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食品に関するひろーい話(後半)

さて、前回の記事の続きになりますが、食料危機が今後くるかもしれないという事は皆さんも何となく話を聞いているかと思います。

その中で、日本の現状は如何でしょうか。以前も簡単に触れておりますが、例えばお肉で国産と謳っていても、使用されている原料は殆ど海外の飼料を輸入しています。

つまり本当の意味での食料自給率は各国と比べてとても低いです。

話を遡りますと、私が中学生の頃、既に自国以外の農地を購入する動きが進み始めていました。ある一人の日本人が、農地を海外に広げ、大型農場を展開する為に国に支援を求めた事がありました。

国にはそんな先見の明がありませんので、勿論断っていました。中学生ながらに、他の国々が自国の原料を確保するために動いている中で、現状について残念な気持ちでした。

時代を今に戻しますと、既に中国は下記に示している通り、他の国々を比べて明らかに土地の確保が進んでいます。

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ご存じの方もいるかと思いますが、日本の北海道の土地も中国の方々に買い漁られており、その土地でとれるミネラルウォーターでビジネスをしている方もいると聞いています。

只でさえ活用できる土地が少ない日本において、少し心配になるデータとなります。

例えば昨今、動物福祉による影響で、鶏卵におけるケージフリーの動きが少しずつ活発化しています。この前も政治家の小泉さんが、思いつきでケージフリーに変えようなんていったのが記憶に新しいです。

この狭い日本で、平飼いに統一したら今食べている卵の価格は4倍に跳ね上がるでしょう。某大手生産者の方は日本では現実的ではないと一喝しております。唯一自給率の高い卵ですが、また海外の輸入品に頼るつもりなのでしょうか。政府の担当者は3年毎に交代制なので、理解する前に移動してしまいますので進歩が遅いです。

周りが言っているからとりあえずケージフリーがいいのではという事ではなく、実情を知った上で判断していただきたいなといつも思います。

平飼いでも衛生的に汚いところもあれば、ケージだけどストレスを少なく管理している農家さんもいらっしゃいます。臭いの問題もあるなかで、どこまで土地が多く必要な平飼いが普及していくか分かりませんが、頭の片隅に入れておいていただければ幸いです。

養豚の話になりますが、日本で飼養されている豚の頭数は全国で900万頭います。皆さんはこの数が多いと思いますか?少ないと思いますか?

因みに中国はざっと4億頭います。その中で豚による味だったり安全面の違いはどうなのでしょうか。

最近ではカナダ産の豚肉も国産と遜色ないぐらいおいしいと言われています。

もしかしたら見かけたことがあるかもしれませんが、最近、抗生物質を使用していない豚肉がスーパーで売られています。

日本でも一般的に使用されるコリスチンという抗生物質の飼料添加が禁止されました。(農場添加は認められています。)

なぜかというと、数年前から抗生物質による耐性菌の話が問題となっています。抗生物質を畜産動物に使用する事で、体内に耐性菌が出来ます。それを人間が食べるとどうなりますか。

結果、普段使用している抗生物質などが効かなくなる可能性があります。よって世界では抗生物質不使用の飼養管理が進んでいます。

しかしながら、相変わらず日本は遅れています。既に近い国々、ブラジル、中国、タイ、インドネシア、韓国ではAGPを禁止していますが、日本では未だに現場で使用されています。

海外の安くて安心安全な豚肉が入ってきたときに、日本の生産者の方々はどのように戦っていくのでしょうか。

日本の生産者の方々が作られる豚肉の強みは、世界と比べ日本のさまざまな食文化に合うように味を追求している点だと思います。そういった強みを生かして、和牛のように海外に展開していく人が現れたらと思います。

是非、国産肉を食べて生産者の方々を応援していきましょう。

勿論、家計のお財布と相談ですが...。





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