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全てうまくいきますように 花屋ではたらいています

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検査を続けていた未来を考える

もう叶うことのない日常を、供養します。 私が想像していた、「その後 慣れることができた」バージョンの世界。 ⋮ 私はとある会社の正社員、検査職。 仕事も段々と慣れてきた3年目の夏。朝起きるとすぐにトースターでパンを焼き、立ったまま食べる。適当な冷凍食品をタッパーにつめて、スーツに着替え、お姉ちゃんにいってきますをして、家を出る。 駅のホームに着くと、たまに会うことのできるショートボブの「天使」に遭遇。ラッキー。 今日は頑張れそう。 会社に着いたら、スーツから白衣に

    • 傷つきやすいの

      今日の日記、白色の血を流すポインセチア、愛しいので。 冬冬。街は11月なかば、花屋は特になんにもイベントがない11月には見向きもしない。カボチャを置き終わった10月31日から、クリスマスの準備を始める。 夏のひまわりが入ってこなくなった。ら、秋にカボチャとトウガラシが入ってきて、入ってこなくなった。ら、この前、大量のポインセチアを社長が仕入れてきた。 赤、ピンク、白、いろんなポインセチアが店先を冬にする。クリスマスカラーの和紙でラッピングをして、誰かの家に行く準備をさせ

      • タイトル

        部屋中に服と本が散乱していて、ベッドの上にもたくさん。私の懐かしい服に顔を埋めてみて眠って、天気が悪くて起きられなくて、また気がついた頃に、知らぬ間に手放していた服を片手を伸ばして引き寄せて覆う。人に顔を触られることや、布が顔に触れることや、鼻をその匂いでくすぐられることがすき。 昨日の夜暑くて、窓を開けていたら閉め忘れてそのまま眠ってしまったみたいだった。 そのせいで起きたのに、閉めるのが面倒で、ちゃんとしたものになりたくない。視界が水色になって、もう一度目をつぶって息

        • 髭のサラリーマンの話

          前に付き合っていた人が、今やっているサラリーマンをやめて、ずっとなりたいと言っていたハンバーガー屋で働き始めるらしいと噂で聞いた。いつかは自分で店を出すことを夢見ての、一歩を踏み出したということなのかなと思う。 彼は私と付き合っていたとき、週末にどこで会ったとしてもかならず一回、ハンバーガー屋に連れて行くような人だった。行きたい店が決まっていて、おすすめの店があって、行きつけの店があって、新しい店も常に探しているような。とにかくハッピーで、楽しいことが大好きで、ハンバーガー

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          日記11/4

          最近電気を消さないで寝ようとする。 ほとんどはしばらくして、眩しくて消す。ほんとは暗くないと眠れない体質だった。でも最近暗いとなににもすがれない気がして、部屋を明るくし続けてしまう日がたまにある。 朝起きると電気がついている。 目が覚めてすぐに、昨日の続きだ、と思う。 そうすると安心することがよくある。 新しい一日のはじまりでは、だめなとき、がたまにあるのだ。 私は目が覚めてすぐ、昨日の続きをはじめる、いつも寝る直前に考えていたこととか、そういうことが覚醒してすぐ

          日記11/4

          おやすみと夢

          夢をみる。大体いつも昔住んでた家とか、風邪ひいてるときはついさっきまでのことやその日の仕事のこと。悲しい気持ちでねむったときはいつも朝日が差し込んだみたいに明るくて、好きだった全てに抱きしめられたときの気持ちで起きる。 草が茂った庭を走る、夜になるとライトが上から照らしてドアが開いてる日と、開いてない日がある。階段を登らないで、羊に見つからないようにそっと開けると、皆寝ていた。静かで、もうひとつドアを開けると、オレンジ色の光とひんやりとしたいいにおい。そこにあるのは冷たい食

          おやすみと夢

          沈み浮かんでくる

          日記 10月の終わりの方 まだ暑い日もある。今日は暑かった。 今年に入って2回目のインフルエンザ。今回はA。noteを読み返すとちょうど1年位前にインフルエンザA型にかかっていた。もう今年はAもBもやったから是非とも残りは免疫をつくって平和に過ごしたいと思う。 最近は免疫が働いているのかも不安になるほどすぐに何かにかかる体。朝だけサンキャッチャーから見える光がキラキラして、前は嬉しかったのに、今はぼんやりしている。 写真があったかと思って探したけれどうまく見つけられない

