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みじかい夜のエネルギー


今日が終わる。

と、感じると同時に、特別篇のように、みじかい夜が始まることがある。

皆にはある?

みじかい夜を呼び出す方法はこんな感じだ、まず、

1日頑張ってしまい、眠くて眠くてどうにも動けない体を用意する。

寒いからお風呂にだけ入って温まって、身体や頭は洗わず明日にすればいい、あったかくなったらそのまま出てきて寝てしまおうと頭の中で宣言する。

自分を騙しだまし湯船に浸かりながら、温まるまでスマホをいじる。

そうすると血流がよくなってきて、目が冴えてくる。

そうなったら、こっちのものと、言っていい。

洗髪などはしないと決めたのに、無言で湯船から立ち上がった頃には、あっという間にすべてを済ませてお風呂から上がり、

髪を乾かして元気になっている。単純だ。

疲れがなくなったみたいに身体にエネルギーが宿っている。そして、この時点ですでに、みじかい夜はもう始まっている。

放り投げた下着を丁寧にネットに入れたりなんかし、

白湯を入れて机に向かい出す。

そして、字を書き出すのだ。
今日はここまで、と真夜中に途中のしるしをつけて、満足した気分で眠りにつく。

これが、一瞬の「眠い」を超えると出会える、みじかい夜である。

ちなみに、みじかい夜はとても貴重なタイミングでしか成功しないことが分かっている。

そう、あの夜に書いた文の続きは、次またいつ動き出すか、分からないのである。なんなら次書くときには、違うことが書きたくなっていたりするのである。

今日はそんな夜。
今から永遠に書き終わらない何かを書き始めるのに、机に向かうことになるだろう。


曖昧な世界の 不確かな僕らは 今日も朝を待つ
冷えたつま先 何度でも僕は そっと包み込む

眠ったふりして/Helsinki Lambda Club

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