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気が弱い人も気が強い人も、自分の意見や本音が言えない

なんとか今月もギリギリ月4回更新できました、情緒不安定がんばりすぎ女子向けマガジン。
2月は短くていけませんね! いけんことないけど!

さて今回のテーマは、情緒不安定でお悩みのかたから多く寄せられる「自分の意見や本音が言えない」です。

なんとなく、自分の意見や本音が言えないのって“気が弱い人”のイメージはありませんか?
ところがどっこい(いにしえの表現)、気が強い人も自分の意見や本音が意外と言えていなかったりするのです。

何を隠そうこの私自身も、「短気で物事をハッキリ言う人」だと思われていたのに、自分の意見や本音が言えていなかったのです。

一体なぜそのようなことになるのか?
自分の意見や本音が言えないと、なぜ情緒不安定につながるのか?
今日はその辺の話をします!

◆良くない状況に陥らないためにやった我慢が、結果良くない状況を生み出す

自分の意見や本音が言えなくなるのにはさまざまな理由があると思うのですが、基本は

・面倒くさいことになりたくない
・周りから悪く思われたくない(嫌われたくない)

など、自分に不利益が起こるからできないケースが多いはずです。

もちろん「こんなことを言ったら相手を不愉快に思わせるかも、傷つけてしまうかも知れない」といったような、他人を思いやるからこそできないケースもありますけどね。

だとしても、相手を不愉快にさせた結果→ブチ切れられて面倒臭いことになるとか、相手を傷つけた結果→その人あるいは周囲から嫌われるとか、結局は自分に不利益が返ってくるんですけども。

なので自分が今より良くない状況に陥らないために、人は自分の意見や本音を押し殺すはずなのです。

しかし自分の意見や本音を押し殺し続ける=自分に我慢をいるということなので、結果ためてためてためてバアーーーーーーンと爆発しちゃうんですよね。

こちらの記事でもそんな話を書いています。↓

非常にわかりやすくてよくあるケースはこんな話です。

●多趣味で友人の多い私の彼。本当は自分を優先して欲しいけど、そんなワガママを言って彼に嫌われたらイヤだから、毎回ガマンして友人と遊びに行ったり趣味に没頭する彼に理解のある彼女を演じるの。

でもある時ガマンが限界に達して、彼に感情をぶつけちゃった。それ以来、彼は私を優先してくれるようになったんだけど、自分との時間より他のことを優先する態度が見えるたびに毎回感情が爆発しちゃうの。

そんなことを重ねていたら、彼から「俺はどうしたらいいの」「正直、もう疲れた」って言われちゃった。このままじゃ別れることになっちゃう!
どうしよう!

●仕事熱心な私の彼。取引先との飲み会や接待が多く、帰りが遅くて体を壊さないか心配だし、休みの日も急に会社に呼ばれたりしてゆっくり過ごせなかったりする。でもいずれは結婚を考えているし、彼の仕事に理解ある私でいたいから、自分の気持ちは隠して耐えていたの。

なのにある時、ささいなことで感情が爆発して、彼の仕事を否定するようなことを言っちゃった。

「君のことは大事だけど、僕にとっては仕事も大事だから、そういう風に思っているなら、これから先一緒にいても君を傷つけるだけだと思う」って、別れを告げられて……ちがうの、彼の仕事に理解ある私でいたかったのに!

●すっごく優しい私の彼。今までひどい男性とつきあってばっかりで、彼みたいに優しくしてくれた人は初めてだったから、それが嬉しくて付き合ったんだけど……。

彼、困っている人が放っておけない人で、老若男女誰にでも優しくする人だって気づいたの。本当は、自分にだけ優しくして欲しい、自分だけ特別扱いして欲しい……でもそんなこと言ったら彼はきっと困るから我慢する。

そうしたら段々、そんなことを思ってしまう自分は彼に相応しくないんじゃないか、もう別れたほうがいいんじゃないかと考えて、毎日涙が止まらないし、自分は消えたほうがいいんじゃないかと思っちゃう。
そんな様子を見て彼もずっと困ってるし、このままじゃ嫌われるか振られるかしてしまう気がする。どうしたらいいんだろう……。

* * *

非常にリアリティのある話ですが、色んなかたから聞いたお話を総合してミキサーでかき混ぜて再構築&創作したストーリーですので、特定の誰かのことを言っている訳ではございません!

