を二十四等分に区切って季節をあらわしたもののこと。

天候や温度が要である農業は、正確な時期の見極めが不可欠です。そこで正確に季節に沿った二十四節気が併用されていました。種まきや収穫の目安にしていたんですね。

さらに三分割した七十二候もあります。

◼️改暦騒動

時は流れ明治5年。日本の暦をあらためる大号令がありました。その狙いは、欧米にあわせた近代化と、年を12ヶ月に統一する合理化のため。明治維新の出来事のひとつです。

明治5年12月3日を、新暦の明治6年1月1日と制定しました。この年は12月が二日間しかなかったんですね。

なんと改暦が発表されたのが一ヶ月前の11月!
聞いてないよー!と暴動が起きなかったのでしょうか。てんやわんやの改暦さわぎです。テレビやインターネットがなかった時代、きっと大混乱したことでしょう。

一日が24時間になったのもこの時です。
それ以前は、日の出から日没を昼、日没から日の出を夜、とざっくり分け12分割していました。なんておおらかな時間感覚でしょうか。

改暦騒動には、大隈重信や福沢諭吉といった有名な歴史上の人物が関わり、沼が深いので興味のある方は調べてみてくださいね。

◼️暦と国民性

アジア諸国では、旧正月を祝う文化が残りましたが、日本では新年=1月1日と定着しました。

クリスマスやハロウィンなど、異文化を取り入れ生活を楽しむ日本人の順応性が当時からあらわれているようですね。

なかなか奥深い暦のはなし、いかがでしたか。

もう一回お正月が来るような……今月も新鮮な気持ちで参りましょう。



二月の季節のこよみ

三日 節分
四日 春分
十日 春節
十一日 建国記念の日
十四日 バレンタインデー
十九日 雨水
二十三日 天皇誕生日

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