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ビヨンド・ユートピア 脱北

3月ビヨンド・ユートピアを観てきました。
脱北を追ったドキュメンタリー映画です。
ショック(衝撃)の一言に尽きました。

韓国のメディアでもよく脱北者の方々が見られるようになったので、何度か間接的にお話を聞く機会がありましたが、テレビに出てくる人は陽気な方が多いからか、生々しい脱北の実態を目の当たりにして、こんなにも胸がえぐられるような感情を通過し、脱北してくるのか…とショックを受け、終始涙が止まりませんでした。

映画には、以下の人たちが中心となって、出てきます。

①祖国北朝鮮を離れいくつもの国境や川、険しい山岳地帯を超えて危険な旅に乗り出す2人の幼い子どもと80代の老婆を含む5人の家族

②先に脱北をしてきて北朝鮮に残して来た息子との再会を切望する母親

③自由を求める脱北者を強い使命感をもって支援するキリスト教の牧師(妻は脱北者)

脱北したくてしたんじゃない
生きるために脱北してきた
できるなら帰りたい

と、いざ脱北に成功しても、
祖国に残してきた家族や友達を思って涙をする姿に胸がちぎれそうになりました。

彼らは今も変わらずその思いを持ちながら生きている、そして今この瞬間も脱北を試みようとしている人がいると思うと、今の自分の生活を振り返させられると同時に何かできることはないかと考えさせられます。

また、脱北のブローカーと呼ばれる人をご存知でしょうか。

脱北を助けて、手数料をもらう人たちのことです。

ブローカーは、脱北してきた若い女性などを中国人男性などに売り、人身売買も行う。ただ高齢の方や男性などはお金にならないため、手数料をもらって脱北を助けているとのこと…。

脱北者を人と思っていないブローカーの姿に、怒りを抑えられませんでしたが、その人達にも養うべき家族や大切な人がいるのだろうと思うと、複雑な気持ちになりました。

皆、人は家族を想い、生きています。
世界中から涙する人が1人でも少なくなっていきますようにと願うばかりです。

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