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一級建築士について

そこらじゅうにいる一級建築士の一人であり、
資格取得後に一級建築士として正規雇用で働いたこともなく、
あくまで私個人の体験として、「一級建築士」の資格について、思うことを書いてみたいなと。

超個人的な感想なので、誰の参考になるかわかりません。笑

初めて一級建築士と仕事をした時

大学院を出て、都市計画事務所で国道の設計やなんかをしたあと、次に入った建設コンサルは、技術士の方が大量にいて、一級建築士はマイナーな資格でした(実際はそんなことはないですよー)。

おおおー
初めてみる一級建築士資格保持者ダー!的な。笑
そして、2年と短い在職期間に担当した市立高等学校の、市役所側の施設課の方も当然一級建築士(元指導課)。それから、その高校の計画通知を出してくださった審査が本職(?)の方も当然一級建築士。

私の少ない情報の中では、もうみなさんがキラッキラッに輝いてて、めちゃくちゃカッコよく見えましたw

一方で、自分の実務経験のなさ、建築的語彙力のなさには、自分でもなかなか気づけず。なんというか、階段と同じで、下段にいるときって周りの風景が全然見えないんですよね・・・涙

今、この時期の自分を振り返って、どんだけ知識と経験が足りなかったか、よくわかります。そのくせだいぶ生意気()だったので、設備担当の上司に「一級建築士取得まであと3年くらい要るだろうね~」って言われてました。
実際に、その通りになりました。笑

一級建築士取得後に入った設計事務所の時

この時の経験は、私にとっては、一級建築士として「自覚(?)」が芽生えた時期とも言えます。

PMSがひどいこともあって、あんまり就業態度がよくなかったと自覚はしてるんですが、最初にやった調査設計業務が・・・これまた全然知識がなくて、だいぶご迷惑かけました。

で、多分、コイツは使えないってなったか、ならずか、ともかく別の上司につくことに。

次の仕事は、事務所ビルを建てるための開発許可申請業務
普通なら、コンサルに外注してしまうので、開発許可申請は内作しないらしいんですが。諸事情でチーム内でやることに。私は、開発許可申請と確認申請作業の図面描きと、開発区域内の外構(車寄せ、機械式駐車場、雨水と下水の設計)を担当しまして。

苦労しました。
直属の上司はデザインセンスがめちゃくちゃよい方で、おっとりした優しい方でした(もちろん一級建築士)。ただ、本人いわく法規は苦手、開発許可申請についても、なにをすべきかなにも知らなかった。

それと、派遣先の会社の方針で、わからないことがあっても、派遣社員は役所の窓口へ行くこと・電話して問い合わせることはダメ、社内の法規担当に質問することもなぜか許されず。笑

なになに、この八方塞がりな感じw

頼れるものは、青本のみ建築基準法の法令集)。
会社の図書室も利用可能だったのが、助かりました。

開発の申請って、1ヶ月くらいで終わるんでしょ?
=(後ろ迫ってるから、早くやってもらえる?)

外構設計するにあたって、図面作成上必要な事項をいくつかお願いしましたが、諸事情あってやってもらえなかったんです。この辺はボヤかしますw

でも、
その時の私には、ナニを言ってものれんに腕押し状態な上司たちに、掛け合うだけの経験・説得力がない。それどころか、根拠となる都市計画法・建築基準法の知識すら、なさすぎたんですよね。反論は聞き入れられなかった。

結局、もろもろ上司たちを説得できず、そうなるだろうとわかっていながら、工期が三ヶ月も延びることになりました。泣
ありえん。
自分の力不足が、めちゃくちゃ悔しかった。

あとから、その上司に「やはりpadmateaさんが言うことは、全部正しかった」と言われて気が抜けましたけど・・・

この時期だいぶしんどかったですけど、誰にも頼れないという意味不明に特殊(?)な環境のおかげで、猛烈に勉強する機会を得られたのは、ほんとによかった。なんとか都市計画法第36条 工事の完了検査同項第3項の公告までもってけた時には、非常に感慨深いものがありました・・・涙

その後も、事務所ビル2棟+鉄道根幹施設の確認申請業務を通じて、猛烈に勉強し、資格取得は単なる通過点にすぎないことを、強く認識したものです。

現在の職場で

今いる会社は、今までで一番といっていい程、とても仕事がしやすいです。これまでの蓄積が、少しは効を奏しているからに他ならず(しかし、やればやるほど知らないことだらけなので、必死で勉強中)。

この会社に来るとき、「一級建築士」の肩書きは、評価の対象となりました。

私の場合、主人が転勤族なのもあり、資格取得後は正社員の経験がなく、女性だし、年齢もあるし・・・(子供がいないので、その辺の評価はわかりません)。
この業界は、責任は重たい上に残業は多いし、依然として男性女性の給料格差もあり、いろいろ思うところも多いですが・・・

一級建築士の資格に関しては、建築業界内での転職時には、評価の対象となるのは確かです。そりゃそうだ。
激動?の時代にありがたい。
取得してよかった理由の一つです。

一級建築士を取得したい人を応援したい

一級建築士持ってないと、仕事では相手にされない。

女性なら、なおさらです。
悲しいかな。
しかし、こんなあほな苦労は、令和の時代に要らない。
もちろん、この10年を見ても少ーーーしずつは変わってきてると思いますし、変わってきていると思いたい、ですが・・・

だからこそ、結婚や子育て、介護など、仕事上で不遇になりがちな女性ほど、めちゃくちゃたいへんなのは承知の上で、一級建築士の取得をおすすめしたいのです。(資格とって終わりでないことは、先に述べた通りです。)取得したところで…、ということもあるかもしれないけれど。

私自身、努力が報われたと思うことも多いし、取得するまでにたくさんの方に助けて頂いたし。

なにか少しでも、一級建築士取得に向けて、誰かの役に立つことがあれば、できることはしたい。

そんなふうに思って、日々精進してます。

ひとまず、今日のところはこんな感じで。
またお会いしましょう!

今日のトップ画像

何年か前に、沖縄旅行を計画していたら、台風で飛行機が欠航になってしまって・・・

ふと、twitterで見かけた青い空と青い海を思い出し・・・
その場で予約とってでかけた、東京都大島の時のです。

竹芝桟橋から、折りたたみ自転車と一緒に。
東京都大島がサイクリングの聖地なのも、その時知りました。
富士山を横目に島の一部を走りましたけど、今度は一周しに行きたい!と思ってます。

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