「私の話!?」と思ったかたは、「自分の悩みに似たことで悩んでいる同類達がごまんといる」とお考えくださいませ。
あなたの話でもあるけど、あなた個人の話ではないですよ。

さて、つまり何が言いたいかと言うと、

・今より良くない状況に陥らないために自分の意見や本音を押し殺した
 ↓
・我慢を重ねすぎて情緒不安定になり、自分も苦しいし周りも苦しめてる
 ↓
・結局ぜんぜん良くない状況に陥っている

のですよね。
こういうのを昔からの言葉で「本末転倒」と言うのだと思います。

重要なのは「今より良くない状況に陥らないこと=平穏であること」だったはずなのに、「それを守るための手段=我慢すること」を重要視しすぎて、結果的に平穏がおびやかされている(ていうか自分でおびやかしている)のです。

◆気が弱い人と気が強い人の、意見や本音を言えない理由&原因

ひとくちに意見や本音が言えないと言っても、気が弱い人と気が強い人とでは微妙に理由や原因が違ったりします。最終的には同じ場合もあるんですけどね。
ではここで、比較して見てみましょう。

・気が弱い人の、意見や本音が言えない理由

・相手を怒らせたくない
・ただでさえ評価が低いのに、これ以上評価を下げたくない
・面倒ごとを避けたい、事なかれで済ませたい
・黙っていれば周りが勝手に物事を進めてくれるから、今後もそうしたい
・下手に喋ってバカだと思われたくない
・和を乱したくない
・仲間はずれになりたくない
・目立ちたくない
・どうせ自分が何か意見を言っても否定されるに決まっている
・責任を負いたくない
・嫌われたくない
・相手の意見に同意して好かれたい
・相手の希望に沿って、相手を喜ばせたい
・そもそも自分の意見がない
・自分が本当はどう思っているかとか聞かれてもわからない
・疲れた、面倒くさい
などなど……

・気が強い人の、意見や本音が言えない理由

・相手がバカなので言っても仕方ない
・自分は強い人間だと思われているので、弱音を吐くことはできない
・本音をこぼしたら足元をすくわれる
・自分より詳しそうな人に意見したらバカだと思われるかもしれない
(せっかく上げてきた自分の評価を下げたくない)
・自分より目上の人に意見して嫌われたくない
・自分が尊敬している人の意に沿って好かれたい
・過去、強く意見を言ったら失敗したことがある
(過去と同じ過ちを繰り返したくない)
・本音を言ったら見下されてしまうかも知れない
・これ以上言っても話が平行線で無駄だと思う
・自分は誰にも理解できない高いこころざしor悩みを持っている
・失敗したくない
・格好悪くなりたくない
・疲れた、面倒くさい
などなど……

まあ気が弱かろうが気が強かろうが、疲れている時は意見や本音を言うのも面倒くさくなりますよね!(笑)

とりあえず思いつくものを片っ端から挙げてみましたが、考えてみたら気が弱い人と気が強い人の理由を両方かねそなえたハイブリッド型の人もいるなあ、と思いました。
(もしかしたら私はハイブリッド型だったかも知れません)

気が弱い人が意見や本音を言えなくなってしまう原因は、

・過去、強い意見を持つ人に支配された、自分の意見をねじ伏せられたことがある
(主に親であることが多いが、同級生や先生など他人の場合も多い)

・意見を言わないでいることの成功体験を持ってしまった

が多いかなと思います。

いっぽう、気が強い人が意見や本音を言えなくなってしまう原因は、

・幼い頃、周囲は自分を肯定してくれる人ばかりだった
(あるいは否定する人がいたとしても、欲しいものはなんでも買ってもらえたなど、金銭的な援助をしてもらえた)

・とにかく自分がすごい人でありたい、プライドを傷つけられたくない

・自分より強い人に従うことの成功体験を持ってしまった

が多いですかね。

あくまで「多い」というだけなので、もちろん上記以外の理由や原因はあります。

ではこれから、意見や本音を言えない人は何をしていったらいいのか、周りに意見や本音が言えない人がいたらどうしたらいいのかを解説していきます。

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