露伴先生と行く!摩訶不思議なパリ旅行を疑似体験してきた話|
『岸辺露伴は動かない』のドラマが開始して、2年半という歳月が流れた。今まで年末の楽しみといえばバラエティや音楽のスペシャル番組くらいしかなかった私にとって、『岸辺露伴は動かない』シリーズがドラマ化したことは大きかった。そんな『岸辺露伴』シリーズがついに映画化。かねてより高橋一生さんファンの友人と固い約束を交わしていたので、行ってきた。
【ここではネタバレを含む感想が出てくるので、予めご注意ください。】
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この世で最も「黒い絵」って、知ってる?
露伴の脳裏にぼんやりと浮かぶのは、黒いワンピースを纏った女の姿。どこか異質な雰囲気が焼き付いて離れない。女の言う黒い絵の正体を突き詰めるため、露伴と京香はパリへ向かう。不可解な現象を巻き起こす黒い絵とは、一体何なのか。また、その女の正体とは。…大筋のあらすじはこんな感じ。
ちなみに私は漫画を履修する時間が確保できなかったため、ドラマ知識で劇場に向かった。が、結論からいうと充分すぎるくらいに楽しめた。むしろドラマ知識すら無くとも岸辺露伴ワールドに没入できるのではないだろうか。
そのため、ここでは「漫画やドラマは観てないし、ちょっとハードルが…」と思う方でも気軽に行ってみてほしい!という事を強く主張しておきたい。
ただ!虫&ちょいグロ要素があるように思えたので、虫のカサカサ音や蜘蛛の足が大画面にブワァっと広がるのが苦手な方にはオススメできない。私は観ている最中、かなりゾワゾワした。ちょいグロ要素の説明は難しいけど、ありえない状況でありえないことが起きるというか…それが岸辺露伴シリーズでは当たり前なんですが。まあ映倫ではG指定(誰でも観れる)のため、その前提だけ頭に入れておいて貰えたら良いと思う。
【豪華すぎる】俳優陣の演技力がとんでもない
ドラマの時から感じてはいたが、キャストのチョイスに余念がなさすぎる。主演の高橋一生さんと飯豊まりえさんはもちろんのこと、個人的にドラマ版で慄いたのは、1期の中村倫也さんと森山未來さん、3期の古川琴音さん。素人が口を出すまでもないが…この方々、演技力がとんでもなさすぎる!
皆さん(良い意味で)奇妙さのタガが外れている(良い意味で)。だからこそドラマの不気味さが増していくし、どんどん『岸辺露伴は動かない』の魅力に憑りつかれていく。
アニメやドラマの履修はしなくても…とは言ったが、観ておくに越したことはないので、気になる方は是非。個人的にウサギの格好をした古川琴音さんが超かわいくて大好きなので、本当一回は観てほしい。
と、やや話がドラマの方へと脱線しかけたので映画に無理やり戻していく。
ドラマでのキャストチョイスが秀逸だという話をしたが…例に漏れず、今回の映画も実力派の俳優揃いだ。木村文乃さん、安藤政信さん、なにわ男子の長尾謙杜さん、…いや、すごい!他にも素敵な俳優さんがたくさんいらっしゃって、それだけでかなり心の満足度は高かった。既に。
が、何より。高橋一生さんの岸辺露伴先生を映画館の大画面で観れるという贅沢。上映中、あ~ヘブンズドアされてぇ~…と何度思ったか。呆れたり、苛立ちを隠しきれなかったりといった表情にもどこか気品が漂っていて、流石岸辺露伴先生、としか言いようがなかった。
ドラマの時から思ってたけど高橋一生さんの声で聴く「今、心の扉は開かれる」が本当に好きで……大人の色気が洩れすぎです。(感謝)
それに、女性陣も凄かった。飯豊まりえさん演じる”泉京香”の天真爛漫でかわいいけれど、露伴先生が言うような「たまに冴えている部分」があるから不安なときも救われる。そんな人も多かったのではないだろうか。あとこれは完全に余談だが、飯豊まりえさんのスタイルがとんでもない。良すぎる。ドラマの時から変わらず、どんな衣装さえも消化して、”京香ちゃん”として存在してくれることの有難さったらない。
木村文乃さん演じる”奈々瀬”の口調は柔らかくとても魅力的な女性なのに、どこか踏み入ることができない雰囲気を漂わせている。あの優しい声色を使い分けて、彼女の抱える謎がただものじゃないのではと、一層おぞましく見えた。
”エマ・野口”を演じられた美波さんも凄かった。最初は愛想や気力の無さげな女性といった印象が強かったが、不可解な現象に巻き込まれていくうち、彼女がひとりで抱えていたものの大きさに驚かざるを得なかった。けど、それも京香ちゃんが救うんだよなあ…本当に彼女は強い。
また、岸辺露伴先生の青年期をなにわ男子の長尾謙杜さんが演じていた。彼の演技をきちんと見たことは無かったが、かわいかった。もちろん彼自身もかわいかったんだが、あんな初心な感じの少年がこう(高橋一生さんの岸辺露伴先生)なるのかと…!とんでもない!成長過程気になりすぎる~~!
超素人目でも分かった、パリの美
ていうか、ルーヴル美術館ってあんなに美しいのか……!(無知オブ無知)世界最大級の美術館と言われるだけあって、「回るのに数日かかる」って露伴先生が言ってた。人生に一度は行ってみたいなあ。
で、「この世で最も黒い絵」を探すためにルーヴル美術館を回るときの映像が本当にすごい。中でもアポロン・ギャラリーは思わず溜息が漏れてしまうような美しさで、制作陣の情熱と本気が垣間見えた瞬間だった。私も露伴先生と京香ちゃんと一緒にルーヴル美術館を巡ってる…?と軽い錯覚を起こすくらい、リアリティ溢れる映像がとても美しかった。ちなみにルーヴル美術館内で映画撮影の許可が下りるのはほぼ10年ぶりだそう。すごい…!
それと、今更当たり前なことだけど露伴先生はマンガ家だから染料のこととかに詳しい。京香ちゃんに染料のことを教えてるシーンがあるのだけど、本当にめちゃくちゃ勉強になった。芸術のこと何にも知らない人間からしたら、「こんな材料からそんな素敵な色が出るのか…!」と学びの連続。
まとめ
先日友人と観に行った映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の感想文を綴ってみた。映画の余韻に興奮しすぎて乱文になってしまっている予感しかしないが、いかがだっただろうか。少しでも気になって貰えたなら、うれしい。
ドラマシリーズだし…漫画の実写化だし…と、足踏みしているそこの貴方。一度、騙されたつもりで観に行ってみてほしい。2000円弱で高橋一生さんの岸辺露伴先生に、ルーヴル美術館の豪華だけど繊細な美しさをあの大画面で観られるなんて、むしろオトクなんじゃないかと思う。(極端)私は今度仕事終わり自分へのご褒美にと、もう一度観に行くつもりだ。
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