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フリーランス12年目の私が駆け出し時代の私に伝えたい20のこと

私はクリエイター向けのカウンセリングや、ペップトークというサービスを行っている人間です。

※ペップトークは日本で全然有名じゃないので、下記記事を参照してください↓

その中で「これからフリーランスクリエイターとして活躍したい」「フリーランスになったものの上手くいかない」というご相談を受けることが増えてきました。(開設当初からあったのですが、最近特に増えてきた感じです)

一人一人状況は違うので、カウンセリングなりペップトークなりで個別にお伝えするのもいいんですが、
「貧乏すぎて1000円払うのも怖いクリエイターとかいるのでは?(昔の私のような)」
「同じことを伝えるなら、記事にして一挙配信したほうがいいのでは?(私の効率的に)」

と思ったので、有料記事にいたします。

なお金額は、10年前の私でも「ちょっと買ってみようかな……」と思うレベルの500円にします。貧乏すぎるだろ、昔の私。

なお丁寧な口調はここまでで、本文は喋りは乱暴だけど根は優しい教官口調になりますので、「やだ! 優しい口調で教えてくれる人がいいっ!」というかたはここでアリーヴェデルチ!(さよならだ)

(※ジョジョの奇妙な冒険ファンにしか伝わらないボケです)


導入

よく来たな。私は約10年後のお前だ。
精神病全盛期で布団をかぶって動けなくてしくしく泣いているだけのお前を助けられるだけの知識と経験を持っている。

何? あんたのほうが私の所へ来たんじゃないかって? 違うな。
「どうにかなりたい、もうこのままじゃ嫌だ」という強い思いが、お前をここまで連れてきたんだ。

これからお前に、フリーランス・クリエイターとして大事な20のことを伝える。もちろんこれを伝えずとも、10年もすればお前は私のようになっているのだが、できるだけ早くお前に売れてもらったほうが老後の私も安心だ。

タイムパラドクス? そんなことを気にしてはいけない。
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクも言っていた、「カタいこと言うな」と。
なお、今のお前はバック・トゥ・ザ・フューチャーすら観ていないポンコツなので、早く観たほうがいい。

話がそれた、本題に行こう。

1.「金を得るため」ではなく「何をしたら喜ばれるか」考えろ

まず今のお前は「金を得るためだけ」に商品やサービス開発をしようとしている。

別にそれ自体は悪いことではないが、今のお前は「お客さんにお金を支払わせること」そして「自分がお金を受け取ること」に極端な罪悪感を感じているので、99%の確率でうまくいかない。

また、金を得ることだけを考えている人間は、相手から奪ってやろうオーラというか、自分だけ得してやろうオーラがバリバリ出てしまう。
そんなつもりはない? そこに気づけていないからまずお前は商売がうまくいっていない。自分をもっと理解しろ。

お客さんが買いたくなる商品やサービスは、「お客さんを喜ばせる」ものだ。そんなこと当たり前だろと思うかもしれないが、そこをわかっていない駆け出しフリーランスはお前を含め意外と多い。

うまくいっていない者のほとんどは、つい自分の能力を誇示してやろうとか、社会に自分を認めさせようとか、そういう方向に向けて爆走してしまう。

お前も商品やサービスを作りながら、「自分にちゃんと能力があるとわかってもらえれば買ってくれる人が増えるはず」と思っているだろう。否だ。

もちろん承認欲求をエネルギーにして走り出すのも大事なことだが、今のお前はそれをやりすぎてガス欠になり、布団の中から動けなくなっている。

これから出会うお客さんを喜ばせるために、まず布団から出ろ。

2.自分のヘキを炸裂させろ

「色んな画風で描けるほうが仕事がきますよね?」
「人物だけじゃなく背景も描けないとイラストレーターになれませんよね?」
こういった思い込みは特にイラストレーターに多い傾向があるが、他の業種でも似た現象はもちろん起こる。

色んなジャンルを網羅できればそのぶん仕事は来る……その側面はもちろんある。私もイタコ作家として自分の画風とは違う絵を仕事で色々描いてきた。

しかしあくまで側面であり、それがすべてではない。

私は他のイラストレーターや漫画家の絵を見せられて「これと似たような画風で描いてください!」と言われたら「いいっすよ」と言って仕事をする人間だが、自分の嫌いな漫画家の絵を見せられて「〇〇先生風の広告漫画を描いてください!」と言われたら即断る。

その先生が広告漫画も描く先生だったら「本人に頼めよ」と思う。

何を言いたいかわかるか?
要するにうまくいっていない駆け出しフリーランスは、大して好きでもないジャンルを「仕事のために」と言って頑張ってやろうとする傾向があるのだ。

苦手ジャンルを克服しようとするのは確かにいいことだ。
それは否定しない。

私も背景を描くことが嫌いで嫌いで仕方なかったが、とあるきっかけから背景を練習したら楽しくなり、今では「素材のような背景を描ける人」と友人達から称賛されている。

ちなみに似顔絵も大嫌いだったが、コツを教えてもらって好きになり、今ではイラストレーター業務の4割くらいが似顔絵だ。

たくさんの画風やジャンルで売れている人は、「そのこと自体を楽しんでいる人」なのだ。

背景など一切描いていないのに売れているイラストレーターは結構いる。
背景うまい作家のイラストばかりpixivで眺めるのはもうやめろ。

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