見出し画像

Google mapで星ひとつ

店内に「Google mapで星ひとつをコメント付きでつけてください」という表示をしています。

これについてのご説明をしたいと思います。

まずご理解いただきたいと思うのは、私はアンチインターネットとか、アンチレビュー制度とか、「⭐︎で人を評価するなんて最低!」とか思っているわけではないということ。
こじらせてこんなひねくれたことを言っているわけではないということを前提にお話をお聞きいただけると嬉しいです。

私はインターネットの中にひそむ人間味とか、人間しか起こし得ないバグとか、そういうものをみかけると嬉しくなります。
amazonのおもしろレビューとか、食べログポエムなどもそのひとつの楽しみ方だなぁと。
ああ人間がいるなぁと思うのです。私がやりたいのは、それがレビューの評価と内容の相違でみんなでつくれたらすごくおもしろくない?ということなのです。


GoogleとかAppleとかは本当にすごくて、私たちの生活を根本から本当に変えてしまったと思う。
わたしたちはわからないことがあるとGoogleで検索し、知りたい情報はSNSで検索すればいろいろなことを知ることができる。

それを良いとも悪いとも思わないけど、大事なのは現実がそうだっていうこと。
だからそれが現実なら私は楽しみたいし使いこなしたいし、できる範囲で協力したいなと思う。もう売っちゃったけどGoogleHomeだってすぐ買ったよ…あれはIoT家電買い揃えられるようになったら使おうね…。

職業柄か、特におもしろいと思っているのがこのレビュー制度で、私たちは一方的に理不尽を被ることがなくなった。たとえば近くのなんとなく入ってみた店がとんでもなく態度が悪くて怖かったとか、すごく不味かったとか、ぼったくられたとかそういうことは防げるようになったわけですよね。それも良し悪しではなく、ただそうだという話。

インターネットが広まったことで起きたことで良いことが、個人の好きや嫌いが正当なふりして否定されることが少なくなったということ。自分の価値観と同じ/似た価値観を持っている人は世界中のインターネットを探せば見つけ出せるはずなのです。身の回りのお友達数人に話して否定されることも、インターネットを探せば似たような価値観の人を見つけられたりする。
わたしは少なくともそれに救われている。オンラインで知り合った人とオフラインで会うことは結構前から好きなことだ。

それなのに今世の中をみてみよう。
結局行きつくのは、「インスタでたくさんいいねがついていた」「フォロワーがたくさんいる」みたいな話になって、以前よりもむしろ、人がひとところに集まるようになった。

デジタルネイティブの世代は、インターネットを使わない街の上手な歩き方を知らないのかもしれない、とさえ思う。

この感じが苦手だったのにな…と、周辺にたくさんお店のある地域で、ひとつの店に皆が行列する様子をみて少し残念に思うのです。インターネットを使っても自分の価値観を見つけて肯定することって難しいことなのかなぁと。

少し話は逸れてしまいましたが、
だからGoogleマップにはもっとがんばってほしいのですね。数の仕組みであることは当然だけど、内容が自分に合うといいなと思うのです。

さて、私のお店はまだ全然人気店にはなれていませんが、きっと人気店になると思います(なにその自信?)。
そんなお店のレビューが、⭐︎1だったら面白くないですか?⭐︎1のお店なのになんか人が集まっている、とか、そういうバグを人間が面白がって起こすことが楽しそうだなと思っているのです。もし好意的な文章で⭐︎1だと、人間しかみつけられないデータができるなぁと思って。
レビューの低い店がGoogle検索で上位に出てきにくいことは承知しています。でも面白そうだからやってみたい、お客さんもおもしろがってくれるなら。という気持ちです。

インターネットには本当に助けられていて、でもそれに振り回されることはやめようよと思います。いつか手塚治虫が描いたような未来がやってくるかもしれない…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?