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1500年の歴史を誇るマルサバ修道院

こんにちは。駐日パレスチナ総代表部です。

今日は、ベツレヘムから15kmほど離れた場所に位置する、東方正教会のマルサバ修道院を紹介したいと思います。

キドロン渓谷を見下ろす断崖絶壁にたたずむマルサバ修道院は、聖サバをはじめとする修道士たちによって、西暦484年に設立されました。今から1500年以上も前のことですが、現在もなお十数人の修道士がこの修道院で生活を営んでいます。484年と言えば、日本は古墳時代です。この時代から変わらず修道士が住み続けているマルサバ修道院は、世界で最も古い有人修道院として知られています。

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そして、考古学的に最も重要な建築物の一つでもあり、532年に93歳で亡くなった聖サバの遺体や、614年のササン朝ペルシアの襲撃で亡くなった数百人の修道士の遺体、審判の日に関する様々な絵、ダマスカス出身の聖ヨハネが8世紀に住んでいた岩窟等が残されています。

女性が入ると地震で修道院が崩壊してしまうという言い伝えがあることから、女人禁制という古い伝統も今なお守られ続けています。マルサバ修道院の修道士たちは、電気や水道、通信技術といった近代的なインフラにも頼らず、修道院の地下の湧き水を飲み水として利用しているそうです。

女性は内部の様子を見ることができませんが、少し離れた場所にある塔から修道院を見下ろすことができます。私も一度訪れましたが、上からの眺めが大変素晴らしかったです。

パレスチナに旅行される際は、ぜひマルサバ修道院を訪れてみてください。


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