          沈み浮かんでくる

          しゃべらない生き物

          道を歩く、季節ごとに花が咲いたり、緑が茂ったりする、これは一年中見てるような気がするなあと思ったりする。いつ見ても名前が分かんないけど、まあいっかと思って通り過ぎる。 仕事ができるようになったら日々が楽だなあと思うことはあれど、仕事を完璧にこなして素晴らしいと思われたいという気持ちはあまりなく、私が仕事をしていて嬉しいのは、リンドウの分かれた花のひとつが色濃くなってぷつぷつと模様がでてきたらこれはもう終わりの証拠だよとか、花は下から上に咲いて枯れるから、上の方も下の方も気に

          しゃべらない生き物

          嬉しい日の夜の気分

          嬉しい日の夜の気分

          勝手に背負う系の私たち

          キャロットケーキ、カフェラテ。室内から流れる音楽。スマホ。本は忘れた。この順番に気を移していく。キャロットケーキに戻る。 こだわりのあるカフェのマスターの、こだわりのある飲みもののつくり方の指導が耳に入ってくる。 はい、なるほど、そうなんですか?マスターの横にいる店員さんの相槌も耳に入ってくる。 やけに体積を占めてくる、静かなピアノ音楽。 私は短く髪を切り揃えた、彼女がそれを揺らしながら戻ってくる想像をする。 ふたり用の席に座り、懐かしいカフェにいる私。時間が経つほ

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          涼しくてご機嫌

          最近の涼しくなってきた頃の日記 車の後ろのブレーキランプが片方切れている。そんな車を、結構たくさん見つける。でもこれって誰かに指摘されないと気づけないのだ。車を運転してるとき、前後に走る車同士は大抵他人でお互いの連絡先なんて知らないから、ああランプ切れてるよ、とか思いながら、教えてあげることはできないよなあとそのまま後ろを走ってる間に、ウインカーがでて、その車はブレーキランプを片方切らしたまま、ふいと左に消えてしまう。そしてほかの車を後ろにつける。何人が私と同じことを思った

          涼しくてご機嫌

          不貞腐れたり

          できるだけポップな人生でいたいと思っている。いたいと思うというか、そういうものにただ憧れているだけというか、できるとかできないでなくそういうものを理想に掲げて、置いている。それはほかでもなく私がひとつひとつのものごとをいつだって、この世の終わりみたいに哀しく捉える性格だからだ。一番離れたところから、そこを目指しているというだけだ。 最近東京ラブストーリーを見ている。映像をずっと目で追い続けると必ず気分が悪くなる体質なので、毎日、少しずつ見る。90年代ドラマを生きる彼や彼女た

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          よかっ

          日記 気が早くてツボミでいられずに、ひらいてしまったユリの花粉を取り除く。ここではだれもおしべなんて言わない。つまむと、簡単にぷちっととれる。真ん中にめしべがある。白と透明の間みたいな色をした、真っ直ぐなめしべ。ユリのめしべはほかの花のその部分よりも分かりやすく性的だ。より殖えていくのだという意志をもった見た目をしてる。嫌いじゃない。正直なのだ。暖かい気温を感じると開放的になってしまうのは、花も同じだ。 ──────────────────── 孫が可愛いのねと言われて

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          なんにでもなれる日記

          (図書館にて脳のなかの幽霊という本を読んだ。) 私の手は私の手である。でも、私の手は私の手であると、私がわかっているのではなく、脳がそうだよと信号を出している。私が脳を錯覚させるように振る舞うと、脳は結構簡単に、鏡にうつった違う手や、場合によってはテーブルでさえも私の手だと勘違いするらしい。私と脳は別なのかな。そんな簡単に勘違いするのであれば、私の身体が私であるという意識を(私という身体をうごかす)脳が簡単に間違えるのであれば、私の身体を私でなくする、つまり私の身体でないも

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          叔父

          ※ただの叔父の紹介話。 私は叔父と仲が良い。仲が良いというか、似ていて、相性がいいというのだろうか、波長が合うというのだろうか、とにかく、血が繋がっていないが、一緒にいるときは小さい頃からなんとなく居心地が良い。 叔父は私の住む家から約20分くらい車で行ったところに住んでいて、無口で、海が好きで、ダンプ乗りの還暦である。 私たちはいとこがハワイで結婚式をあげたときは(当時私は高校3年生)、アラモアナセンター(ハワイのショッピングセンター)で買い物を楽しむ母と叔母を横目に、

          水をながめる

          平日の昼間にひとりでいるのがさみしいから、水族館にきてみた。 ひとりで来ていたからイルカショーの席で待ってる間、話し相手がいないしもったいないかなと思ってギリギリに戻ろうと思いほかのところを見て戻ってきたら、満席になってしまっていて結局入場できなかった。 浮かれている子ども。アイス買いたいとねだる子どもを、一生懸命やさしい言葉で、座れるところがないからここではやめとこうねと違うところに連れて行こうとする父親。 カメラを持って歩いている若いひとりの女がカメラにうつすのは水

          水をながめる