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他力じゃなく自力で勝負するしかない

ぼくは頑張っている人が好きで、そういった人に影響されたいと思っている。主体性はないかもしれない。

たとえば、服を買う時、自分で選んだりすることはほとんどない。選んでくれる人を探し出すのだ。これは、頑張っている人でないとだめだ。
「社会人として、まともな人に見えるような服装にして」という要望は求める。

ある日、店に行くと、服装を任せている店員さんが、ぼくに、「良いのありますよ、これどどうですか?」
と薦めてきた。写真にあるキレイなスカーフ?だ。

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その店員さんにぼくは、「自分の店持たなあかんよ」「お金貯めとかなあかんよ」といらぬことを言ってしまうが、贔屓にしている人だ。
「あれから頑張ってお金貯めてます!」と返事はいい。


ぼくは、その店員さんの営業トークが、もうひとつ気に入らなかったので、
「これいいでしょで買った客っているか?おらんやろ?」
「いないです」
「じゃあ、これなら買ってもいいわっていうプロのトーク頼むわ」
「わ、わかりました、ちょ、ちょっと待ってくださいね」
「…あっ!ありました、いい話が」
「じゃあ頼むわ」
「ぼくね、このスカーフを身につけて、1ヶ月に6人の女性を落としましたよ」
「えっ?それホントの話?」
「ホンマです、でも、店長には内緒にしておいてくださいね」
「君すごいね、そ、そ、そんなんやったら、も、もらっとくわ」
「ありがとうございます!」
「成果が出たら報告に来るわ」
「お待ちしてます!」


で、報告に行きましたよ。1ヶ月過ぎて。
「あれ、全然効果ないやん!」
「えー、そうですか、ぼくはいけたんですけどねぇ」
「いいや、全く反応ないよ」
「おかしいなあ、何が違うんかなあ」
とぼけたやつだ。
「ちょっとこっちおいで」
二人で姿見鏡の前に立った。
そこには、ぼくよりも背は低いが、シュッとしたイケメン君と、ニヤけた顔の中年男の二人が立っていた。とたんに、自分が嫌になった。