なぜ私は名付けの話を今更するのか
読めない名前はふりがなとともに
職業柄子どもたちと接することが多い。私は基本的には子どもを名前で呼ぶようにしているので必ずフルネームを確認するが、やはり読めない場合は多い。そのため呼ぶ前にはふりがなを必ず確認する。なるほど、と思わせる読み方が多いものだ。
DQNネームからキラキラネームへ
光宇宙(ぴかちゅう)、天使(えんじぇる)、本気(まじ)……かつてネット上でDQNネームと呼ばれていたが、現在はキラキラネームという呼称で浸透している。そのどれもが常用の読みからは外れていたり、意味からの読みの工夫で名付けている。
これを否定する声としては、「子どもをペットと思っている」「頭の悪そうな名前だから」「子どもが名前を呼んでもらうときに毎回確認されて可愛そう」というものを目にする。過度にかわいすぎたり、無理やり過ぎたり、キャラクターに名付けるような感覚から忌避する声が多いのだろう。
個人的な意見としては、キラキラネームは特に気にはならない。
親が子に初めてプレゼントするものが「名前」
名付けには苦労する。生まれる前から決めていたり、男だったらこれ、女だったらこれ、という風に候補を残していたり、生まれた後に決めたりなどだ。
現在は、原則生まれた日から14日以内に役所に出生届を出すまでに名前をつけなければならない。(理由があれば延長をすることはできるが)だからその期間の間に、親は名前を決めて子にそれをプレゼントする。
プレゼントするときに大事なのは、「なぜそれをプレゼントしたか」だ。これはつまり、「なぜその名付けをしたのか」である。
「あなたの名前にはどんな意味が込められているの?」
私は、「自分の名前の由来はどんなものなのか」と問われて、本人が胸を張って言えるものであれば良いと思う。それがたとえ常用読みから外れていても、意味読みでも、それを親がそれを子に説明して、本人が納得して、胸を晴れるのであればなんでもいい。それが光宇宙(ぴかちゅう)であっても、気にすることはない。むしろそれほど誇りに思えるのなら、十分なのではないだろうか。
私は親に名前を聞いたときには、必ず「良いお名前ですね」と伝えて、本人にも(たとえ新生児でも)「良い名前をもらったね」と伝えている。
私のペンネームには意味があるが、それは話すとややこしくなるので書かない。まあ、ペンネームと本名では名付けの意味が違ってくるだろうけど。